前金で旧ハグ!
こんばんわ。遅くなりました。では、どうぞです。
『ホホにキス』の話は隣でホタテが大いに大声で叫びながらハシャいでいるから。ソコを取って検討違いをされたにちがいない。
「ホタテ、俺はホホにキスしたつもりは無いんだぞ?」
「でも、ホホとホホをスリスリした時に唇当たってたもん!」
ここで言い合いしても拉致があかないので……というか、蒼とかジュンも入って来たら面倒この上無し!だから話を変えた。
「俺、いまさっき昔懐かしい食べ物を作ったんだけど何と思う?」
皆さんが考え込むよりも早くに母が
「エビと鰹節の匂いがするから、ミックス焼きを……ホタテちゃんに口移しで食べたのね!?」
『ミックス焼きを』という出だしを聞いて、さすが母ちゃん!と心待ちにし『正解!』と言おうと準備していた。
「違いますぅ!」
「でも、ミックス焼きを魔王様とツツイテ一緒に食べたもん!……トイレに座りながら。」
母はワナワナとし
「まあ!なんてディープなの!?」
無視をするのが一番!次のフロアへホタテを誘うと喜んで着いて来た。
同じ形状同じ石畳が十回フロアを見ているので、階層的には十階層に突入したとき、何かの区切りなのか石畳が無くなり大理石の様な床へと変化していた。
一足歩く度に『コッ!』とハイヒールが鳴る。
「なあ?ハイヒール辞めてスニーカーにしよう。ちょっと音が響き過ぎて煩いと思うし……もちろん、母ちゃんのハイヒールは後で返すからさ。」
母は少し考えた後『あ!なるほど』といった感じの表情をして
「蒼が欲しい!って言うのなら、あげてもいいわよ」
「ハイヒール、重力魔法でプチッとやっちゃうぞコラッ」
近代の親子の会話にて、冗談を題材にして話し合う家庭がいないと思われる。というか、たぶん……イヤ!きっとそうだと思うのだが[母が気違い]なんだと思う。
実際、父との会話にてやり過ぎたり失敗談などあったのだが、母関係は全て可笑しい感じがする。
「なあ、母ちゃん?」
「はい。どうしたの?」
「もしかして、緊張してるの?」
「きき緊張なんてしてないわよ!うん……して無いしぃ。」
どうやら緊張をしているみたいだ。
少し考えれば分かることなのか。母とのセッションなんて百は無いし、実の母なのに俺の成長とか思春期とか、そんな大事な所がぽっかり空いているから、不可解な発言や行動を取るに違いないと王魔は考えた。
緊張しているという所に行き着かないと、母が弁護士だなんて嘘を言っているみたいだからである。
「いいよ。俺も母ちゃんとのやり取りが余り知らないけど……これからよろしくね。」
(って言っても、ダチの親を見る限りでは……)
ダチ基準に考えれば考える程、考えているよりも悪いゴール地点へと行ってしまう。
母は優しい息子の対応をされ感動している。終いには、立って居られなかったのか両膝を地に着いて俺を抱きしめていた。
「……母ちゃん、感動しているところ悪いけど泣く場所間違ってるんじゃ無いかな?」
『ふぇ?』と俺の顔を見上げ
「いいの!この方が、息子の成長が頬の感触で分かるんだから!」
「もう良いって!離れろって」
「まだ、中立ちじゃない!?」
王魔は冷静に命令を下す。
「ホタテ、少し前払いのご褒美だ!母を引き剥がしたら堂々と全身モミモミのハグをしてやるよ」
……
デンデンのモニター室
「なんだとぉー?!あれが天界で天王にした食べれないと言われている世界樹の葉団子だと!?
……ということは、あの差し出した奴が世界樹の可能性があるんだな?フフハハハ勝利は我が手の中にあるだで!」
俺が勝利の美酒に酔いしれていた時、ピルルと音が鳴り始めた。この音は俺もよく知っているんだ。
この音は、俺が考え付いたことよりも、もっと大きな答えを言ってくれたりするんだ。
「おそらく彼等の話からして、彼女の名はジュンと言います。
更に波長からして、ジュンの右横の哀れな醜態をさらけ出しているのが世界樹であると思われます。ですが??」
「んだば、あの醜い奴が素早い動きでジュンに渡したんだかぁ?」
(そんな事して、何か特になることあるのか?)
「そのような動きは有りませんでした。」
「じゃあ、命令を一つ追加だ。ジュンという女と哀れな女をここへ連れてくるんだ。」
いつもだったら即返答が来るのだが、声が来ない事に違和感を覚え『何か有っだか?』と聞いた次の瞬間!
「あの銀髪の女!大変危険です。……一刻も早く銀髪の女を搭外へ追いやる・他国へ飛ばす事をオススメします。」
百戦錬磨とは行かないが、百戦もしていないが負けは無かったのも事実。金銀財宝に色々のアイテムも入手した。レッディという女は、ムキムキ過ぎて俺の好みじゃ無かったから下階層へ落としてやった。
そんな経歴があるんだ!
「俺が負けるハズ無いべ!」
搭のシステムは反論無く了承し行動を実施した。
……
「ねぇ?もう夜だからテントに入りましょ?」
「いや。お腹のスキ具合では夜では無い。」
だよね?とジュンに聞いた所、超正確な時間帯と日没時間帯をも言っている凄い奴。ジュンに誉めたたえて、ヨシヨシと高い身長だったが屈んでくれたので難無く頭を撫でる。
ジュンは、世界樹の核という事で秘密裏にバイの亜空間内へと隠してあった。
「やはり契約した御主人様より、私の加護をしてくれている王魔様の近くの方が幸せを感じます。」
因みにジュンは、蒼の核である。ミドリも世界樹であり、核の名前はジュリという。
そんな仲の良い関係に割って入るバイは『そんなにも、お腹が膨れているのですか?』と王魔のお腹を触り『あー。少し膨れていますね』と医者の様な発言を聞いた時!有る変化があった。
(ん?腹が……へった?)
「もしかして……」
「ハイ。お腹を触った時に、脂肪となる余分な糖分をカットし吸収しました。」
さすが!薬師如来にして、亜空間などかを得意とするバイは本当の意味で魔族であり悪魔である。
「さあ、お腹が減りましたよね?テントに入り休憩と洒落込みましょう。」
想像に安易でしょう。悪魔の笑顔で俺を誘う。
ありがとうございました。明日もよろしくです!




