使い魔召喚 ~レナ・カナタ編~
2日遅れました
「ここは・・・・?」
レナは白い世界に立っていた。
『あれ?こんなところにお客さん?って、ボクが来たのか』
目の前にあはははっと笑う、背中に蝶のような羽を持った銀色の長い髪をツインテールにしている橙色の瞳の6歳ぐらいの女の子がいた。
「えっと、だれ?」
『ボクはナミ。あなたは?』
「あたしはレナ・カルラ」
『よろしく、レナ』
「よろしく」
2人は軽く握手を交わした。
『ところで、あなた人間?』
くるくるとレナの周りをまわりながらナミが言った。
「そうよ」
『属性は?』
「光だけど」
『・・・・・・おかしいなぁ』
ナミがうーんとうなり始める。
「なにが?」
『人間は光属性が使えなかったはずなのに・・・・・』
そう。光属性は天使、または光の妖精にしか使えない。
闇属性もまた、魔族しか使えない。
「それは・・・・・」
レナの視線が泳ぐ。
それに気づいたナミが、レナに近づく。
『どうしたの?』
「あたしの母親が、天使、だから・・・・・。だから、あたしは光属性が使えるの」
途切れ途切れに言葉をつむぐ。
『そうなの。天使と人間のハーフかぁ。・・・・・おもしろそうね。いいよ、契約しよう』
「え?今、なんて?」
『だから、契約しようって言ったの。ちゃんと聞いててよ』
まったく、もうっと言いながら腰に手を当てるナミ。
「やった!どうやって契約するの?」
『ボクの羽に魔力を流して。それで契約できるよ』
「わかったわ」
ナミの羽をつかんで魔力を流す。
『はい、契約完了っと』
ナミがそういった瞬間、世界がはじけた。
光がどんどん薄くなってレナの姿が見える。
「契約終わった~・・・・」
レナが地面に座る。
「レナちゃん!?」
いきなり座ったレナを見たリルはびっくりして駆け寄り、レナを起こす。
「大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫。安心したらなんか力が抜けちゃって・・・・・」
乾いた笑みを浮かべるレナ。
『レナ、だらしないね』
そんなレナを見てあきれているナミ。
「この子がレナちゃんの使い魔ですか?」
「そうよ」
『こんにちは、ナミです。種族は光の妖精。よろしくね』
「はい、よろしくお願いします」
「あれ?ねぇ、ナミ。羽は?」
契約したときにはあったはずの羽が無いことに気づいたレナ。
『羽は、いらないときにはしまうの。ほとんどの妖精はそうしてるよ』
「そうなんだ」
レナの豆知識が1つ増えた。
ほんわかした雰囲気をしているところから少しはなれた場所にカナタたちがいる。
「光の妖精、ねぇ。(また、すんごいのを呼び出して)」
「カナタ。光の妖精ってランクはなに?」
「上級でも強いほう。で、最上級で下のほう」
「へ~、強いんだな、あの女の子」
「見た目で判断するなよ」
「へいへい」
こっちもこっちで楽しそうだ。
「最後はカナタ君の番ですよ」
「じゃ、してくるわ」
「おう!すごいの召喚して来い!」
「(無茶言うな)」
カナタが魔法陣の上に立つ。
「(弱いの出ても困るし、魔力封印の指輪、1個はずそ)」
カナタが指に5個ついている内の1つをはずす。
すると、カナタの魔力が常人より少し上がる。
「うおっ、なんだ!?」
カナタを見ていたガネルが驚く。それもそうだ。カナタの魔力は常人より少なかったはずだ。なのにそれが上がった。
「―我と契約する者。汝、我と共に歩まん―《使い魔召喚》」
カナタの体が闇に覆われた。
「さて、なにが来るんだろうかね」
カナタは闇の世界に立っていた。しかし、不思議なことに自分の体は見える。
『我を呼んだのは貴様か』
声と共に黒い髪を長く伸ばしていて、深い青色の瞳の18歳ぐらいの青年が現れた。
「そうだ(あ~、すんごい奴が来たなぁ)」
『・・・・・・・お前は何者だ』
青年はすぐにカナタが人間ではないことに気づき、戦闘体制をとる。
「さっすが、闇の属性神。よくわかるねぇ」
『なぜ我のことを知っている』
「こーゆーこと」
カナタの背中から黒い翼(【漆黒】じゃないよ)が生え、耳の先がとんがる。
「これでわかる?」
『!貴様、魔族か』
「ピンポーン。しかも、ただの魔族じゃなく、俺は魔王なんだよ」
『なるほどな。我のことを知っているはずだ』
青年は戦闘体制をやめる。
『ところで、なぜ魔王がこんなことをしているんだ』
「あはは・・・・。やっぱり聞いちゃう?」
『当たり前だ』
「はぁ。・・・・はじめは息抜きのつもりだったんだ。なのに、なぜかこんなことに」
『自分でもわからん、ということか』
「そう」
なんとも情けない。
『貴様は、我と契約したいか?』
「カナタ」
『は?』
青年がした質問とカナタの答えがまったく合っていない。
「だから、『貴様』じゃなくて『カナタ』だって言ってんの」
『あ、ああ。ではカナタ。我と契約したいか?』
「そりゃあ、したいな」
『では、契約成立だ』
「・・・・・・は?」
今、青年は『契約成立』と言った。契約できた?
「えっと、それらしきことはしてないと思うけど・・・・・」
『さっきした。我との契約の仕方は『互いの同意』』
「あ、なるほど」
ぽんっと手をたたく。
『では、元の世界に帰るぞ』
青年がこの世界を壊そうとした。
「ちょっとまった!」
カナタがそれをとめる。
『なんだ』
「お前の名前、聞いてない」
『なんだ、そういうことか。我はギオウだ』
「ギオウか。ギオウ、1つ約束、っていうか絶対守ってくれ」
『なんだ』
「俺、魔王ってことも魔族ってことも言ってないんだ。しかも、俺の属性は水と雷ってなってる。だからさ、中級の水属性の魔物になっててくれないかな」
『いいぞ』
「よかった。ついでに、サイズは小さくしてくれ。移動に便利だから」
『・・・・・・』
無言で姿を変える。ギオウがいた場所には黒い毛並みで深い青色の瞳をした片手に乗るくらいの狼がいた。
『ウォーターウルフの子供にしてみたが、どうだ?』
「オッケー!で、水属性の魔法は使えんの?」
『・・・・・・上級までなら』
「上出来」
ギオウを頭にのせて闇の世界を壊した。




