公式企画「俳人・歌人になろう」は本当にジャンルはその他で良かったのか?
皆様、一昨日ついに約1か月開催されていた公式企画「俳人・歌人になろう! 2023」が終わりましたね。
実は私、この企画が発表されてから数日後にこんなエッセイを投稿していました。
「俳人・歌人になろう」の概要を読んで良いなと思ったことと改善して欲しいなと思ったこと
https://ncode.syosetu.com/n3181im/
このエッセイでは、テンプレートを設けたことに関しては良いことだと思うけど、俳句や短歌はいつでも読みたい人もいるからテンプレートを常に用意して欲しいと言うことと、それともう一つは、詩ジャンルはいつも盛り上がっていないから、ジャンルをその他じゃなくて、詩にして欲しいと言うことを執筆しました。
文字数制限のことは置いときまして、今回は後者のジャンルはその他で良かったのと言うことについて、話を進めていきたいと思います。
ここで検証するためには、やはり数値を見る他ないでしょう。
そのため、投稿数と評価数を見て検証したいと思います。
そもそも比べて良いのかと言う人もいらっしゃると思いますが、ここはあくまでの自己満足も含めてやっておりますので、ご了承ください。
まずは、投稿数ですね。
開催された期間は、11月9日〜12月7日のため、その間に投稿された企画参加作品と投稿された詩の数値を調べていきました。
すると、次のような結果が出ました。
11月9日 企画:182作品 詩:16作品
11月10日 企画:65作品 詩:29作品
11月11日 企画:80作品 詩:24作品
11月12日 企画:54作品 詩:25作品
11月13日 企画:33作品 詩:27作品
11月14日 企画:23作品 詩:17作品
11月15日 企画:20作品 詩:15作品
11月16日 企画:33作品 詩:22作品
11月17日 企画:40作品 詩:19作品
11月18日 企画:27作品 詩:27作品
11月19日 企画:23作品 詩:27作品
11月20日 企画:17作品 詩:18作品
11月21日 企画:19作品 詩:28作品
11月22日 企画:18作品 詩:21作品
11月23日 企画:23作品 詩:25作品
11月24日 企画:15作品 詩:20作品
11月25日 企画:15作品 詩:33作品
11月26日 企画:21作品 詩:28作品
11月27日 企画:12作品 詩:34作品
11月28日 企画:16作品 詩:24作品
11月29日 企画:24作品 詩:23作品
11月30日 企画:22作品 詩:28作品
12月1日 企画:12作品 詩:28作品
12月2日 企画:22作品 詩:36作品
12月3日 企画:21作品 詩:28作品
12月4日 企画:18作品 詩:25作品
12月5日 企画:25作品 詩:28作品
12月6日 企画:19作品 詩:33作品
12月7日 企画:53作品 詩:29作品
合計 企画:951作品 詩:730作品
ちょっと待って。
企画の初日、どんだけ作品出てるんですか?
え? 企画参加作品が詩の11倍以上って、これは明らかに異常だと思うのですが。
そして、初日から9日間は企画作品の方が上回っていて、10日目は同数、そして、11日以降は詩の方が上回っていると言う結果が出ました。
勿論、最後は駆け込む方も多いので、当然最終日は企画作品の方が多いのは当然ですが。
確かに初日は、凄い量が出ているなと思っていましたけど、まさかここまでとは思っていませんでした。
そして、全般的な投稿数は、企画の方が上回っていると言う現象。
私も多すぎて、全作品読むのはやめて、全作者読み(多数投稿されている方で、私が数作品拝読し、合わないなと思った方や連載で数話拝読した時に合わないと思った方のは読まない。取り合えず、最低でもその作者の1作品は拝読したと言うこと)に変えましたもの。
10日目以降は、何だかいい感じの投稿数だなと感じましたが、それ以前が作品企画が多すぎて(特に初日)これは見逃していい問題なのかと言う問題が出てきましたね。
これはジャンルその他で正解だったかもしれない説が浮上してきました。
そのため、この初日投稿数の多さが異常ではないかどうかを調べるため、過去の公式企画の初日投稿数を調査することにしました。
対象は、2019年〜2023年の公式企画です。
理由としては、最近開催された公式企画と形式が2019年以降は似ておりますが、それ以前は少し形式が異なるものが多いため、対象外としました。
2019年夏 企画:52作品 通常:15作品 倍率:3.46
2020年冬 企画:36作品 通常:2作品 倍率:18
2020年夏 企画:119作品 通常:9作品 倍率:13.2
2021年冬 企画:74作品 通常:8作品 倍率:9.25
2021年夏 企画:113作品 通常:16作品 倍率:7.06
2022年冬 企画:79作品 通常:5作品 倍率:15.8
2022年春 企画:32作品 通常:0作品 倍率:計算不能
2022年夏 企画:84作品 通常:8作品 倍率:10.5
2022年秋 企画:41作品 通常:3作品 倍率:13.6
2023年冬 企画:50作品 通常:7作品 倍率:7.14
2023年春 企画:27作品 通常:3作品 倍率:9
2023年夏 企画:116作品 通常:16作品 倍率:7.25
2023年秋 企画:21作品 通常:4作品 倍率:5.25
