チート説明受けていないんですが……②
『私、この城のシステムです。マスター。』
『祝福をこめて、マスター。転生おめでとうございます。』
『転生されるとき、どんな神から加護を頂いているか存じませんが、今後ともよろしくお願いします。』
など、他多数言われましたが、全然頭に入ってません。
気になっていたことを、聞いてみた。
「マスターって、当然俺!だよね?」
マスターと言われて、調子乗って偉そうに聞いてみた。
『そうで、ございます』
『ところで、先程から這いずり回っていましたが、なにか有りましたか?』
とてもじゃないが「罠」に怯えていたとは言えなかったので、よくある話をしてみる。
「壁が無かったので、いつ強風が来ても良いように姿勢を低くしてたのさ」
『……』
返事が来ない。
話を変えてみた。
「ところで、この建物に俺以外の生物はいるのかな?」
と、上から目線で言ってみた。
「現在、いません。それに、強風については、システムの設定で調整できます。現在、調整スミです。」
悲壮感になったので、下の階の安全だけ聞いて降りて行くことにした。
階段は、以外と長く続いていた。二階は降りたところで、光が差し込んで来た。出るとそこは、地上だった。
下は、砂浜。目の前は、海。見上げると、黒いビル。やはり、六階はある建物だ。
転生って言ってたし、ファンタジーなんだろよ。
一応、黒い建物の周りを回ってみた。あの、上から見た感じのままだった。ヤシの木もはえていない。
寂しいと感じながら、来た道を昇っていく。
目の前に、黒いイスが見えてきたので。これから、どうしよう?と考えながらイスにすわると、そこにプテラノドンより小さな変な奴が膝を着いて挨拶してきた。
『これはこれは、転生おめでとうございます。第八魔王さま。私は第一・第六魔王の僕をしております「テラ」と言います』
『この度、空白だった第四魔王さまと、第八魔王さまが同時転生した報告と、全ての魔王さまが集結されました』
『三千年ぶりに、魔王会議の紹介で馳せ参じました』
『本日より三日後に是非、参加お願いします』
と言い去って行こうとしていたので、若干自分が王様だからとノリノリだった。そういうのもあり、強そうなイメージで、俺が大好きな○面ライダー一号のような野太い声で
「まてい!」
の声にビクビクしながら、振り返った。
振り返ったが、呼んでみただけだったので。適当に返事をしてみる。
「会議、いきます」
そして、プテラノドンは飛んでいきました。誰も居なくなった、空を見ていると
『会議には、魔物を連れて行きますか?ちなみに、先程説明しましたが、宝石にマスターの魔力を込め、イメージで魔物を作れますよ。詳細な魔物ですと、玉座後ろにパネルがありますのでそちらを使いください』
その言葉に笑みをこぼす。
「甘いなシステムさんよ。魔物を作ると、勇者らしからぬ者が来た場合。魔物を倒して来ると言うこと。ということは、レベルが上がりながら来ると。」
「そんな、ことは問屋がおろさんで!」「魔物ゼロ計画発動です!」とハキハキと自分の考えを言った。
「問屋の意味はわかりかねますが、魔王さま御一人で相手は済みます。それに、我がシステムを駆使した城は難攻不落です。」
システム。面倒だろうなと、思いつつ二日が経過した。明日は、魔王会議だと思いながら、浜辺で三角座りをしながら、やっぱり魔物作れば良かったと思いながら。夕日を見ている。
寂しいわ。これ。