第5夜『突撃!魔王ダウンの城!』
第5夜『突撃!魔王ダウンの城!』
~前回のあらすじ~
母の仇であるリオとの再会を果たすサーガであったが、圧倒的な力の差を見せつけられることになった。
そして、幻剣の異名を持つキクノから魔界の場所についての情報を掴んだ。
~弘明の崖~
サーガ「ついに来たな」
崖の上の石碑の前には大きい扉があった
ブラウン「早速、行くか!」
サーガ「おう!いくぞ!待ってろよ
魔王ダウン!」
ガチャ
シュウィーン
景色が薄暗く、魔物のうめき声が聞こえてくる
ジェリー「ここが、魔界 ?」
サーガ「城はどこにある?」
ギャグティ「え……知らずに来たのか?」
サーガ「あったりめぇよ!」
なぜか自信満々に答えた
ジェリー「地図も無いからね……」
サーガ「あれじゃないか?
ほら、でっかい城あるだろ」
指差した方向には大きな城が聳え立っていた
ブラウン「見つけるの早ぇぇ!」
ギャグティ「なにしてんだー!
早く来いよ?ブラウン!」
ブラウン「ちょっとまて、今いくから」
サーガ「ここが、ダウンの城…………
突撃だぁ! 」
城門を潜り抜けたとたん……
?「待て、お前ら!」
突然低い声が響いた
サーガ「さっそく来たか…………」
?「俺は、アシュラン……魔王様が側近である…………」
6本のうでの男がそう言う
?「同じく、魔王様が側近……ゴーレム……」
全身鎧の様な姿の魔物が言った
ブラウン「久しぶりに見たな……こいつら防衛戦にいたやつか
かなりの実力者だ…………油断するな」
サーガ「わかった!」
ジェリー「ここはボクらに任せて、
サーガは行くんだ!」
サーガ「でも、」
ブラウン「でも、じゃねぇ!オレらを
信じてくれ!」
サーガ「…………死ぬなよ?……
行くぞ、ギャグティ!」
サーガは後を任せて走り出した
ジェリー「…………ブラウン、ボク達もやるか」
ブラウン「うしっ!いくぞ!」
~ダウンを目指して走っている二人組~
サーガ「ハァハァ」タッタッタッ
ギャグティ「ハァハァ」タッタッタッ
?「待ちやがれ、てめぇら!」ヒュン!ザンッ!
不意に頭上から風の刃が飛んでくる
ギャグティ「危ねぇ!」
サーガ「不意討ちは卑怯だぞ!」
?「え!?お前、もしかしてサーガか?」
聞き覚えのある声がした
サーガ「何で、オレの名前を?
って!お前、スカイか?」
スカイ「あぁ、久しぶりだな!」
かつてサーガの友人だったスカイは生きていたのだ。
サーガ「スカイ、生きてたんだな!
でも、何でここに?」
スカイ「オレは、ダウンの配下にいる」
サーガ「どういうことだよ!」
スカイ「ダウンはオレに強さをくれた!
オレは、あの時の事件でライクと
出会った……そしてダウンの元へ
連れられた……そこで強さを
得たんだ!オレは強くなった!」
不気味な笑みでそう言った
サーガ「心を売ったんだな……!
そんな強さはいらねぇ!」
スカイ「羨ましいんだろ?お前も来いよ
こっち側によ!」
サーガ「お前、変わったな……
許さないぞ……?お前の性根を
叩き直してやる!!!」ダッ!
ギャグティ「おい、サーガ…!」
サーガ「ここはオレに任せてくれ」
スカイ「かまいたち!」ヒュー!ズバッ!!!
風の刃がサーガを襲う
サーガ「ぐあぁ!!!」ズバッ
スカイ「さっさと認めろよ、この強さを」
サーガ「負けるか!流星落とし!」ギュン!
サーガも負けじと反撃する
スカイ「エアーブラスト!!!」ボォーン!!!
サーガ「スキあり!」
スカイ「なっ!?」
サーガ「サーガパンチ!」 ポコンッ
サーガはスカイを軽く叩く
スカイ「……は?……ふざけてる場合か?」
サーガ「隙を見せたな?
見せてやるよ、至近距離からの」ピカー!
