5話
今回も短いです。
7/19 投稿。
~亜耶~
僕はいつの間にか寝てたみたいだ。泣き疲れて眠るなんて。はぁ。
僕は身体を見てみた。怪我が"完全に"治っていた。
「"神の子供"が覚醒した?」僕は自分の持っている力が覚醒した事を疑った。
神の子供。その魂は元は神様だった。だが、何ものかに殺され現世に降りる。
それが神の子供。その神様の能力が使えたり、自治治癒力が以上に高くなる。
僕は、僕の魂の本質を知っていた。いや、感じ取っていたと言うべきか。
いつか覚醒する日が来ることは知っていた。でも、まさか今日なんて。
「葉月も、"神の子供"なんだよな」あの時、微かだけど僕の魂は共鳴していた。
「"創造神"よりも上あるいは、同程度の力を持つ神ってなんだ?」
よし、葉月に会おう。僕は急いで玄関に向かった。
僕は玄関を開けて葉月を捜しに出かけようとしたのだが、「やぁ」と本人に言われる。
「葉月。葉月も"神の子供"なんだよね」
「うん。そうだよ」
「まだあの時、覚醒してなかったんですけど?」と僕は愚痴る。
「知ってるよ。覚醒させてあげたでしょ?」
「させてあげただと?」僕は、高い声を低くして言った。
まぁ、女の子になる前から高かったけどね。
だって、声変わり――第二次性徴が来ないんだもん!!
中学3年生――といっても卒業して来月から高校生になるのだが――なのに。
「お前は、なぜ声が低いんじゃ~!!」僕はキレていた。
葉月に。別件で。
「ちょっと待ってよ。高い方なんだけど?」
「低いんだよ!! 僕より!! 低い奴は皆痛い目にあえ!!」と僕は言い魔力弾を造り放つ。
「えええ!僕にキレないでよ!!」
僕は数発、魔力弾を撃ち込んだ。
「それで、いくら覚醒してなかったとはいえ"創造神"が負けるってのはどうゆうこと?」
「"破壊神"。同等の力ぐらいは持つでしょ?」相性が悪いな。
「その"破壊神"が何の用で?」と僕は挑発してみる。
「この前の事、謝ろうと思って」
「あれ、結構痛かったんですけど!!」
「破壊神の力も少し出してたからね」
そうですか。
「我、創造神を倒せるとでも思っていのか?」
まだ力の制御がうまくできないな。
「うん」
「面白いな。僕と同等な力を持つ神。葉月」
そう。創造神は最高神。他の神の頂点に立つ神なのだ。
創造神は他の神の力も使えるのだ。
だが、破壊神と創造神は同時期に現れたために互角なのだ。
「よし、制御できた」
「早いね。ところで言葉遣い直さないの?」
「余計な御世話だ!! これだけは男のままじゃないと!!」
「そうゆうこと」葉月は理解したようだ。
「創造神の力で、元の姿に戻れないのかな?」
「それが本来の姿なんだよ」葉月。ナニヲイッテイルノ?
「どうゆうこと?」
「創造神の。まぁ神様は基本中性だけど創造神は女性よりだったんだよ」
「そうなんだ………」あぁ、さよなら。
だけど! 僕を女の子にした張本人は退治しなければならない!
僕は、イメージする。僕を女の子にした悪魔を。
「あれ?」うん。これが悪魔だ。犯人だ。
「お前か。僕を女の子にしたのは!!」
「ちょっ! 攻撃しないで!!」と言いながら(余裕そうに)かわす。
「僕は、創造神だ! 命令だ! 言え!」
「はっ、はい! しましたっ!」と急に直立不動になって、喋る悪魔。
「ちょっと、頭冷やそうよ」と葉月は僕に言ってくる。
冷してられるか。僕を女の子にした犯人だぞ!
