第3章 トムキャットの声明文の内訳
トムキャットは以下の声明文をNYYコドモ、英雄、ハードバンク、楽市の四社にランサムウェアとともに送りつけた。「あなたの企業のすべてを手に入れた。あなたの企業の業務はすべて止まる。復旧してほしければ身代金を払え、まけてやって、政府の四分の一の五千億円にしてやる。以下の内容で取引に応じる。金の受け渡しは◯◯◯にビットコインで支払え。確認出来次第、システムは復旧させる。これ1回きりだ。2回3回とはやらないから必ず支払え。あなた達も知っての通り政府から二兆円をいただいた。政府の決断は早かった。称賛する。あなた達にも即決を促す。あなた達から頂いたお金は、生活苦のお年寄りに使わせてもらう。我々は令和のネズミ小僧だ。あなた達の企業だけじゃない、英雄、ハードバンク、楽市もターゲットだ。たぶん携帯電話は終了する。」以上が声明文の内容。
NYYコドモ本社ではパニックが始まっていた。声明文が開けられたと言う事はウィルスに感染した証拠だった。「部長、パソコンにわけのわからない文字が出てオールダウンしました。」社員からの悲痛な叫びと車内は地獄絵図に変わった。「社長、全部署業務停止。関連企業も停止。完全に麻痺状態になりました。」各部長からの連絡であった。「中島君、専務と常務と各部長を会議室へ集めてくれ緊急会議を執り行う。」北川社長は秘書の中島に言った。その頃、社員達は顧客からの苦情の電話に全力で対応していた。北川社長は緊急ニュースを流して貰うのにテレビ局と話をした。ハッカーにシステムを乗っ取られたから携帯電話は使えないとニュースにしてくれと頼んでいた。電話に出た編成局長は「お宅もですか?英雄もハードバンクも楽市からも同じ依頼がありました。」編成局長が言うと「えらいこちゃな!テロだな?」北川NYYコドモ社長が言った。その後、重役会議を行い身代金支払い賛成派が4対3で反対派を抑えて、勝って身代金を支払う事になった。その情報を極秘に手にした、英雄やハードバンク、楽市もトムキャットの提案に乗っかった。四社横並びで身代金を支払った。払わなければ倒産は見えていた。トムキャットの勝ちであった。三人はその情報を聞いて喜んだ。確信の勝利だった。その時、茉白が「今度は自動車会社やってみる。私ね。まだ一人でやっている時、豊島自動車に負けているのよ。リベンジしたい。日生自動車、本間自動車、ダイカツ自動車、スバラ自動車、スズヤ自動車、松葉自動車行ってみましょう。」茉白が二人の顔を見てニヤリ微笑んだ。三人は、成功を喜んでバイトに出かけた。