スカイ「何!しまった!」
サーガ「『流星砕き』!!!ズガァーン!!!
どうだ?オレの実力は!」
至近距離からの衝撃がスカイを飛ばす
スカイ「クソッ!……負けねぇぞ!
お前ら、来い!やっちまえ!」
サーガ「へ?」
魔物軍団「ヘイ!親分!
オラオラ、こんなもんかよ!」バキッベキッ!!
無数の魔物がやってきた
サーガ「ちょっ、まて、おい!おいって!」
スカイ「そうだ!やっちまえ!」
ギャグティ「サーガ!今助けるからな!
『超寒波』!!!」ビュオォー!
ギャグティは魔物を全て凍らせた
魔物軍団「ひえぇー、さみぃよー!
アアアァ…………」バタン
スカイ「なんだと!」
サーガ「サンキュー!ギャグティ
よし、逆転だ!」
ギャグティ「オッケー、動けなくしてやる
『氷結』!!!」ピキ
スカイの足元を凍らせる
スカイ「体が、動かねぇ!
くそっ!やめろ!」
サーガ「とどめだ!オラァ!」バッキィ!
渾身の一撃がスカイに放たれた
スカイ「グッハァ!」ズダーン!
サーガ「スカイ、オレの勝ちだな!」
スカイ「あぁ……オレの完全敗北だ…………」
サーガ「そんな力は強くなんかない、
だからよ、ホントの強さを手に
入れたいなら、オレたちの仲間に
ならないか?」
スカイ「オレが間違っていたようだ……
お前についていくぜ、サーガ!」
と、そこへアシュランがやってくる
アシュラン「スカイよ、やられたか、
オレが相手になってやろうか?」
ギャグティ「てめぇ、何でここに?
確か、ブラウンと戦ってたはず」
アシュラン「あんな奴、とっくに倒して
来たが?」
スカイ「お前ら、逃げるぞ!コイツは
オレより遥かに強い!」
サーガ「お前が最強なんじゃなかったの?」
スカイ「……そこ、突っ込まないでくれ……」
スカイは少し頬を赤らませた
ゴーレム「アシュラン、お前も終わったか」
そこにゴーレムもやってきた
アシュラン「とっくの前にな。
アイツら殺す価値もないだろ」
ゴーレム「そうだな」
タッタッタッ
サーガ「ブラウン!ジェリー!頼む!起きてくれ!」
擦りながら叫んだ
ブラウン「ガハッ……ゲホッ……」ボロボロ
ジェリー「うぅ………………」ボロボロ
ギャグティ「大丈夫か?おーい」
サーガ「ほら、薬草食べろ!」
スカイ「薬はここにある。ほらよっ」
小さな瓶にはいった薬を手渡す
サーガ「サンキューな!スカイ
そら、飲め!」
ブラウン「…………サーガ?……イテテ……」
起き上がろうとするブラウン
サーガ「こら、あんまり無理するな」
ジェリー「サーガ…………ごめん……!」
サーガ「お前ら、そんなに傷だらけに
なってまで良く戦ってくれたな……」
ギャグティ「この中で傷一つないのが
オレだけだな……」ピカピカ
スカイ「つけたい?」
ギャグティ「やめてくれ!」
サーガ「立てるか?ブラウン?」
ブラウン「あぁ、薬が効いたみたいだ……
あれ、どちらさんだ?」
知らない顔に目を丸くする
スカイ「初めまして、オレはスカイ
通称風使いって呼ばれてた」
ジェリー「風使いって、まさかあの風使い
のこと!?」
スカイ「恐らくそれだ」
その後も傷が癒えるまでしばらく休んでいた……
サーガ「また、出直すか……」
ギャグティ「それしかないよな…………」
サーガ「相手は魔王だ、油断できない」
スカイ「オレも、久々の人間界だ……」
ジェリー「部下であの強さだから、
ダウンはどんなに強いんだろ?」
サーガ「ま、帰りますか!」
ブラウン「そうだな……」
~弘明の崖~
シューーーン‼
スカイ「ひっさしぶりの景色だ!」
サーガ「これからどうする?」
ジェリー「とりあえず、近くの町にでも
行こうか!」
サーガ「おう!」
続く