6話 探索、対決、淡々と
今回は三人称視点で書いています。
そして今回結構長いです。
長いので駄文要素強めです。
シアンと悠斗の二人はラーメン屋……ではなくギルドの地下である旧城部分の探索をしていた。
そして、二人は図書室らしき本棚が並んでいるスペースに出た。
「ここで少し休憩にしましょう。」
「……休憩って何するんだ?」
「私は探したい書物があるので先に行ってますね。マスターは適当に何か読んだらどうですか? この世界のことを知っておいた方がいいと思いますし。」
そう言ってシアンはスタスタと奥に歩いていく。
「了解……って聞いてないし……」
一時間後
悠斗が本棚から新しい本を探しているとシアンが本を持って帰って来た。
「有意義な読書の時間は過ごせましたか?」
「まぁな。スキャンで内容を抜き出せるのを知ってからは特にな。」
「よかったですね。」
「というか言語はほとんど日本語なんだな。たまにワケわからん言語もあったけど。」
「この世界を創造したのは日本人転生者とも言われてますからね。」
「……さっき読んだわ。」
「そうですか。よかったですね。」
「……やけに棒読みだな。」
「それより、これです。受け取ってください。」
シアンは持っていた本を悠斗に投げ渡した。
「うぐっ……」
しかし悠斗は受け止めれず、モロに本のダメージをくらって後退する。そして本棚にぶつかり、
「がっ……」
本棚から落ちてきた数冊の本の下敷きになって死んだ。
「……貧弱」
悠斗がいなくなった旧城にはシアンの呟きだけが響いた。
[絶対に諦めた方がいいと思う]
冥界では意味不明な台詞が悠斗を迎えていた。
「急にどうした?」
[そろそろ心が折れる頃かと思いまして]
「……はぁ。」
[そんな貧弱な体で生きていけますか?]
「この体を創った女神に謝れ。あと俺にも謝れ。」
[ごめんなさい]
「いや、謝られても困るんだけど……」
[お詫びといってはなんですが、次に来るときに最近やってきた武器職人を紹介します]
「どうも。……死ぬこと前提なんだな。」
[絶対死ぬでしょ]
「まぁそうだろうけど……」
[それじゃあ戻しますよ]
「遅いです! 何してたんですかぁ! 早く進みますよ!」
「急にどうした。さっきの無感情キャラはどこいった。」
戻ってきた悠斗を出迎えたのは半泣きで取り乱したシアンだった。
「そんなことはいいんです! ほら! さっきの本取って! 早く!」
「……どの本だった?」
「その赤い本! 行きますよ!」
「痛い痛い! 腕伸びる! ちぎれる! 死ぬ!」
「あ、ごめんなさい。」
「急に冷静になった……」
落ち着きを取り戻したシアンと悠斗は更に奥に進んでいた。
「結局さっきの騒ぎはなんだったんだ?」
「なんでもないです。」
「ないことないだろ……」
「……殺しますよ。」
「なにその脅し。」
多少ギクシャクしてるが、会話は絶えない。
「そういえば、さっきの本はなんなんだ?」
「あ、その本は召喚の書です。」
「召喚の書?」
「スキャンしてみてください。」
悠斗が右手を本にかざす。本は吸い込まれていった。
「消えたけど。本の内容も呪文?みたいなものばかりだし。」
「左手をマスターのスマホをイメージしながら広げてください。」
悠斗が左手を広げると、そこにスマホが現れた。
「はい。返しましたよ。」
「あ、どうも。」
「本来それはスキャンとセットで覚えるはずなんですけどね……先輩……」
二人は六方を機械やモニターに囲まれた広い空間にたどり着いた。
「最深部っぽいな。」
「ですね。」
「帰るか。」
「そうですね。」
その時、警報が大音量で鳴り、機械という機械が音をたてて起動した。
「え? ちょっ! なにこれ!?」
