2話
僕は今、チャイムを鳴らして友人を待っている。
実はパジャマのままでいたりする。だって起きてすぐ家出してきたんだもん。
「あ~、ごめん。今開けるから…誰?」
友人の皐月 晃平は友人である僕に冷たい言葉を放つ。
まぁ、仕方がないか。容姿が男の時より変わってるし。
「僕だよ!桐原 亜耶だよっ!」
友人..晃平は顔をしかめた。
「たしかに、友人にはそうゆう名前の人は居るけど……」
「それが僕なのっ! この前ラノベ貸したでしょ!」
「うーん。あれか!? 朝起きたら女になっていたか?」
晃平は馬鹿で助かるよ。
「そうなんだよ……。お願いがあるんだ、泊めてちょうだい!」
僕は晃平に頼んだ。上目遣いを駆使して。
「あぁ、いいぜ!!」
作戦成功だ!
「ありがとうっ!」僕は思わず晃平を抱きしめる。
「おい! 亜耶それは困る。……嬉しいんだが」
晃平は僕を無理やり離した。
あぁ、そうか僕”女”になってるんだっけ。
「じゃぁ、上がらせてもらうよ」僕はそう言い晃平の部屋へ向かった。
「ちょっと、待てっ! 今散らかってるから…」
「いつもでしょ!」
扉を開けると案の定、散らかっていた。
「僕が掃除してあげよっか?」
「いつも助かるよ!」晃平は僕が遊びに来るといつも掃除をさせている。
まぁ、掃除するの好きだしいいんだけどね。
「掃除機持ってきてね」と言うと、すぐに「了解!」と返事が返って来てすぐに掃除機を持ってきた。
「ありがと。じゃぁ、待っててね」と言うと僕は掃除を始める。
僕は鼻歌を歌いながら掃除をしていると……過激な本を見つけた。
エロ本と言う品物だった。
「きゃー!」と僕は男らしくない声を出してしまった。
そうなのだ、ライトノベルは大丈夫でもエロ本には耐性が無いのだ。
「どうした!? 大丈夫か……」晃平は僕が持っている本を見て焦っているようだ。
「ほう、その本を見つけるとは!」
僕は顔を真っ赤にさせている...と思う。
「もっと、マシな場所に隠しておいてよねっ!」僕はそう言い、深呼吸をしてから掃除を再開させた。
~~~掃除中~~~
「終わった~!」
「ありがとな、はい…りんごジュース」晃平は僕にりんごジュースが入っているコップを差し出す。
「ありがと…ごくっ…やっぱり、りんごジュースは最高だね」
僕はジュースを一口飲むとコップをテーブルに置いた。
「相変わらず、子供だな」
「子供じゃないよ?」
「そうかい。それで亜耶は今日俺の家に泊まるんだろ?」
「うん、そうするつもりだよ」
「じゃぁ、俺の部屋を使ってくれ」
「晃平はどうするの?」
「ソファで寝るから」
「そうなんだ?」
「それと、ほらよ」晃平は僕にパンを投げた。
「ありがとっ、晃平!」僕は晃平にお礼を言うとパン(メロンパン)を食べた。
僕は、メロンパンが好物で上機嫌になった。
「さて、今日は親帰ってくるのかな?」
「いや今日は帰ってこないぞ」
「じゃぁ、相談終了!!泊めてくれてありがと晃平!」
「いや、言ってないから!?」
「拒否権はないのだよ~晃平君」僕は晃平を見て笑う。
「分かったよ……」晃平は折れたようだ。
「じゃ、買い出しに行ってくるね」と言い僕は術式を構成した。
~~~晃平の家の玄関前~~~
「使いたくないけど魔術を使いますか。」僕は独り言を言った。
そう、この世界は魔術を使えるのだ。亜耶は他人に魔術を見られるのが嫌なのだ。
だから学校も普通の学校に通っている。晃平は僕が魔術と魔法を使えるって事を……知っている。
それ以前に晃平も魔術を使えるのだ。
おっと、回想が流れたようだ。
僕は、デパートにワープした。
~デパート~
「着いた」
このデパートは魔術を使える人,エリート,魔術組織の人は優遇されるのだ。
一番優遇されるのは組織に入っている人間でなんと無料だ!
エリートは、80%割引で魔術を使える人は50%割引だ。
僕は、組織の人間でもあるから無料で買う事が出来る。
このデパート儲かってるのかなと思ったりする。
・・・・
・・・
・・
「買い物しゅーりょ!」
今日の夜ごはんは冷やし中華に決定だぁ!