「さてと。君の断末魔の叫びを聞かせてもらうよ」と僕は悪魔に言って。
魔力で構成した刀で斬った。
爆発が起こり辺りは爆風に飲み込まれる。
「ふう」
煙が消えると、"傷だらけの悪魔"が立っていた。
「なんで?」
「俺様は創造神に頼まれて」
「なんですと。僕が頼んだ?」
あいにくだが、僕には神の時の記憶がない。
神界に戻った時に身体と記憶が再構成されるのだ。
「うそでしょおおおお!」と叫び、僕は地面に力なく座り込んだ。
~葉月~
「うそでしょおおおお!」と叫んで、亜耶は地面に力なく座り込んでしまった。
あぁあ。目が虚ろになってるよ。
「創造神の悪魔よ。制限付きで戻れるようにしたら?」
「貴様に言われる……はい」なぜ従ったって? 破壊神の力を出しただけだよ。
悪魔は亜耶を指さしすると亜耶の身体が光った。
~亜耶~
僕の身体が光った?
「制限つきだが戻れるようになった。戻れるのは1日6時間だけ」
「ありがと! 6時間だけだと戻れるんだねっ!」
救われた。元の姿に戻る事が出来た。――――時間制限あるけど。
「悪魔さん、ありがと」と僕は悪魔にお礼を言って、二度と襲わない事を誓った。
~神界の神達~
我達が頂点に立つべきだ。だが現世にいる創造神が邪魔だ。
排除するか。現世に居る間は力が無いはずだ。
数人の神が現世に降りて行った。その身体のままで。
~葉月~
「遂に動き出したんだ。創造神を消すために」
僕の言った事は、はしゃいでいる亜耶には聞こえなかった。
僕は組織に帰った。
~降りた神~
今の創造神は力が使えない。絶好の機会だ。
"太陽神"と"大地神"は不気味に笑った。
徐々に亜耶に近づいて行った。
~亜耶~
あの後、悪魔は神界に戻り、僕は鼻歌を歌いながら料理を作っている。
晃平と俊兄はどうやら出掛けてるらしく僕しか家に居ない。
先ほどから、気配がして気になる。
「むう」
「どうされたのですか?」リタだ。
「ん。なんでもないよ」と僕はリタに言った。
(間違いなく、こっちに来てる! リタを巻き込むわけにはいかない)
「ごめん。ちょっと買い出しにいってくる」と僕は嘘をついて外に出た。
僕は、公園にいる。
僕を狙っているらしくこっちに来ているのが分かる。
被害が少なくて済むように公園に"誘い込んだのだ"。
「独りですのね。ならば話が早いっ!」と女性が僕に突っ込んできた。
僕は咄嗟にかわした。
「さすがね。魂だけでも"創造神"である事には変わりないのですね」
「君たちはだれなんだ」僕は殺気を出した。
「二人だとお分かりだとは。さすがです! 創造神っ!」女性は焔の塊を造り僕に投げてくる。
僕は、結界を張りそれをかわした。
公園の遊具が溶けて無くなった。
(神様なのか? でもなんで?)
「神?」
「いかにも。私は太陽神です」
「なぜ、僕を狙う?」殺気をさらにだして言った。
「頂点を私たちにするためです」と太陽神は不気味な笑顔で言う。神の気配を出しながら。
「我は創造神。神の頂点に君臨する者なり。ひれ伏すがいい!」と僕は力を含みながら言った。
創造神の力に逆らえない太陽神はひれ伏してしまう。
「くっ! 使えるですって!?」
「力を自由に使うのはいいが、主に逆らうとは……。次は無いぞ!」
と僕は神じみた事を言い結界を解いてから家に帰った。
~神~
まさか、あれでもあの力だとは。
予想外だ。対抗するために同盟を結んでいる神と合体するか。
全部と合体すれば創造神と同等の力になるはずだ。
~葉月~
創造神の事だし亜耶に任せるか。
まぁ、神殺しを倒すために力を蓄えてる亜耶には必要なのかな。
自分の力を持っている神を吸収することがね。
~『神殺し』と呼ばれる者~
"創造神"と"破壊神"を逃がしてしまったか。
だが俺は、また目の前に"現れる"ことを知っている。
だから。その時こそ消滅させてやろう。
神の頂点に立つ神達をね。
夏休みになってから短くなっていると感じる宮原葉月です。
暑いの嫌い~涼しくなってぇ!