表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/26

15話

 そろそろはじめようかな。

「さあ、始めようか楽しい遊戯(ゆうぎ)を」

呆れたよ。バトルマニア(戦闘狂)だったなんて。

「ひょっはあ!」彼から焔弾が複数放たれる。

「戦うのは嫌いなんだけどなあ」僕はそう言いながら、左手で魔力弾を放ってそれを相殺させる。

複数思考(マルチタスク)を使って、家族に居場所がバレたことを悔やむ。

「君のせいで、僕の家出計画が台無しじゃないか。どう責任とってくれるの?」


 彼の動きが止まって顔を真っ赤にさせる。

「――せ、せきにん?」

「そうだよ。親に居場所がバレちゃったんだから」

「いや、もう遅いが?」――この声で気付いた。

「と、とうさん?」

自分で言った言葉を理解した。父さんに見られたことを。

「いや、いやあぁぁ!」僕のまわりに魔力弾を放つ。

魔力弾が炸裂して、辺りが光の奔流(ほんりゅう)に包まれた瞬間に、首に衝撃が加わって僕は気絶した。




 気が付くと、自分の部屋に寝ていた。

僕は頭だけを動かして時刻を確認する。あれからまだ2時間しか経っていない。

静香(しずか)も待っている事だし戻りますか。

僕は起きあがって、階段を下りて玄関に向かおうとしたが途中で母さんに会った。

「静香ちゃんのところに泊まるんでしょう? 気を付けてね」と母さんは微笑んで部屋に戻った。

母さんが部屋に入った直後に父さんの悲鳴が聞こえたけれど僕は無視して静香の家にワープした。



 僕はいったい何を間違えたのやら。ワープした場所はお風呂でした。

「あ、あや?」静香が入浴中でした。静香の肌って綺麗(きれい)だな。

「そ、そんなに……。見たいの?」顔を俯きながらも瞳は僕に向けている。

世間で言うところの上目遣いって、これのことなんだ。

「あ、うんっ!」

「そ、そうなんだ……」静香は顔を真っ赤にさせて、僕に背を向けた。

「ごめんねっ!」その言葉と同時に僕は逃げ出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