「さて、とりあえず組織に顔を出すかな」
僕はワープした。
~~組織~~
「ども。認識番号2123 桐原亜耶です。一応提督です」
うわ、周りから...特に警備兵から殺気が。
警備兵...術式の構成遅すぎる。
「いつも言ってるけど…遅いよ?」
僕は魔術で寝せた。
「警備兵をいつものところにお願いね? 由美さん」
僕はそう言うと提督室に向かった。
「ちょっと困りますっ! 民間人がここに来るなんて!」
「はぁ…提督、認識番号2123 桐原亜耶……俊兄の魔法の効果によってこうなっている」
「すみませんでしたっ!」部下は僕から逃げるように自分の持ち場に戻った。
~提督室~
「来ても何もする事無いや………」
「提督殿、久しぶりの出勤ですな。」
「そうだね。じゃ、僕帰るからかわりにやっておいてね。これは命令だから。じゃ!」僕はそう言い残すと晃平の家に帰った。
~~~再び晃平の家~~~
「ただいま~」
「亜耶、おかえり」
僕は食材を個人空間から取り出し冷蔵庫にしまった。
「まだ、夕飯の時間じゃないから少し寝るね」と晃平に言いソファに横になった。
~晃平~
亜耶、本当に寝てるし。これなら探知を使っても気づかれないな。
俺は亜耶に近づき肩に手を置いて探知を使った。
「複雑な術式に強力なプロテクトだな……」
「晃平も同じ結果なんだ」俺はその声に驚く、だって寝ている"はずの"亜耶の声だから。
~亜耶~
僕は肩を手を置かれたので目が覚めた。晃平が探知の術式を構成しているのが分かっているから寝たフリをしている。
「複雑な術式に強力なプロテクトか...」僕が探知を使ってみてもそうゆう結果が出た。晃平もだから...
僕は目を開けて「やっぱり?」と言った。
晃平は驚いているようだ。
「これでも…少しはプロテクトを解除したんだよ?」と僕は付け足す。
さすが、俊兄だ。
「お前が解けないプロテクトってどんだけだよ!?」
「俊兄よりは下だけどね」
そして無言の時間がやってきた。
1分。何も言わない。
10分。何も言わない。
「それより、夕飯にしよっか? 作ってくるね。」と言い残しキッチンに立った。
僕は鼻歌を歌いながら調理をしている。といっても野菜とか切ったり麺をあげたりしているだけなんだけどね。
あっ、勿論スープも作ってあるよ?
よし、後は皿に盛るだけっと。
僕は手際よく皿に盛る。よし完成っと
皿をおぼんに載せてダイニングに行った。
「晃平、出来たよ」と言い、皿をテーブルに置いた。
晃平は箸を持ち「いただきます」と言ってから食べ始めた。
「いただきます」僕も食べ始めた。
うん、おいしい。今日も成功!!
「ごちそうさま」相変わらず晃平は食べるの速いな。
晃平は僕の食べる様子を見ている。まぁ、いつもだから慣れたけど。
「ごちそうさま…プロテクト解除するの一緒に手伝ってくれないかな」
「いいぜ。この皐月晃平 魔術組織..認識番号2124..提督が手伝うぜ!!!」
「ありがとう。晃平」僕は笑顔で感謝の言葉を言った。
~晃平視点~
「ごちそうさま。…プロテクト解除するの一緒に手伝ってくれないかな」やっと食べ終わったか。手伝ってやるか。
「いいぜ。この皐月晃平 魔術組織、認識番号2124…提督が手伝うぜ!」
「ありがと…晃平!」亜耶は笑顔で言ってきた。ドキッとしたのは内緒だ。
「あぁ、明日やるから今日は早く寝ようぜ。風呂、先に入るの俺でいいか?」
~亜耶視点~
「あぁ、明日やるから今日は早く寝ようぜ。風呂、先に入るの俺でいいか?」
あぁ、ここ晃平の家だし
「いいよ」と言った。
晃平は無言で風呂に行った。
さてと、俊兄よ。"ここ"に居るのはわかってるんだよ?
