第7章 警察動きだす。
警察はどこの誰ともわからない犯人を追いかけられていなかった。サイバー課もお手上げ状態でいろんな国のサーバーを経由して来てる事はわかったが大元がどこの国かはつかめなかったが警察はトムキャットという名前からアメ車人の可能性を疑っていた。ただ一人だけサイバー課の長島という刑事だけは言葉の使い方は日本人だと考えていた。でも女だとは誰も想像すらしてなかった。外国人の線で日本の警察は初動操作を始めた。それがマスコミに漏れた。テレビ、新聞、雑誌、ネットなどに大々的に報道された。第4.第5の事件が始まろうとしていた。それを聞いたトムキャットの面々は「してやったり!」茉白が叫んだ。彼女達は調子に乗った。海外企業、個人を狙い始めて行く。しかし、茉白にはおごりはなかった。慎重だった。警察に捕まるのはまた、早すぎる、国民にお金を配り終えてないからだ。日本の警察もバカじゃないと考えていた。その時を想定して、柚葉と紬を逃がす手立てを考えていた。罪は全部自分が被ろうと思っていた。そんな中、日本人説を唱えていた長島刑事が捜査二課を動かし、密かにローラー作戦を始めようと手を拱いていた。まず、アパート、マンションの電気使用量が多い世帯、通信量の多い世帯、1戸建ても同じく東京都内から始めた。男達の出入りが多い家、女性は対象外だった。警察は初動でミスを犯していた。まだ、茉白達三人は運がよかった。そんなおり、馬場総理から警察幹部にゲキが飛んだ。「令和のネズミ小僧を大至急捕まえろ!見つけ次第、殺しても構わん。国家反逆罪で裁判かかってもどうせ死刑だから。外国人なら暗殺しろ!」そんな言いぐさだったらしい。政府も警察も焼きが回っていた。対象は世界中にしたかったが問題があるので日本国内に絞った。にわかに日本人説が大半を占めていたのが政府と警察上層部であった。そんな警察の動きを察知した茉白は地方へ引っ越しを考えた。ネットで人気な街を探し始めた。茉白の実家のある茨城県守谷市も候補に入っていたが今、人気で駅近の新築マンションが立ち並んでいた、つくば市にした。次の日は、つくば市竹園のマンション内覧の予約を入れた。柚葉と紬はバイトで午前中だけで帰っていた。茉白も夕方になると居酒屋のバイトへ行く
準備を始めた。時間になると部屋を出てチャリンコにまたがって居酒屋へ向かった。仕事が終わると店長に辞める事を告げた。実家へ帰ると嘘ぶいた。仕事の休憩中、柚葉と紬にグループラインを送った。「明日、茨城県つくば市へマンション内覧に行く。明日、皆バイト休みだよね。スケジュール表確認したから。朝10時に私のアパートへ集合。」と簡単な物にした。理由は明日、言えばいいやと考えた。夜が明けた。茉白は準備万端、二人を待っていた。10時前に二人は来た。二人ともオシャレをしていた。茉白もオシャレをしていた。いつもはしない化粧もしていた。「おはようございます。お待たせしました。」二人はアパートのドアを開けた。「おはよう。急にごめんね。」茉白は二人の顔を見て微笑んだ。三人はチャリンコに乗り、京王笹塚駅に向かった。新宿で乗り換え秋葉原まで行って、つくばエクスプレスに乗ってつくば市へ向かった。電車の中で「ましろさん。なんでつくばなの?」柚葉が聞いて来た。「警察が動き出した。東京都かららしい。念の為、引っ越そうと思って引っ越しに人気の街でつくば市って出てきたから。つくばは今、新築マンションがドンドン建っているって書いてあったから。マンション買っちゃおうと思って。そんなに高くないし。いつかは三人で暮らそうと思っていたからちょうどいいかななんて!一つだけお願いがあるんだけと、マンションの名義、私にしていい?」茉白が横に座っている二人の横顔を見た。「異論はないわ。」二人とも同じ意見だった。「私の実家ココの駅だよ。」茉白が言った。守谷駅に停まった。TXは守谷駅を過ぎると早かった。つくば駅に着いた。「初めて乗ったけど早かったわね。」紬が電車を降りてすぐ口にした。