全部俺のセイです
こんばんわ。以外と早く書き上げました。予約の0時に投稿することを許してください。では、どうぞです。
今、あちらさんでは腹パンをするか否かとやっているのだが当の新八はというと
「ナオ様って本当に新八様想いですね。しかも、罠自体はホタテが全て解除したというのに、さも自分が解除した事に話を丸め込んでいる辺りが一国の王なのでしょか。」
「う、うん。」
こう説明してくるのはバイの良いところなのだが、耳をなめた辺りからグイグイ迫って来ており、新八の背中からハグをして首筋辺りをバイの吐息がかかっている。
「あの、そういう焦らす行為は夜にしようよ。」
「ふーん。やはり聖域ではエロ厳禁ですか。」
バイは再確認したようで、そのあと『では、私抜きでダンジョンを続けて下さい』と言った後でこうも言う『私そんな空気読めない妻ではないですよ』とニコリと言った側で
(そう言いながら、テムに睨みをするなって!)
テムはバイの目線に気付き『ヘンッ!』となっていた。バイは何者もにも負けたく無いのだろう……心中察します。
……
「では、新八様行ってらっしゃいませ」
「バイ!また今夜なぁー」
ちょっと変わっているが、ダンジョン二階層で別れて見送られる。暫く悦に入っていたが、新八は何かを思い出したようで
「あのさ……」
「新八さん、あのバイ?パイさん……どちらでもいいですが、あの方は何者でしょうか?」
新八の発言は却下された。
『俺の嫁』と答えたあとで
「昨日、夢に出て来ました。」
ジャンボが発言すると『あ!私も有りました』といくつか挙手する者達が。
新八が『へー』と他人行儀を装っていると
「これが夢より恐ろしい体験をしたんです!ホラッ見てください。」
そう言い見せたのは腕……誰かの手形が着いていた。
「そうですか。でも目立たない所に有って、本当に良かったですね。もし、顔とかだったら只の変態か浮気した男にしか見えないですから。」
何も驚かず?何か知っているのか、超ポジティブに励ました新八。ジャンボさんは自分の恐怖体験を広めようと挙手した人達にも話を乞うことにしたが、バリーとユミは
「夢の中であの女性の方が、丁寧に挨拶してきただけですよ。」
ジャンボさんだけがテンパっているようなので、違う視点を提供することに
「あ!青ゴブリンと赤オーガが出て来ました!」
「皆さん、私とナオが前線に行きます。バリーとユミ・クールー・イタタコは援護と回復を!新八は後方から来る魔物を刈って行ってください。」
[提供]というのは、昨晩バイから『罠全解除したら少しつまらなくなりますね』と言われ『では、私のもとで飼い慣らした魔物を入れときますね』と魔王の嫁らしいことをペロッと言っていた。
そのあと、この魔物の特徴を教えてましょう!とドヤ顔してきたので丁重にお断りしたのは言うまでもない。
その後か……
「ちょっと、ジャンボ様の所へ行ってきますね。直ぐに帰ってきますから、先に寝ていて下さい」
多分ココで、手形を付けに行ったと思われる。
「あの青ゴブリンを先に倒せ!仲間を呼ばれても困る。もし、紫ゴブリンが出て来たら優先して紫と青を先に倒してくれ。」
どうやら、青ゴブリンは仲間を呼んで紫ゴブリンはもっと強力な魔物を命と引き換えに召喚すると聞いてしまった!
(って!?なんちゅうモンを亜空間ポッケにいれとんじゃあ!……まあ、俺が聞かなかったのが悪いか。)
「クールーさん、行き止まりにならない様に進みながら魔物を削って行きます。」
なので『道案内よろしく!』となる。案の定、バイ提供の魔物は増加していく。しかし、ここはダンジョンというのもあり一定以上増えないと分かると、ジャンボの思い付きで前に進みながらボスの部屋まで行くことに。
さすがに、ボス部屋にまで魔物は来ないと踏んだんだろう。
「あ!?」
「どうした!」
「すいません!罠が発生した壁があり、開いていると思って行きましたら行き止まりでした!」
皆、後ろ振り向くと続々と魔物が押し寄せ向かって来ている。
先頭は新八です。
(ここで会ったが百年目ぇ!見よ俺の力を!!)
「……俺に任せぇてぇくだせぇぇ」
「射ちます!ミレニアムライトアロー!」
「さぁ!皆さんに光の加護を一時的に付けました。」
『だから、降る矢は避けていきます』との事。
新八意見は無視?いえ、聞いていません。届かなかったのです。
そう!淡々と過ぎ去って行くのです。淡々と……ナオがポンッと俺の肩に手を置く。ウルッ来た。
ミレニアムライトアローは、天井から幾つもの光の矢が降り注ぐ。これは、決して必殺の技ではない!しかし、魔物の合間を縫って俺達は掻い潜るには十分の技といえる。
そして
「この扉がボスの部屋か。クッ!開かない」
押してもダメだし引いてもダメ。
そして、大多数の足音が迫って来ると突然手前に立ち止まった最前列の赤オーガ。その後ろに紫ゴブリンが数十体は見えていると何やら召喚をしていた。
「あの召喚をしてはいけない!」
「くそ!オーガ邪魔だぁ!!」
「こいつら手負いというのに、次から次へと出て来やがる!」
(ホントすいません。)
「もう一度ミレニアムライトアローを射って召喚の邪魔をしてみますわ!」
……
クールーさんのライトアローは間に合った様に見えたが、赤オーガが身代わりとなり召喚される。
それは、とてつもなく大きいく空色の鱗が目立ち龍を思わせる魔物が出現。というか、大き過ぎて現在は頭部のみ出て来ている。ゆっくりと口を開けて
「魔王さまー!こんな所で会えるなんて……どうしたの?」
ホタテが出てきた。新八は『静かにしなさい!』のポーズをしてホタテを黙らそうとするのだが通じない。
ホタテの意志疎通は主のみ可能であり、且つ相手と触れ合ってなければ発動しない。だから……
「何それ!そのシッシッって……帰れって事??」
ホタテ涙を流す。暫くして、召喚魔法のデメリットが起きようとしていた。いや、もっと的確に言うと『腹いせ』というべきか。
「お前らだな!?お前らが呼び出すからシッシッって言われたじゃないか!」
そうやってホタテは口から水レーザーを出し細切れして行きました。『フンだ。僕帰るもん……また呼び出してくれるもん。』そういって召喚陣の中へと戻って行きました。
魔物が全滅したなと確認も取れてないが突如ゴゴゴと後ろのボス部屋が開く
「奴等は、召喚に失敗したようだな。」
「ええ!そのようですね。」
「一旦落ち着きたいが、そうは行かないようですね。」
皆後ろを振り返り、開いたボス部屋を見る。そしてナオから頭ポンポンとされるが、心此処に有らずという感じで壁の一点を見つめていた。
新八は必死でバレて無いっスよね?そうだよね!?と必死に動揺を抑えた所に頭ポンポンをされた時から『もういい!もう……いい』となっていた。
最後まで読んでくださりありがとうございます。明日もよろしくです。