僕はこの部屋全体に結界を張り、攻撃魔法を放った。
「不法侵入だよね? 俊兄?」
爆風が部屋全体に広がった。テーブル等が壊れていたが結界を解くと治るので無視。
「いつから気づいてた?」
「最初から。僕が料理を作ってる時から。とりあえず俊兄は帰って!!」
僕は攻撃魔法を乱射した。
「分かったから、やめて!! ぐわあ!!」俊兄は消えた。ワープでも使って家に帰ったのか。僕には関係ないことだけどね。
僕はため息をついてから結界を解いた。
「亜耶、出たぞ そうだ結界と攻撃魔法使ってみたいだけど、どうしたんだ?」
「害虫を追い払うためにね。僕、入ってくるから!!」
僕は無言で着ている服を脱ぎ、風呂場に入りシャワーを浴び体を洗い湯船に入った。
「ふぅ~」癒される。やっぱり日本人はこうじゃなくちゃ!
20分は経ったかな?僕は風呂場から出て、持ってきた替えの服を着てダイニングに行った
「出動命令が届いた」晃平は深刻そうな顔で僕に告げた。
「誰から?」
「元帥から」
ちっ、俊兄め!!
「よし、早く行って疫病神ごと倒さないと僕に平和が!! 行くよ晃平っ!」
「ちなみに異世界らしい。次元嵐に気をつけて行こう。ちなみに転移は俺するから」
「わかった。じゃぁ、よろしくね」僕はそう言い晃平にくっついた。
「座標固定完了。転移式に異状なし。転移開始」
僕と晃平は次元の狭間に出た。
様々な力が満たされている。僕はその力を防ぐために結界を張った。晃平の分も張ったよ?
「そろそろ着くぜ」
「うん」
~俊視点~
「俺だけだときついか...そろそろ弟が来るんだが」
俺の魔力もそろそろ底なんだが。。。
と思ってると良いタイミングで弟が来た。
~亜耶視点~
「俊兄は自分の事過信しすぎなんだよ…馬鹿が」
「お前は誰?」うん、本物か。
「自分の弟の顔を忘れるなんて酷いんじゃない?」
僕は、呆れながら言う。晃平は無言で僕を見ているし早く終わらせるか。
「...」
「まぁ、その話は終わったらでいいから。今はこれを全滅させればいいのかな?」
「あぁ。」
「晃平やるよっ!」
「わーてっるよ!!」
僕は大規模撲滅魔法を放つ!!
晃平は防御魔法。
周りは一気に砂と化した。
「任務完了!」僕は笑顔で言った。
「あれ使わなくても良いと思うが」
「そうだけどさ。ストレス発散しないと」
僕は間を開け兄の目の前に立つ。
「俊兄よ。この術式とプロテクト解いてもらおうか?」
「俺には身に覚えがないのだが」
「いや、関係あるから。俊兄の形をしている時点で関係ありだからね」
「…?」
「おととい、俊兄の形をした悪魔が僕に性転換魔法をかけた。その悪魔は今でも"家"に居る。僕はそいつを倒して強引に解く!!
俊兄も協力してくれるよね?」
「状況は分かった。」
「だめ?」やりたくないけど、僕は瞳に涙を溜め、上目遣いで俊兄を見る。
「協力するからやめてくれ!!」
~晃平の家~
「それにしても疲れた」
「いやいやあれは!?」晃平は言うのを途中でやめた。
僕が睨んでるからかな?
「倒すには魔力が必要だな。おやすみ」俊兄はそう言うとソファに横たわって寝た。
「晃平と僕はリミッターはずそうね?」
「それは……」
「ちなみに、拒否権ないから」僕はそう言いリミッターに強引に魔力を流す。
僕のリミッターは、砕けた。
僕は晃平のリミッターに手を置き"少しの"魔力を流した。
パリンッ!!と言う音が聞こえ床に落ちる。
「おやすみ晃平」僕はそう言って、晃平のベッドで寝た。
「俺のベッドがあああ!?」と叫び声が近所に響いたが寝ている本人(亜耶)は防音魔法を張っているので聞こえなかった。
仕方が無く、亜耶の隣で寝たのは言うまでもない。本当だよ?
どうも、『雪雅』改め『宮原葉月』です。
皆さんはどの辺が変わったか分かりますか?
まぁ、それは置いといて。
この小説、「僕の現実逃避(仮)」を読んでくださりありがとうございます。
3話の方ですが、前書きに更新履歴と『とある作家さん』とのお話を載せたいと思っております。では、頑張って執筆しますのでしばらくお待ちください。
6/8 執筆完了。
6/20改稿。
7/17改稿。
9/29改稿。