3話
お待たせしてすみません。
ようやく3話執筆終わりました。
皆さんが楽しんででくだされば幸いです。
7/17 改稿。
~亜耶~
良く寝た。このベッドもなかなかだったな。
「はふぁ」僕は背伸びをしながら欠伸をした。
手を下した時、何かにぶつかった。
何だろう?と僕は思った。
僕はそれを見てみた。――晃平だった。
「晃平、おはよう」
「ん? おはよう」晃平は朝に弱いんだよね。
「悪魔を倒しに行こうか」
僕は笑いそう言った。
悪魔を倒してこの魔法(本人はそう思っている)を解いてやる!!
さてと、晃平に言ったから次は俊兄かな?
僕はそう思いながら俊兄の寝ているリビングに向かう。
「俊兄。おはよう…?」僕は驚いた。
だって…………"あの"俊兄が、もう起きているんだよっ!
「亜耶か...おはよう」
「なぜ、起きている?」僕は疑問を口にした。
「たまには、自分で起きてみようと思ってさ……やめてくれ! 魔法放たないでっ!」
「いつも、そうやって起きてよ!」はぁ。今までの苦労は一体なんだったんだ・・・。
僕はそう言うと、朝食の準備をするためにキッチンに立った。
~??~
私は、魔法人形。品番は『RITA-000-P』プロトタイプ(試作機)名称は『リタ』です。
魔法人形とは人の情報(能力等)などを入力して、
造った人が思うままに情報の持ち主の能力を使うという目的で造られるのが殆んどです。
私もそうでしたが、なぜか廃棄されてしまいました。
私の使命は2つ。オリジナルの抹殺。オリジナルとの接触。ですが、廃棄された私には前者は必要ない(と思います)ので消去。
さてと、オリジナルとの接触をしますか。
私はオリジナルの魔力波と精神波データを参照して、オリジナルの居る場所に向かった。
~亜耶~
はぁ、僕のデータの魔法人が近付いてきているし。
「晃平、俊兄。出来たよ」僕は二人に料理が完成した事を伝える。
「ああ。それより「わかってるよ」」僕は俊兄の言葉を途中で止めさせた。
「手、出さないでね」と釘を打って置く。
僕は自分で作った料理を急いで食べて”来訪”を待った。
~リタ~
きっとオリジナルは私の存在を知っているのでしょう。魔力波が微妙に変わったから。そして私に向けらているのだから。
「ここですね」私は家の扉を開けた。
~亜耶~
ぎい!ドアが開く音だ。
「ちょっと、遅いんじゃ……!?」僕は自分の目を疑った。
だって、女の子で、僕の好みのど真ん中だから。
なんてデータを元にしているんだ!! 組織を潰してやる!
「君が僕の魔法人?」僕は魔法人形とは言わない。人間なのだから。
「はい、私は『RITA-000-P』プロトタイプ。『リタ』です。」
「はい、ストップッ!! 品番はこれから言わないでね。同じ人間だから人間らしく生きよう!」僕は笑顔でリタに言う。
「はい、わかりました」
「それで、僕に用?...場合によっては」僕はそう言い、殺気を一瞬だが出した。
「命令には抹殺とありましたが、廃棄された私にとってはどうでもいい命令です。私は自分の意思で会いに来ました」とリタはそう言いニコリと笑う。
「そうなんだ」
「はい。ちなみに『RISA-S』・『リサ』が私たちを狙っています。ちなみにもう近くにいますよ?」
「えっ?」
ドーン!と魔力弾を撃ってきた。
「嘘でしょ!?」と言いながら僕はバリアを張って防ぐ。
「プロトタイプ。命令違反なのでは?」
「うるさい! リサ、今の私はリタです!」とリタは言いながら『RISA-S』に魔力弾を放つ。
「っ!」『RISA-S』は舌打ちをして、バリアを張ってそれを受け止めた。
この娘達は僕の魔法人だ。オリジナル権限を使ってやめさせることが出来る。
でも、僕はその権限をなるべく使いたくないので、仕方が無く魔力弾を二つ作り二人に向けて放った。
~リタ~
「プロトタイプ。命令違反なのでは?」と『RISA-S』が私に言うが、
「今の私はリタです!!」と私はそう言いながら『RISA-S』に魔力弾を放つが、バリアで守られて攻撃が通じなかった。
次の術式構成をしていたが、オリジナルが魔力弾を2つ作り私たちに向けて放ってきた。
私は、バリアを張ろうとしましたが、オリジナルなので、それを避けた。
~亜耶~
僕の放った魔力弾はリタは避けたが、リサはバリアを張って守ろうとしたみたいだ。
しかし、リサのバリアは呆気なく壊れてしまった。
「亜耶うるさいぞ!」晃平だよ。早く終わらせないといけないな。
「戦闘行為を続けるつもりなら容赦しないよ?」と僕はリサに言った。
「わかりました。オリジナル。」
「亜耶。それが僕の名前だから」と二人に言う僕。
「リサ。組織に戻りなさい」とリタは言った。
その言葉を聞いたリサは組織に戻って行った。
「ふう、疲れた。リタ、僕に付いてきて」
「はい」
僕達は居間に行った。
「晃平。うるさかった?」
「凄くうるさかった」と俊兄。
「晃平に聞いてるんだけど?」僕は俊兄に殺気をあてる。
「お兄ちゃんは悲しいぞ」そこ、嘘泣きをするな!
