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三本目の腕を作ってみたけれど

作者: 宮沢弘
掲載日:2015/02/21

NHKのNext Worldにて似た発想のものが紹介されてしまったので、公開するだけしておきます。

Medium.comの日本語:ショートショートにて重複投稿しています。そちらのタイトルは書かないほうがいいのかも。そちらでの公開日は2014-Mar-08。

https://medium.com/short-short-fictions-in-japanese/dr-66d2ca7a705c

「やっほー、こんなの作った。見せてやるから面白がれ」


「変なヘルメットかぶってるだけだろ」


「じゃーん。3本めの腕ー!背中側に隠してたから見えなかっただろ」


「おぉ、飛び出してきたな。どうやって動かしてるの?」


「このヘルメットが結構細かく脳の活動を読み取っているんだけどね」


「3本めの腕を動かす練習したのか?」


「最初はそれでできるかと思ったんだけどね。ほら、腕って3本めはだいたいないでしょ」


「ないね」


「だから、3本めの腕を動かすっていう感覚がわからなくてさ。できる人にはできるのかもしれないけど」


「じゃぁ、今どうやって動かしたの?」


「発想を変えて、コマンド入力っぽくしてみた。ほら、コップも持てるよ」


「コマンド入力って… 細かい動きを指定できるの? それとも、今コップを持ったけど、細かくコマンド入力してるの?」


「そのやり方だと2本の手を使いながら3本めも使うのは難しいよ」


「試してみたんだ。じゃぁ、どうやってるんだよ」


「このヘルメットは脳の視覚野とブローカー野とウェルニッケ野、それと少し体制感覚野も分解能を細かくして活動を読み取ってる。それとヘルメットにカメラも付いてるんだ。もちろんマイクも。環境センサは今のところカメラとマイクと、指や腕への負荷くらいだけど。それに腕がついてるバックパックにはコンピュータとバッテリーも入ってる」


「なるほど」


「で、『あのコップを持て』というようなコマンドを頭の中で言うと、それを読み取って、私が見ているものとカメラからの入力を照合して動くんだよ。私へのフィードバックは、耳の後ろあたりに骨伝道のを当てていて、軽く音や声で返ってくる。それとこのグラスにも少し」


「ちょっと待って。何か眩暈が…」


「どうしたの?」


「いや。話を続けるけど。そうすると、命令の与え方はともかくとして、命令を与えたらバックパックのコンピュータが基本的には自分で計画を立てて腕を動かすんだよね?」


「そうだよ?」


「あのさ、私が誤解しているのかもしれないけど。そのバックパックを背負う必要ってあるのかな? いや、それはそれで使い道があるだろうけど」


「え?」


「自律型のロボットがまだ無いのは、ロボットが命令をどう理解するかが予測できない面があるからだよね。だけど君のシステムなら、操縦している人がロボットの動作を確認しながら動ける。それに声に出して命令するより速いかもしれないし、音響的なノイズにも強いかもしれない。」


「え?」


「だからさ、ロボットの体を作って、そのヘルメットから、たぶん無線で接続すればもっといろいろできそうな気がするんだけど」


「あ、えーと、ほら、ロボットの体全体を動かすとなると、バッテリーのもちが…」


3本めの腕が持っていたコップを落とした。


「そういうのにも反応するんだ」


「うん。えーと、秋葉原に行ってくる。ゲームの予約していたんだ」


「良いのが見つかると良いね」

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― 新着の感想 ―
[一言] 悪魔城ドラキュラギャラリーオブラビュリスンスというゲームは そのシステム上ほんとにー 三本目の腕が欲しくなるらしいぞ
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