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六花立花巫女日記  作者: あんころもち
43日目、手遅れなのです
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転移43日目 記入日 A,C, 27/04/07



 船に戻った頃には、体のダルさは抜けた気がします。でも、まだまだ休息が必要です。と、彼女に押し倒されてしまいました。

 昨日は休息日だったのでぐっすり眠りましたけど、今日は見張りなのです。と、感知範囲を広げようとしたのです。でも彼女が”箱”で私を包んでしまいました。休めって事ですね。今日は彼女に、おんぶに抱っこですから、体が治ったら張り切っちゃいましょう。



 今日のお願いは、彼女による診察。それってお願いなのかな? って思いました。実際はその後の洗いっこの方がお願いだったのでしょうか。


 じっと見られるだけっていうのは、何というか、胸がきゅってなってしまいました。私は彼女の体を、じっと見ることが出来るかと問われると、絶対に無理です。きっと顔が緩んじゃいます。普段でもゆるんゆるんなのに。


 楽しいことがあった反面、私の体に起きている異変は結構深刻そうです。あの時、王国侵略戦争の後も、意識があったらこうなっていたんでしょうね。3日意識を奪われていた事と、起きて直ぐは魔法と感知が出来なかった事で誤魔化されて? ましたけど、このダルさは危険です。


 幹部戦の後毎回こうなっていては、連戦に対応出来ません。体力をつければ良いという問題でもないですし……。

 考えていると、彼女が私の腿の上でごろごろとしています。休みに集中しろという合図です。



 今日の出来事は、良い出会いと最悪の下衆、村の異変ですか。良い出会いとは、北に入って初めてと思います。優しくされたのは……。ドリスさんやエーフぃさん、カミラさん。この町に居る人皆、温かいのです。


 下衆は、最悪です。きっと私は二度と、下衆という言葉を他の人に使わないのではないしょうか。下衆とは一人を指す言葉になるのでしょうね。


 子供達がトラウマにならなければよいのですけど……。町に戻っていく時の姿を見ると大丈夫そうでしたね。それでも、心配です。

 町の方達で面倒を見てくれるという事で、安心ですね。レイメイさんが預かる予定でしたけど、レイメイさんはすでに四人の子を預かっているのです。これ以上は面倒見れるか、分かりませんしね。


 村とは、トぅリア。ライゼさんの故郷です。もう、地図から消える事になるのでしょうか。兵士さんからの調査結果を聞きたいところです。シーアさんに連絡をとってもらいましょうか……。


 マクゼルトの怒り。それが村に向いていたのを見抜けなかった。ただ私達を狙ってきたのだと思ってしまったのです。魔王が私達に先んじて行動していたので、私達の動きは把握されているのだと思います。だからマクゼルトがあそこに居たのも、当然だと思ってしまいました。


 もし、マクゼルトはただ単に村に用事があって、偶々私達が早めに来ただけだったら? もっと、マクゼルトの心理を読むべきだったのでしょうか。後悔をしてしまいます。どちらも本命だったという見方が一番でしょうけど、もしついでだったのなら……あの時影ではなく、マクゼルトの死を優先させるべきでした。


 戦いの間隙を縫って攻撃してきた影の幹部。彼女を狙った事を踏まえ、牽制として剣を投げました。そうしなければ、二手三手と追撃があると考えたからです。でもその後私は、止まってしまいました。マクゼルトを仕留めるべきだったのでしょう。でもそれが出来なかった。修行不足を痛感します。後悔を力に変え、私はひたすらに……進むしかないのですね。ライゼさんに会ったら、謝らないと。



 キャバクラ、で良いのでしょうか。事件が終わり、事後整理も済んだ後にドリスさんに招待されました。でも、お店の雰囲気を見ることは叶いませんでしたね。

 お店に入る前に彼女から目隠しをされました。そして通されたのは奥の個室。普段お得意様とかが入る部屋らしいです。


 ちょっと気になりましたけど彼女に、見るのはまだ早いと言われてしまいました。色々な経験が出来る旅ですけど、年齢制限は守りたいですね。羽目を外しすぎるのはダメです。


 魔王のことは全く解決の兆しが見えず、下衆のような何度地獄へ送ってもムカっとする人もいる。そんな旅でもあります。

 シーアさんやレイメイさんという掛替えの無い仲間。彼女という大切な、守り守られな私の全て。北の地に翻弄されながらも、私達は明日も頑張ります。


 まずは、下衆からの聞き取りです。また話すのかと思ったら、ため息が出そうになります。彼女に抱きしめてもらっていましょうか。そうしないとまた……拳が光になりそうです。


 

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