とある日の出来事
自分の趣味である落語を広められないかな?と思って投稿を始めました。気が向いたらお話と解説をセットで投稿しますのでよろしければご覧ください
大学に通うも特にしたいこともなく、何か面白いことがないだろうかとサークルや同好会を転々としていた男がいた。しかし最近はどこにも「あいつは短期間しか、いつかないやつだ」という噂が広まってどこに入ろうにも渋い顔をされてしまうまでになってしまった
ここで問題になったのが最後に加入していた所だ。落研、いわゆる落語研究会である
しかも研究会と言っても現在何の感慨もなく入った男と会長の二人しかいない。会長は将来落語家になりたいそうで時折男に落語を聞かせにかかる
しかしながら、会長がやりたがる落語は現代寄りではなく昔からあるものだそうで何の話をしているんだか全く分からない
これで会長がきれいな女性とかならやる気が出るのに、どこにでもいそうな普通の男ときた
だけれど今では大学生活の中で暇をつぶせる唯一の場所であるので抜けるわけにもいかない
「会長ー。落語だけじゃなくて他のこともしましょうよー。ほら、今なにかと動画サイトのMeTubeが話題でしょ?何か動画とか上げてみましょうよー」
「そうか、Metubeという手段もあったな!よし、さっそく落語の支度を・・・」
「何でもかんでも落語に繋げるのやめましょうよ。なんだってあんな化石みたいな文化を見なきゃならないんですか」
「・・・君、ここがどこか知ってる?落語研究会だよ?ほかのサークルに煙たがられてる君を、ここに置いてあげてるだけありがたいと思ってもいいんだよ?
それに君、声はいいんだから落語もいい感じにできると思うんだけどな」
「何でですか、面倒臭い。それに前々から思ってたんですけど落語の内容って昔の話じゃないですか。何言ってるんだかわからないところがあるんですよ」
そんな時、自動再生していたMetubeが、難解な文書の解説をする動画を再生した。そこで男の頭には電流が走った
「ねえ会長、会長は落語の良さを広めたいんでしたよね?」
「そうだな。もっと皆落語を聞いてもいいと思うんだが。そもそも落語とは江戸時代が発祥の文化でな」
「それは何回も聞きましたって。それでですね、落語が僕みたいな人に届かない理由としてはやっぱり時代設定が古すぎてどんな話をしているかわからないってところがあると思うんですよ」
「うむ・・・、それは確かにそうなんだが温故知新という言葉もある通り昔の知識を取り入れてこそ今につながることも「そこでなんですけど」人の話聞いてる?」
「この動画みたいに解説なんかすればもっと興味もわくと思うんですよ。よくわからないものは現代にあるものに置き換えればどんどん興味を惹かれていくと思うんです」
「成程な。一理あるがどうやるんだ?」
「とりあえず会長はいつもの調子で一回落語を演じてみてください。その後僕がわからないところを聞いていくので、少しずつ修正していきましょう」
「修正と言われると間違っているものを変えているような気分になるからせめて学習と言ってくれないか・・・?」