「まさかまたお化け!?」
「またって……お前さっきそんなことで騒いでたのかよ……」
「いいじゃないですか! 怖いじゃないですか!」
「お前精霊だろ。剣だろ。」
「霊的なものが嫌いなんです!」
「精霊も似たようなもんだろ。」
「そんなこと知りませんよ!」
と、二人がそんなことを話している間にも警報は続いている。
そして、二人の前にホログラムで作られた少女が現れた。
[戦闘能力測定プログラム起動]
「マスター! おそらくここのボスです! 倒しましょう!」
シアンはそう言って変身して悠斗に近づく。
「え? やだ。」
悠斗はその剣をかわす。
「なんで!」
シアンは思わず変身を解いて悠斗に詰め寄る。
「だって俺、普通の高校生だった人だよ。平和ボケした日本という国に住んでいて、虫一匹殺せなかったとは言わないけど、それだけ心の弱いやつだよ。」
「だからどうしたんですか!」
「そんなやつが急に戦えとか言われても無理だろ! 武器もねぇし!」
「なんのための私ですか! 剣ですよ!」
「いや、斬りかかれとか言われても無理だし。そんなサイコパスじゃないし……」
二人が論争していると、ホログラムの少女が悠斗に向かってホログラムのチェーンソーで斬りかかった。
「ぐはっ!」
「マスター!」
[ダメージ確認 追撃します]
悠斗に追撃する少女の攻撃をシアンは変身して弾く。
『マスター! 私が戦います! 私を持ってください。』
悠斗と少女は激しい攻防を繰り返していた。
[戦闘難航 ]
といっても実際は、シアンが少女の猛攻を受け止め、悠斗はシアンに振り回されながら少女の攻撃を避けているだけだが。
「これっ! いつまでっ! こうしてりゃいいんだっ!」
『そんなことっ! わかりませんよっ!』
だが、少女の猛攻は激しく……
「あぐっ……」
『マスター!』
悠斗は死んでしまった。
だが、悠斗が死んでも少女の猛攻は止まらない。
シアンは必死の思いで少女の攻撃を受け流しつづける。
[戦闘続行]
『ほんとっ! いつ終わるのかしらっ!』
[機械少女に手も足も出ず死亡]
冥界ではパネルが死因を出していた。
「ご丁寧にどうも。……早く生き返らないと。」
[生き返ってもすぐ彼女に殺されますよ]
「……わかってる。」
[それか、ここで暫く暮らしますか?]
「あ、それができるならそうするわ。」
[ちょっと! シアン様はどうするのですか!]
「……そうなんだよなぁ。」
と、そこにドット絵の人がやってきた。
[どうも こんにちわ ▼]
「誰だお前。」
[あ、紹介します。武器職人です]
「……それは見たらわかる。」
[ぶき を つくって います ▼]
「……名前で大体察せる。」
[一応貴方に必要そうな武器を勝手に頼んでおきました]
[どうぞ ▼]
武器職人は悠斗に黒い傘を渡した。
「……傘だな。」
[傘なら戦えるんじゃないかと思いまして]
「いや、無理だろ」
[やったことありません? 傘を剣のように使って戦いごっこ]
「……ないことはない。」
[みず すいとる ことも できる
たて にも なる▼]
「……なんかいろいろすいません。」
[いいんです。 それじゃあ戻しますよ]
悠斗が戻っても、戦闘は続いていた。
だが幸い、二人は悠斗に気づいていない。
「……はぁ。しょうがないか。」
悠斗は傘を閉じて後ろから少女に斬りかかった。
[想定外ダメージ プログラムを終了します]
少女は姿を消した。
『やっと終わった……』
「……案外倒せるんだな。」
プロット消えた! やり直しだ!
やべっ! また消えた!
ということで3回目の文章です。
内容を半分くらい変えているのでさらにグダグダになってますが、ご了承を。
次回、[自業自得では……]