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口無しの死華 共通① ライラsystem


“恨むなら自分の人生を恨んでね”


ガッと口を開き、そこから金歯をのぞかせた男が断末魔すらあげる間もなく事切れる。


「ほら、金だ」


―――仕事を終らせ、依頼者に報告し報酬を貰った。


私はフリーの殺し屋、組織に入らず家も持たず。

金だけ持って一人で生きる気ままな生活。


食べて寝て殺して毎日なんのために生きてるか、わからない。

それがなにげない日常で、今日も宿を探す。


「アンタが口無しの死華(ファカ)だね」


ただの通行人だと思っていた女が、私の名を呼んだ。それは、目的の人物に会えたことによる敵の殺意でもなかった。


“違うといったら?”


私には呪いがかけられていて、言葉を話せない。伝えたくても声には出せないのだ。


「顔を見られたんだ。さよなら、というわけにゃいかないねぇ」


口すら動かしていないのに、女はなぜか私の考えていた言葉を言い当てる。


“まるで海の魔女のようだ”


雰囲気も目も、そこらにいる普通の人間と異なる。この女は所謂カタギではないのだろう。


「アタシはね、心を読むこの機械があるからわかるのさ」


女はコートの内側からネックレスを見せた。


「これはね、読心の力を持つラブラクア人の心臓で出来てるのさ」


“なら話は早い私はついていくわ”


殺すつもりなら今私はこの女に殺されてもおかしくないだろう。

いや、断れば確実に命はないようだ。しかし言う通りにすれば生存の確率は高い。


「いい子だねぇ」


“殺し屋には相応しくない言葉だわ”


◆◆


「アンタに依頼したいのは、ダークブルームの第3王子暗殺」


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