「130キロで走っているからね。」茉白が言った。エスカレーターで三人は地上に出た。タクシー乗り場でタクシーに乗った。「竹園の◯◯という分譲マンションまで。」茉白が運転手へ告げた。「歩っても行けますよ。よろしいですか?ワンメーターですが?」運転手が言った。「いいですよ。」茉白が言った。目的地にすぐ着いた。「有り難うございました。」運転手が言うと三人はタクシーを降りた。建物の前に担当の女性が立っていた。「須藤さんですか?柊です。宜しくお願い致します」茉白が須藤の顔を見て優しく微笑んだ。「はい。須藤です。柊様、お待ちしておりました。私が案内いたします。質問ありましたらその場でどうぞ!」須藤は茉白を見て優しく微笑んだ。「私の後をどうぞ!」須藤は三人の顔を見た。エスカレーターに乗って最上階まで来た。まだ、空いている所がございますので角部屋ご希望と言う事だったのでこちらが最適かと思います。部屋の前まで来た。708号室でございます。4LDKでございます。四人は中へ入った。こちらで販売価格◯◯◯◯円でございます。こちらが南です。前に遮る建物はありません。玄関側は北になり先程筑波山がはっきり見えました。この前の道路は土浦学園線と言って主要な幹線道路でございます。東側は東大通りでこちらもつくば市を南北にはしる幹線道路でございます。お部屋はこんな感じでございます。こちらがリビング、こちらが6畳洋間、こちらも6畳洋間、こちらも6畳洋間でございます。「三人で住むには最適だね。でも車の音がうるさそう。」茉白が二人を見て言った。「他の部屋も見せてくれるかな?」茉白が須藤の顔を覗いた。隣の707号室が空いています。「どうぞ、お入りください。まどりは先程の部屋と一緒ですがキッチンの形が違います。後、東側の出窓がありません。先程の部屋はリビングに出窓がありましたがこちらにはありません。こちらの販売価格は◯◯◯◯円と五百万円程安くなります。」須藤が三人の顔を見た。やはり、格安になります。ファミリー向けになりますかね。」須藤が説明を補足した。「出窓の差で五百万円か?」茉白は呟いた。「茉白さん。どうせなら出窓あったほうがいいんじゃないすかね。」紬が茉白の顔を見た。「そうだね。私も先見た部屋が良いわ!二人の意見は?」茉白は二人の目を見つめた。「私ですか?私は先見たほうがお気に入りてます。」柚葉は茉白の目を見つめた。「私も先見たほうが良いですね。」紬が茉白の目を見つめた。「須藤さん。先の部屋にするわ。契約します。」茉白が須藤の目を見つめた。「柊さん。お仕事は?派遣社員と言う事なのでなかなかローンは通りずらいですね。申し訳ありません。銀行の判断になりますので?」須藤は申し訳なさそうな表情を見せた。「大丈夫!ローンで買わないから。安心して。現金払いでお願い致します。」茉白は須藤の顔を見つめた。須藤は驚いた表情を見せた。「株で儲かったから。」茉白はニヤリ笑った。「取引は現金を当方の口座へお振込みいただいてからの契約になりますがよろしいですか?それまでこの物件は抑えておきます。」須藤は茉白に振込先のカードを渡した。四人は先に見た部屋へ戻っていた。「こっちのほうが断然いいわ。明るいリビングが!」茉白がニヤニヤしていた。「有り難うございます。こちらの申込書に記入お願い致します。」須藤が部屋のキッチンで書類を出した。茉白はすべて記入を終えて須藤に書類を手渡した。「先程も言った通り、ご入金が確認出来次第の取引となります。御了承ください。」須藤は茉白の目を見つめた。「わかりました。」茉白も須藤の目を見つめた。全員エレベーターに乗ると「本日は有り難うございました。駅まで送ります。」須藤はエレベーターを降りて目の前に停めてある車へと歩いた。その後を三人は追いかけた。須藤は車のドアをすべて開けた。皆が車に乗るとドアを閉めた。つくば駅にすぐ着いた。「本日は遠い所有り難うございました。」須藤が言うと車から降りて全てのドアを開けた。皆が降りると一人一人に頭を下げた。