こぶとり爺さん ――ただし、コブはケツから出る――
ある爺さんが、ケツにいぼ痔ができて邪魔に思っていましたが、ヤブ医者に診せた甲斐もなく肥大するばかりでした。
ある日、いぼ痔ーさんは山に芝刈りに出たが夕立に遭ってしまいました。木のうろで雨宿りしていると近くから大勢の足音がして、他の樵夫たちかと安堵しますが、それは恐ろしい鬼共でした。
鬼共は酒盛りを始め、その頭が、手下の踊りを順に鑑賞しましたが、もっと面白い舞はできぬものかとぼやきます。いぼ痔ーさんは、鬼の囃子が面白いこともあって、つられて出てきて自分の舞を披露してしまいました。
鬼たちは、いぼ痔ーさんの踊りが大そう気に入り、鬼から踊りの褒美に金銀をやると言われましたが、「金銀は要らない。じゃまないぼ痔を取ってくれ」と言って痔を取ってもらいました。
この話を聞いた隣の切れ痔ーさんは、夜更けにその場所に出かけ同じ木のうろでケツの痛みに耐えながら待ち続けていると、日暮れごろに鬼が宴会を始め、特に頭の大鬼が待ち焦がれる様子でした。そこで切れ痔ーさんが姿を現しましたが、踊りの心得もなく扇を片手に出鱈目で下手な小踊りしか出来ませんでした。
鬼から「お前の欲しいものは何だ」と訊かれ、「金銀が欲しい」とそのまま言うのは鬼に軽蔑されると思った切れ痔ーさん。「わしが欲しいのは、昨日のじいさんが『要らない』と言った物(金銀のこと)だ」と答えたので、鬼は満面の笑みでいぼ痔を褒美に与え、ついでに大鬼が自ら拵えた痔ろうと脱肛まで大盤振る舞いし、こちらの翁はいぼ痔切れ痔痔ろう脱肛となってしまいました。
その日から隣の翁の厠からは鬼のような悲鳴が聞こえるようになったそうな。
ちなみに黒鯛は疲れがたまると、トイレで『痛い!』ってなります (*´▽`*)ノ~♪