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俺も彼女も結婚不適合者  作者: 高壁護
第1章 1年1学期(4月~5月)
16/112

男子とデート?

 本日は日曜日であります。

 村上(むらかみ)君と遊びにいく日であります。

 昨日のように、服選びに悩まなくていいのが、すごく楽に感じる。

 待ち合わせ時間は十一時半で、俺が、高校に行くときに、降りる駅の改札口の前が、待ち合わせ場所だった。

 一応、十五分前には、着いておきたいので、少し早めに出る。


 時刻は、十一時十分。

 改札口に向かうと、村上君らしき人がいた。

「村上君」

水本(みずもと)君。おはよう」

「もしかして、待たせた?」

「ううん。今来たところだけど?」

「早めに来といて、良かった」

「僕こそ、早く来てごめんね」

「いや、謝らなくていいよ。それより昼ごはん今からでしょ? どこにいくの?」

「えーと、この近くに、ファミレスがあるから、そこに行こうかなって、思ってる」

「分かった。それじゃあ、ちょっと時間は早いけど、混む前に行こうぜ」

「そうだね」

 女子とデートしている気分になるのは、何故だろう?

 村上君の喋り方が、少し女子っぽいことが原因かな?

 こうして、俺たちは、ファミレスに行った。


 早めだったから、待たずにそのまま入れた。

「何、食べよっかなー?」

「水本君は、こういうのすぐ決められないタイプ?」

「あー、そうかもな。即決では無いかな」

「僕はもう、決めたけど」

「待たせてごめん」

「大丈夫だよ。ゆっくり決めていいから」

「ありがとう」

 なんか心地がいいな。昨日より気分がいい。

 村上君は、人を包み込む才能があるのかな?


 俺は、チーズ入りハンバーグとライスを頼んだ。

 村上君は、たらこスパゲッティを頼んでいた。

 村上君が、乙女に見えてくる。


 ファミレスを出た俺たちは、とりあえず歩くことになった。そもそも、特に目的はなかったし、二人で、遊びに行くということなので、入りたい所があったら、そこに行く感じだ。


 しばらく歩いていくと、ボウリング場があった。

「ボウリングしない?」

 いい案だと思い、村上君に聞いてみた。

「そうだね。賛成です」

 俺たちは、ボウリング場に入った。


 俺たちは、六ゲーム投げ放題というコースに選んだ。

 一ゲーム目の第一フレーム。

 投げる順番は俺が先だった。

 そして、力強く投げた。

 ストライク。

 俺は、ガッツポーズ。村上君も、すごーいと言って、俺とハイタッチしてくれた。

 スゲー嬉しい。

 次は村上君の番だった。

 ストライク期待してるよとか言ってみた。

 村上君は、力強く投げた。

 ガター。

 一番前のピンの二メートル手前ぐらいで、溝に落ちていた。

 村上君が、へこんでいたので、ドンマイ、大丈夫と声をかけた。

 村上君の二投目。

 ボールは、一番左端のピンだけ倒した。

 俺は、大丈夫だよとしか言えなかった。

 第一ゲームの結果は、

 俺は、152。村上君は、47。

「もしかして、村上君って、ボウリング苦手?」

「運動とか少し苦手で」

「ごめん。わざわざボウリングにしちゃって」

「いや、楽しいから大丈夫だよ」

 村上君が、笑ってくれてる。

 救われた気分だった。

「それじゃあ、あと五ゲーム、投げよっか」

「そうだね」

そして、五ゲーム投げきった。

後半は、腕がしんどかったが、とても楽しかった。

 特に、第三ゲームの七フレーム目。

 村上君が、初めてスペアを出したときは、めちゃくちゃはしゃいでしまった。

 そして、第四ゲームの三フレーム目。

 村上君が、遂にストライクを出した。

 泣きそうになった。

 今まででボウリングに来た中で、一番楽しかったかもしれない。


 ボウリング場を出て、近くにゲームセンターがあったので、そこに行くことにした。ゲームセンターは、そこまで混んではいなかった。

 俺たちは、太鼓ゲームをやった。

 俺は、中学校のとき、近くのゲームセンターで、やり混んでいたから、少し自信がある。

 村上君が、

「どの曲にする?」

 と言ってきたので、どれでもいいよと返した。

 すると、オリジナル曲を選んでいた。

 しかも、星が多い曲。

「もしかして、村上君って、このゲーム上手いの?」

「結構上手いと思うよ♪」

 村上君は、普通に『おに』を選んでいた。

 俺も負けじと『おに』を選んだ。

「大丈夫?」

 村上君が、心配そうに俺を見る。

「中学校のとき、少しやってたから」

 俺は、そう返したが、多分通用しないだろう。

 ゲームが始まると、スピードが早い譜面がきた。

村上君は、スゴいバチ裁きで、得点を稼いでいく。

俺も何とかついていっているけど、村上君の足下にも及ばない。

 一応ノルマクリアはしたが、村上君は、フルコンボを叩き出していた。

 もう一曲は、遊ばなかったが、村上君が、やっているところを、見たくなった。

 村上君に、お願いして、やってもらった。

 感想は、ただ単純にスゴいとしか思わなかった。


 メダルゲームや、UFOキャッチャーで遊び、俺たちは、帰ることになった。

「また遊ぼうぜ」

「うん。それじゃあ、また明日学校で」

「うん。じゃあ、学校で」

そう言って、俺たちは、駅前で別れた。

 久しぶりに、男子と二人で遊んだから、結構楽しかった。

 俺は、電車に乗り、家に帰った。


 明日は、憂鬱(ゆううつ)だ。

 学校はいいにしても、放課後に呼ばれている。

 面倒なことだと嫌だな。

 明日から、午後まで、授業がある。

 とはいっても、授業というより、いろいろ決めたりするので、そんなにしんどくはない。

 弁当は、火曜日と木曜日に作ってもらえる。

 その他の曜日は、コンビニで買ったり、食堂で食べたりすることになった。

 明日は、コンビニでパンを買うつもりだ。

 そんなことを考えて、明日の準備をした。

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