一話 絶望の始まり
拙い文章ですが温かい目で見てくださると有難いです。
突然だが、俺は人は2パターンに分かれると思う。
「強い者」か「弱い者」だ
俺はどっちだろうと考えて見たが答えはすぐに見つかった。
「弱い者」だ。
「ガンッ」と踏みつけられた衝撃で我に返った。
「おい無視してんじゃねーぞ。今どういう状況かわかってんのか!」
俺、「果木 天」は今絶賛不良に絡まれている。
「さっさと金出せよ」
さて、この状況をどう打開しよう。
やはり、素直に金を渡すべきなのだろう。
でも、こんなやつに金を渡すつもりはない。
「お前に渡す金はない。」
「ハァ、ふざけてんのかてめえ」
そう言われて拳を振り上げられた時、
「おーい、なにしてんだよ。」
路地から表通りに行く道から誰かが見えた。
「ちっ、連れが来やがった。今回はこんぐらいにしといで勘弁してやろう」
不良は足早に去って行って路地は静かになった。
「ふざけんなよ。入学初日にボロボロってしゃれになんねーだろ。しかも、あいつも同じ高校じゃねーか」
しかし、そんな愚痴をいっている暇もなく時間は入学式の十分前だった。
「やべ、時間ギリギリだ」
そう言って、俺は高校へ向けて走って行った。
●
「ふぅ、まにあった。」
なんとかギリギリで入学式にはまにあった。しかし、学校に入るとき、先生にボロボロな理由を聞かれて面倒事になりそうだと思って、適当な理由をでっち上げて乗り切った。
かなり怪しがられたけど。
今は、入学式で校長のありがたい(笑)な話を聞いている。
「…これで話を終わります」
やっと終わったこれで帰れると思ったら
「これからクラスに別れて教室に行きます忘れ物はしないように」
いかにも真面目そうな先生がそう言ったので、しぶしぶ立ち上がって教室へ向かった。
教室についてみたらびっくり、さっきまで俺をいいようにやっていたあいつが同じクラスだったのだ。
うちは、中高一貫校だから中等部上がりの俺と同じクラスということは、あいつまさか編入生だったとは最低でもあいつと一年間一緒とは最悪じゃないか。
そう思っていたらふと、声を懸けられた。
「おいおい、天くんじゃありませんか。まさかあんな恥を晒しておいて高等部に上がってこられるなんて凄いですね~。」
そういえばこいつもいたんだった。
今、声を懸けてきた奴は政道 光真うちの学校の理事長の孫うちの学校の実際的支配者、こいつがなにやっても先生方は見て見ぬふり。俺も散々こいつに虐められたからこいつのことはよく知っている。
こいつが、言ったあんな恥とは俺が中学三年の頃俺が放課後こいつとこいつの腰巾着のようなやつらに強制的に呼び出されて校舎裏でこいつらにぼこぼこにリンチにされて気を失っていたときに服を脱がされて体中に落書きをされてインターネットに晒されたことだ。
あんな屈辱的なことは初めてだったが、生憎俺は両親がいないので相談できる人もおらず施設の人には迷惑をかけたくなかったので、学校を変えることもできずに奨学金が出て進路も充実しているため高等部に上がったというわけだ。
先生が忘れ物を取りに生徒を教室に送ってから職員室に取りに行っている間、自由時間みたいなことになっているため光真の言うことを無視しつつ席に座ろうかなと思った時、
「ギ、ギギャー!!」
叫び声が校庭から聞こえてきて反射的に校庭を見ると、魔方陣のような模様が校庭で光っていた。
その中から、二足歩行のデカイ豚が現れてきてクラスは騒然となった。
「何だよCGか」
「気持ち悪」
「何かのサプライズか?」
クラスメイトが口々にざわめきだした時、
「グルァーー!」
化け物が、また叫んだかと思うとなんと、校庭に置いてある銅像を引っこ抜いてこちらに向けて投げてきたのだ。
「皆、しゃがめー!」
クラスの誰かがそう叫んだ瞬間に、ガシャーンという音が鳴って俺たちは、吹きとばされた。
●
目が覚めると、クラスはぐちゃぐちゃなっておりまるで戦場のようになっていた。
クラスを見回すとクラスメイトは全員まだ、気を失っていた。
「くそ、何なんだよ。どういうことなんだ。」
そう一人ごとを呟き震えていた。
「グルァーー!」
再びあの叫び声が聞こえた。うちの学校は三階建てなので、今まで奴はあのデカイ体で廊下を通るのに苦労していたようだ。しかし、それで足止めをするのは、もう限界らしい。
奴は、三階にたどり着いている。
さぁどうしよう。今から、逃げようにも皆を起こしてからじゃ間に合わないし。あぁ~どうしよう八方塞がりじゃないか!
ファンタジーならチート能力に目覚めて瞬殺できるだろうが、生憎俺にはそんな物はありぁしないし、どうしようもないじゃないか。
そう思考していた間に奴は、うちのクラスの目の前まできていた。
ガガガガ!そんな騒音をたてながら奴は廊下を歩いてきた。
やっと、クラスメイトは目が覚めてきて口々に騒ぎ出した。
「キャー!!」
「どうなってんだよ」
もう少し早く目覚めてくれたらなんとかなったかもしれないが俺もさっき目覚めたので人のことは言えないな。
奴がついにうちのクラスにやって来た。
「あぁ~俺の人生もこれまでかそんなんならもっとやりたいことやっとけばよかったな。」
そう、呟きには長く遺言には短い言葉を呟いた時
パッと奴の頭上が光り、白い光に奴の半身が飲み混まれ次の瞬間には奴の体は半分しか残っていなかった。
「ギリギリだけど間に合ったね。」
そう言って先程まで奴が居たところに金髪の青年がいた。
「大丈夫ですか、もし怪我があるんだったら早めに言って下さいね」
そう何事も無かったように俺たちに話し掛けてきた青年だったが俺たちは先程の出来事に呆気にとられていて口をあんぐり開けていた。
「あれ、どうしたの口をポカーンとして」
そう本気で青年が何に俺たちが驚いているか分からない顔していると
「あんたなんだよ!あの化け物は何なんだよ!」
クラスの中の誰かがそう言うと
「それを聞きたいなら私に付いてきてくれないと話せないな。」
そう青年が言うと「まぁ、全員に付いてきて貰うんだけどね」と付け足して、最後にこう言った。
「ようこそ。混沌の世界へ神の子よ」
投稿ペースは遅いかもしれませんがお許しください。