#9
朝
寝覚めと共に感じたのは、両腕・両足にかかる重み
4人の娘がガッチリと掴んでいた
「すぅ…すぅ…」
「ムニャムニャ…」
全く…可愛い寝息を立てやがって…
もう少しこのままいたいというも本音だが…
「おい、起きろ」
しかし、全く反応しない
少し強引なやり方になるが…仕方ない
大きく息を吸って…
「起きろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」
俺は周りに響くほどの大声を上げた
☆
「うぅ…、まだ耳がキンキンする…」
「まさか、古風なやり方するとは思いませんでした…」
「多分…一日中…話が…聞こえづらい…と思う…」
ちょっとやり過ぎたか?
「父さん…、昨日はごめんなさい」
と、ジェシカが俺に謝ってきた
「確かにやり過ぎたとは思うが、俺としてはああいう時間も大事だと思うぞ」
「本当!?それじゃ…」
「ただし、マッサージだけにすること。分かったか?」
「「「「…はい」」」」
そんなしょんぼりした顔すんな…
こっちが罪悪感抱いちまうじゃねえか
ま、結果オーライということにしておくか…
☆
朝食後
家の前に数台の馬車が止まった
「あの紋章、王族のものですね」
「だな、久しぶりに見た」
ということは、オスファーが国王陛下に伝えたんだな
相変わらず、行動が早い
護衛がドアをノック
「こちらにタクト・カギサワ様はいらっしゃいますか?」
「俺ですが」
「ほ、本物だ…」
護衛がワナワナと体を震わせ
「本物に会えてよかった!!」
手をがっしり掴み、大興奮していた
「おい、仕事中だぞ。そういう事は休みの日にしないか」
「…あ、すみません」
上司らしき人が止めに入る
ん?
どこかで見た顔だ
「あなたはもしや、王国騎士団のヘンリーさんですか?」
「おお、覚えていただいて光栄です!第35代王国騎士団長 ヘンリー・ナバルトスです。10年前は副団長を務めており、3年前に現職に就いております」
「いつぞやの時はお世話になりました。それで、今日はどういったご用件で?」
「はい。国王陛下がお会いしたいとのことで、お迎えに上がりました」
やっぱりそう来たか…
ここで断ったら、後味悪いしな…
「ごめんな、みんな。俺一人でいくことになった」
しかし、ヘンリーは
「いえ、カギサワ家一行に会いたいとのことですので」
「…は?」
そういえばさっき、
『国王陛下がお会いしたい』
と言ってたけど、あれってそういう意味だったのか…
まんまとしてやられた
「という事は、国王陛下に会えるの!?」
「やりましたね、父さん!」
うん、これは俺のおかげじゃないからな…
どうも、茂美坂 時治です。
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