はじまりはじまり
ついに投稿しました。
3日に1回投稿でいきたいと思っています。
魔界――――――。
そこは、魔族が住んでいる世界。そこにある城の一室に、少年と青年がいた。
「カナタ様、今度の会議のことなんですが・・・・・」
きれいな銀髪に青い目の青年が、少年に話しかける。
「あー、適当にしといて」
カナタと呼ばれた黒い目、黒い髪の少年はとてもだるそうに言う。
「それはできません。はぁ・・・・、もっと魔王らしくしてください」
「俺、魔王になるつもりなんてなかったし」
「まったく・・・・・」
「なぁ、ジル」
「なんですか」
「敬語はやめろっていっつも言ってるだろ」
「無理ですね」
「チェッ」
カナタは青年――ジルに言ったことを一刀両断され、すねてしまった。
「では、後ほど参ります」
そう言って、ジルは部屋から出て行った。
「ヒマー」
カナタはベッドに寝転がった。そして、自分の左手の指についている5つの指輪を弄る。
「・・・・・・・!!そうだ」
なにかを思いつき、にやっと笑うと紙に書き始めた。
「・・・・・よし、じゃあ行くか」
手紙を残して窓から飛び降りた。
数十分後。
「失礼します」
ジルが戻ってきた。
「カナタ様。どこですか」
しばらくカナタを探していたが、見つからなかった。かわりに手紙が見つかった。
その手紙には、
『ちょっと息抜きしてくるわ。しばらく帰らねーけど、心配すんなよ。
P・S 探すんじゃねーぞ』
と書いてあった。
その手紙を読み終わったジルは震えていた。
「あのん馬鹿王め、仕事放棄して逃げやがったな・・・・。探すな?冗談じゃない。絶対に探し出してやる。待ってろよ、カナタ。逃げたこと、後悔させてやる」
城には、不気味な笑い声が響き渡っていた。
変なところ、わからないところがあったら教えてください