晃平は晃平で苦笑いをしていた。
「ところで、亜耶。その”魔法人形”はどうした?」
「さてと、(戦いの)宴の準備は出来たかい?俊兄?」
さっきも言ったと思うが僕は”魔法人形”と言う呼び名は嫌いだ。
だって、いくら造られたと言っても人間は人間じゃない?
「出来てないです」兄は汗を掻いている。さてと、始めますか。
僕は、目を閉じ魔力を暴走させた。
僕は闇と水属性の魔力弾を兄に向って放った。
「闇と水!?俺の苦手な属性だぁ!」兄はそう叫び急いでバリアを張った。
魔力弾はバリアに当たり・・・・バリアをすり抜けた。
「嘘だろ!?対策まで!!」
爆発音が辺りに・・・と言ってもこの部屋だけなんだけど・・・響いた。
「リタに謝れ!」僕がそう言った途端辺りの空気が変わった。
俊兄の本気が来る!!
僕はリタを下がらせて、半分だけ戦闘用の思考に変えた。
「亜耶。それはなんだ?」
「リタに謝れ」僕は魔力弾を5つ頭上に出現させ、いつでも放てるようにスタンバイしておく。
「すまないな、リタ」と兄はそう言い同時転移の準備をしていた。勿論、対象は僕だろう。
僕は、魔力弾を魔力に戻して体内に戻した。
「リタ、好きにしててね」
俊兄と僕は消えた。
「おい、亜耶。どうゆうことだ?」俊兄は戦闘モードに入っていた。
「魔法人形と言ったでしょ? リタは人間なんだよっ!」
「人形は人形でしか無い」無表情で僕を見る俊兄。
僕は、何かがキレた。
「ふざけるな!!」僕は撲滅魔法を放ったがそれを避ける。
ならば、この世界―星―ごと破壊してやる!!
それをイメージする。それを発現するために魔力が吸い取られていく。
「うおおぉぉぉ!」僕は声を出して魔法を発動した。
星壊しを。
地面が、世界が、星全体が揺れている。
「まさか!!」俊兄は叫んだが遅い!!
僕は僕で、全保有魔力の80%を今ので使ってしまった。
残り5%か。戻るのに精一杯か。
僕は、一瞬の内に兄に近づきみぞうちを殴り気絶させ元の世界に戻った。
僕は気絶させた俊兄をソファに寝かした。
「うっ」僕は大量の魔力を消費した事で目まい,倦怠感,眠気がどっと溢れる。
立っていられずに、床に倒れそのまま寝た。
~星~
星の崩壊は止まった。発動者が居なくなったためキャンセルされたのだ。
救われた。命拾いをしたとその星は思った。
~晃平~
”兄妹”喧嘩で何してるんだか。
俺は床で寝ている亜耶を――お姫様抱っこして運んで――俺のベッドに寝かせた。
さてと、亜耶が起きるまで二人で何をしていればいいんだ?
~亜耶~
僕はゆっくりと目を開けた。ベッド?
