死神:解説
「なんだってホラーなんだよ!俺がホラー苦手だってこと知ってるよな!?」
「君君、いつもの仮面が崩れてるよ。これも一応動画化するんだろ?いつもの調子で話したまえ
それに君が言ったんだろう?『他人の不幸で飯がうまいとかでもいい』って。私は今日の夕飯が美味しく食べられそうだ」
「・・・自分は今日寝られそうにないですけどね。それにしたってどうしてこれにしたんです?」
「あれだよ、ちょっと前に死神を元にした歌が話題になっていただろう?だからこれにしようかと思って」
「その流行、もう1ヶ月前ですよ・・・?」
「さて、今日は何から話す?死神に関しては基本的にわかりやすい話だから聞きたいこともないだろうけど」
「『アジャラカモクレン テケレッツノパー』くらいですかね、曲聴いててもよくわからない文言でしたけど。これの元ネタってあるんですか?」
「ふむ、元々この死神というのは暗く陰気なものでな。怪談話にふさわしいものだったらしいんだ。落語なのに暗い話で客受けが悪かったわけなんだが、そこをある落語家の方が笑いの要素を取り入れるために定着させたものが『アジャラカモクレン テケレッツノパー』だと言われている。まあ、本当かどうかは知らないがね
それに『アジャラカモクレン テケレッツノパー』はやる落語家によって少しづつ形を変えたりする。『アジャラカモクレン、キューライソ、テケレッツのパー』とか、シンプルに『南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏』という人もいるとか」
「人によって変わると言えばサゲも人によって変わるぞ」
「・・・サゲってなんです?」
「あれ?いったことなかったか?落語のオチのことをサゲというんだ
今回は死神に騙されて自分で吹き消しちまうパターンだったが、シンプルに火を移し替えるのに失敗して『ああ・・・消える・・・』の言葉と共に倒れこんで死んでしまうパターン、火は移し替えられたが安心からため息をついてしまい火を消してしまうパターン、失敗したが夢落ちだったパターン、一切何事もなく無事に火を移し替えられたパターンと様々だ」
「どんな呪文か、どんなオチかで見比べられそうですね」
「そうだな、どうせだったら違うパターンでもう一回やるか?」
「絶対にやらないでください!」
「じゃあ、今日のところはこの辺で・・・、もうホラーはしないでくださいよ?」
「『死神』が特別なだけで、私も普段見聞きしているのはコメディーだ。多分もうやらん」
「それを聞いて安心しました・・・。それじゃあまた今度・・・」
「そうだな。フラフラしないで気をしっかり持てよー。死神に魂持ってかれても知らないぞー」
「縁起でもないですね!?」