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#7

10頭のフレイムベアと対峙した俺たち5人


2頭ずつ狩れば問題ないと聞こえはいいが、実際はそう上手く事が運べない

相手はBランクに相当する魔獣


それも群れでの連携が驚くほど上手い


だが、娘たちはすでにSランクに到達した最高の冒険者

奴らの攻撃を躱すことなど朝飯前だ


さらに、フィールドは森ということもあり、

被害も最小限に抑えなきゃならない


娘たちはそれも十分理解していた


周囲に影響を及ぼす魔法も()()使()()()、身体強化魔法だけで挑んでいる


この辺りは、最高ランク冒険者としての要領と言えよう


俺も、負けてられないな


まずは、娘たちと同様に身体強化をかける


「フッ!!」

軽く踏み込みを入れて、1頭のフレイムベアに近づき

首元をしっかりつかみ、そのまま捻る


首の骨が折れる鈍い音と共に、1頭を仕留める


「武器を使わずに倒した!?」

「すごい怪力…ですね」


娘たちは、再度唖然としていた


俺って、どこかおかしいのか?


その後も順調に倒していき


「やあああああああああああ!!!」

「はぁあああああああ!!!」


ジェシカとハローラのコンビネーションで最後の1頭を仕留めた


「ふぅ…、何とかなりましたね」

「お疲れ様、みんな」

「いやいや、父さんが大活躍だよ」

「うん…こんなに…動きやすい討伐は…初めて…」


う~ん…

やっぱり、過大評価してるな…



昼飯前


俺たちはギルドに戻って、討伐証明となるホーンラビットの角とフレイムベアの爪を受付嬢に渡す


「どうしてフレイムベアまで!?無許可で討伐したわけじゃないですよね!?」


まあ、そう疑われてもおかしくないわな

だが、それを払拭させるためにも、俺たちは事のあらましを話した


「そういう事でしたか。近頃、あの森ではフレイムベアやレッドスコーピオンの目撃が相次いでいるんです」

「そいつは厄介だな。調査隊からの報告はないのか?」

「まだ、調査中ですので何とも…」

「そうか…」


Bランク以上の魔物の目撃が相次いでいる

ここ最近の話だという事は…もしかすると


「父さん…、怪訝な顔してるけど考え事?」

「ん?…ああ、ちょっとな…」


確定じゃないけど、あの現象がまた近づいているのかもしれないな…



同じ頃


王都にあるヴェーランドル城の謁見の間では


「オスファー、今の話は(まこと)か?」


ギルドマスターであるオスファーに問いかけるのは

現国王のバラム・フェル・フィオルドだ


「間違いございません、陛下。あのタクト・カギサワが戻ってきました!」

「そうか!あの者が10年の時を経て、戻って来よったか!!これは、すぐに会わねばなるまい!!」


すぐに支度せよ!と命じる前に、宰相のイーロル・ワットが口を挟む


「おそれながら陛下、本日の公務がまだ終わっておりませぬ。明日ならば、これといった予定もございませんのでそれでよろしいのでは?」

「う…うむ。私としたことが、つい興奮してしまった。オスファー、明日そちらのギルドに顔を出す。その旨をタクト・カギサワに必ず伝えるのだ」

「承知いたしました、陛下」


そのやり取りをドアからこっそり聞いていた少女が約一名いた


自室に戻り

「あのお方が…帰ってきた…。尊敬してやまない…あの方が…」

その少女の目はハートになっていて


「ああ!またお会いできるなんて、嬉しすぎます!!待っていてください!愛しのタクト様!!」

待ちきれない興奮ではしゃいでいた

どうも、茂美坂 時治です。

面白いと思った方は、感想やブックマークをしていただければ幸いです。

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