表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
六花立花巫女日記  作者: あんころもち
7日目、名前はしっかりとなのです
89/934

転移7日目 記入日 A,C, 27/03/02



 彼女の寝顔は今日も見れませんでした。残念ですけど、諦めません。


 朝の日課を再開しました。元の世界で毎日やっていたことです。


 まずはランニング、そしてストレッチ、素振り。


 終わって帰ろうとしたとき、変な男と出会いました。名前も名乗らず、私の剣術を初めて見ると。


 どうにもよく分からない男だったので、そそくさと帰りました。


 ギルド本部にいき、選任冒険者となりました。担当は、国王補佐でもあるアンネさん。


 気品のある女性でした。


 選任は色々と特典があるようです。その分危険も大きいのですけど…………。


 ギルドからの帰りに、またあの男が居ました。


 いい加減ストーカーかと思いました。違うと男は言いましたけど、実際私たちに会いにきてたんだから、似たようなものでは?


 挨拶にきただけだと言って帰っていきましたけど、挨拶の割には名前……きいてませんよ?


 宿を変えようかと思っていましたが、そのまま住むことになりました。


 条件はカフェで働くこと、こちらが望んだことです。ただ無条件に値下げしてもらった上に住まわせてもらうことに私も彼女も納得できなかったから。


 カフェで働くための制服、元世界ではメイド服と呼ばれているようなものでした。それも、ミニスカート。こっちの世界的にアウトだったのでは? 都会は違うのでしょうか。


 ……彼女のあの姿を想像してしまい、胸が異常なまでに跳ね回ります。


 少しくらい……楽しんでもいいですよね?

 

 この国に来る際に助けた方のお子さんが私にお礼を言いにきました。


 血まみれの巫女さま。そう呼ばれました。ちょっとだけ、ショックです。


 訂正はできましたけど、あとどれだけの人が私をそう認識しているのか。




 彼女に、バレているかもしれません。私の、秘密が……。


 でも、取り越し苦労かもしれません。


 この秘密だけは、誰にも知られないように、しっかり気をつけています。親も祖母も従姉妹ですら知らないのですから。


 バレてない……バレてないですよね……。

 

 バレてしまっては、幻滅される。

 私が、本当は――。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