晃平が寝かせてくれたんだ。
うう、だるい。
でも、さっきよりはましだ。幾らか魔力が回復したのだろう。
1日魔法使うの避けないと。僕は無意識に出ている魔力を操作して放出しないようにした。
「よし、今の時間は……」僕は独り言を言いながら時計を探す。あっ、携帯で見ればいいんだと途中で気が付き携帯を開き時刻を確認する。
まだ1時間しか経っていないのか。
僕はボーとした頭でリビングに向かった。
僕は晃平に近づきお礼を言った。
「晃平、ベッドに運んでくれてありがとう」と。
「あぁ、気にするな」と晃平は素っ気なく返すがいつもの事だから気にしない。
「俊兄は?」僕は声のトーンを下げて言う。
「俺かい?」俊兄は僕の後ろに居たのだ。
「さっきはごめんね。頭に血が昇ってたみたい」僕は素直に俊兄に謝った。
「気にするな、俺も悪かったんだから」
「…………」
「亜耶様。魔力が少なくて調子が悪そうです」と僕を気遣ってくれるリタ。
「ありがとう。魔力を制御しているし、辺りにある魔力も吸収しているから大丈夫だよ」
「そうですか」
「うん」と僕は笑顔で言った。
「魔法組織に行ってくる」と言って僕は歩いて拠点に向かった。
~リタ~
亜耶様は大丈夫と言ってましたが心配です。
こっそり、ついていきますか。
そう思った瞬間に身体が動いた。
~晃平~
亜耶はきっと兄妹喧嘩の後始末をするために魔法組織に行ったんだ。
星を半壊させるほどの魔法を放ったもんなあ、後始末やらないといけないもんな。
~亜耶~
僕は今、僕専用の仕事部屋に居る。
そして、部下達に拘束魔法をかけられて足が動かない。
普段ならば、簡単に千切れるのに。魔力不足を言い事に。
「後で見ていろよ」僕は恐ろしく低い声で言った。てか、言うこと出来たんだ。
僕はどんどん仕事を片付けている。その間も微力ながら魔力を吸い取っている。
拘束魔法,空間に漂っている魔力から。
「さてと。覚悟はいい?」僕は殺気を微量ながら出した。
吸収魔法を発動させ、拘束魔法の構成魔力を奪い取った。
「ひいいい!」部下が怯え出した。
「大丈夫。魔法で1時間眠ってもらうだけだから」と言い、僕は魔法を発動させた。
「ふう。せっかく集まった魔力が…」まぁ、10分しか眠らないようにしておいてからその分魔力使用量は低いけど。
さてと、帰るか。
~?~
やはり、あいつは消さねばならないな。
人形共にやらせるか。
「宮原 早弥よ。桐原 亜耶と接触し、友好関係を築き弱点を探れ」
「はっ!」早弥はそう言うと姿を消した。
~亜耶~
僕は晃平の家に帰ってる途中だった。
いきなり背後から、転移魔法の気配が現れ一人の男が現れた。
「亜耶さん、ですよね?私は宮原 早弥(みやはら さや)と申します」堅苦しい挨拶をしてくる男――早弥。
早弥の気配を探り何者かを推定する。
妨害だと!? 僕は、ジャミングが出来る人材を持っている組織を頭の情報から検索する。
打倒魔法組織,魔法自由化,魔法結社ぐらいが有力だろう。でもどうして、僕に接触を?
僕は表には出さずに警戒する。
「僕は、桐原 亜耶です。僕に何か用ですか?打倒魔法組織さん?」と組織名を出す。
「やはり、お分かりでしたか。下手に手を出さない方がいいですよ?組織内ではTOP3に入ってますから」と早弥は言って殺気を出す。
「過信はするな。この言葉はうちの組織の言葉でね。後、相手を見くびりすぎだ!」僕も殺気を出した。
僕は戦闘が始まる前にポケットから濃縮した魔力が入っている錠剤を飲む。
「魔力も(半分は)回復した事だし、やりますか」と僕はため息をつきながら言った。
「此処は我の深層心理!何ものも勝つ事は出来ない」彼は、魔術の術を詠んでいる。
ならば!
「はああっ!」僕は右手を早弥に向け闇の魔力弾を放つ。
「ちっ、バリア!」早弥は深層心理をこの世界に出す術を止めてバリアを張った。
「魔術か。魔術は魔法の下位版って知ってる?」バリアにヒビが入り割れる。
「うぐぁ!」
「退け」僕はそう言いその場を去った。
僕は晃平の部屋に行きベッドに倒れる。
呼吸が荒い。あの錠剤は人工的に造られた魔力の塊であるために服用した後はこういった副作用が起こる。
「はぁ…はぁ…。苦し……い」僕はそのまま意識を失った。