これらは、どちらも同じジャンルで調べているので、必然的に企画初日に、企画作品以外の作品を出すのは避ける方が多くなり、今回の企画の統計と完全に比較は出来ません。
あくまでも参考データとして見ていきます。
見てみたところ、今回の初日の倍率が大きいことは大して珍しくなさそうですね。
ただし、やはり投稿数に関しては最大の数と比較しても、倍近くの作品が投稿されております。
これは、やはりジャンルその他の方が良かった説が濃厚になりましたね。
それにしても、2022年春の通常が0作品って、数学上だと計算出来ない値を出してくれました。
数学は、0では割れませんよ(笑)
では、もう少し調べていきましょう。
今度は、総合評価数を見ていきます。
本来なら、その日その日ごとに見て集計するべきだったのですが、私がそんなことしているわけないので、企画作品では、ここは期間内の総合評価数を見てみることにしましょう。
そして、詩では月間ランキングを見ていきます。
なろうにおいて、大抵の方が見るのはランキングなので、もし詩ジャンルだと仮定した時に、月間ランキングに入っていた割合を見て、本来の詩のジャンルを妨げているのかどうかみてみようと思います。
12月10日の深夜(0時)に取ったので、ある程度は信頼出来る数値だと思います。
今回は詩の方から検証していきます。
ここではあくまでも作品名は挙げずに、評価数のみ挙げていきます。
取り上げるのは表紙入りする1〜5位と最後の100位です。
1位:288pt
2位:208pt
3位:196pt
4位:172pt
5位:168pt
100位:52pt
あとは割合ですね。
200pt〜:2作品
150〜198pt:6作品
100〜148pt:18作品
52pt〜98pt:74作品
まあ、詩の月間ランキングっていつもこんな感じですよね。
1位がもう少し低くてもなれる時の方が多いかなと言うイメージです。
次に先程の範囲に含まれている企画作品の評価数を数えていきます。
1位:268pt
2位:266pt
3位:262pt
4位:258pt
5位:232pt
6位:216pt
7位:204pt
8位:200pt
9位:196pt
10位:180pt
100位:56pt
上位100位に含まれている作品の割合を調べると下のようになります。
200pt~:8作品
150pt~198pt:11作品
100pt〜148pt:30作品
56pt~98pt:51作品
企画作品の方が圧倒的に評価数が全般的に高いですね。
これどう考えても邪魔しかしないと思いますが、一応この2つを考慮してランキング付けするとこうなりました。
1位:288pt(詩)
2位:268pt(企画)
3位:266pt(企画)
4位:262pt(企画)
5位:258pt(企画)
100位:88pt(企画or詩)
最後の2作品は88ptでどちらも2作品以上あるため、どちらが入るかは分かりませんので、残りの98作品の割合をみるとこんな感じです。
企画:詩=58:40
つまり、約6割が企画作品となってしまいます。
企画作品の割合が多すぎますね。
もし、今回の企画が詩だったら、飛んでもなく評価数が爆上がりしていた可能性が高いですね。
と言うか、表紙入りは邪魔ばかりしておりますよ。
もうこれ完全にOUTな気がします。
因みに自慢も兼ねてなのですが、11月19日の表紙入りのデータは持っておりまして、実はその時初めて私は詩ジャンルで月間1位を取りました。
『夕焼け』https://ncode.syosetu.com/n3848im/と言う作品です。
(さりげなく自慢ですw 良ければご覧いただけると嬉しいです)
その時の評価数が238ptでした。
ここで、新たに検証すると、238ptを超えている4作品は、全て11月19日よりも前に投稿されています。
もし企画作品が詩ジャンルで、11月19日よりも前に240ptをすでに獲得されていたならば、間違いなく私は1位に輝くことが出来ませんでした。
確かにそれがそれなら、しょうがないのですが、あの喜びを知ってしまった私がそのことを想像してしまうと少し虚しくなってしまいました。
始まる前には、キれていたのにも関わらず、まさかその制度のおかげで自分が美味しい出来事に出くわすとは、何だか皮肉めいたようにさえ思えてしまいます。
まさか、ここまで企画が上回るとは予想しておらず、完全に読みが甘かったです。
これらの検証より、個人的な感情も入ってはいるのですが、どこをどう切り取っても、やはりの公式の行ったことは良かったような気がしました。
多くの詩を邪魔していた可能性は多いにあったことでしょう。
そのため、もし次も俳句・短歌企画をする際には、今回と同じくジャンルはその他で行われると思います。
そして、これだけ作品が集まったのですから、きっと次も同じような企画があることてましょう。
また、来年公式企画で、俳句や短歌を作れることを願っています。
最後に私の感想を述べて終わろうと思います。
やはり、自分の手で調べて、検証すると言うのは、少し大変ですが、とても楽しかったです。
数値にすることで分からなくなることもあるのですが、やはり分かりやすくなることが多く、わりと客観的に見ることが出来たのかなと思います。
様々なことが知れて良かったです。
ご覧いただきありがとうございます。
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