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第三滴 家庭

プルルルルル プルルルルル


プルルルルル プルルルルル


「......。」



「うーん、何よこんな朝に...

はい...赤坂です...」


゛もしもし?愛瑠?゛


「...お母さん...?どうしたの、こんな時間に。」


゛あ!そっちはまだ朝だっけ、ごめんね?ちょうど手が空いたからどうしてるかと思って。゛


「うーん、こっちは相変わらずかな。お母さんは?」


゛私は元気だし、おじいちゃんも最近は調子がいいみたい。近いうちに愛瑠に直接会いたいって言ってるわ。゛


「おじいちゃんとは会ったことないからね。今度はいつ頃こっちに帰って来れそう?」


゛うーん、年末は忙しいからその後の正月くらいだと思う。だからあと半年くらいは帰れないのよ..。゛


「そっか...今回は長いね。お母さんも体気をつけて過ごして。」


゛本当にごめんなさい。娘1人残して親が出かけてるなんて世間ではあまり良くないでしょうに...゛


「そんなこと気にしてたら身が持たないよ?お仕事頑張ってね!」


゛ありがとう愛瑠。愛してるわ゛


「うん、ありがと。じゃあね。」



父親は外人らしいが、私が物心ついた時にはもうおらずお母さん曰く行方不明だそうだ。

なぜか写真もなく、この住宅街の家1件と小さい綺麗な宝石のペンダントだけ私にと残して行ったらしい。

お母さんはヨーロッパに移住した祖父母の介護と仕事を両立させ仕送りをしてくれている。ちょくちょく母親は帰ってくるので、普段一人でもあまり寂しいとは感じない。

父方の祖父母も母方の祖父母とも会ったことは1度もないが...


(そろそろ学校行く準備するか。)



、、、



「ねぇ、愛瑠、愛瑠。聞いた?!」


「ちょっ!急にどうしたの?青里。」


「知らないの?今日アンタのクラスにヨーロッパから転校生が来るらしいよ。」


「私達が入学して数ヶ月した この頃に?」


「ね、珍しいよね。一緒に入学だったら良かったのに...あ、でも外国だと時期が違うのかな?愛瑠が入学した時にも話題になったけど、今回は特に女子の間で話が持ちきりよ?」


「まあ、私はハーフだし英語とかも喋れないからね...」


「もしかしたら、愛瑠のお父さんと同じ国の人だったらいいね!それよりも細い外人ってイメージ的に攻めっていうよりも受けが...」

「...おーい!雨月ー!ノート運ぶの手伝ってくれー」


「今教室戻るからー!」


「あ、ごめん。学級委員の仕事で呼ばれちゃった。それじゃ」


「ま、またねー!」


また青里のBLトークに付き合わされるとこだった...。

...にしても外国人か。私の父親がヨーロッパ出身だったかどうか忘れたけど、もしかしたら仲良くなれるかもしれない。

朝のHRまであと10分だ。


、、、


「...で?この部屋のドアみたいなのが沢山並んでるココが俺の家ってことか?」


「はい...この建物の1部屋が坊ちゃまの家でございます。」


「マンション...っていうんだとよ?坊ちゃん。」


「この箱みたいなマンション?ってとこだけでも狭いのに、さらにそん中の1部屋だけなのか!?」


「そーなのだー!」



(く、くそぅ...この日当たり条件抜群の狭っ苦しい部屋に3年間も過ごすことになるとはっ!)

久しぶりと慣れていないので前段階でかなり食ってしまいました...。次回はようやく物語が動き出します。

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