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六花立花巫女日記  作者: あんころもち
42日目、故郷なのです
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転移42日目 記入日 A,C, 27/04/06



 結構寝たのに、まだ疲れが……。実働時間は六時間もなかったはずなのですけど……魔力を使いきるって、こういう……? 実際に使いきったわけではないのに、この疲労感は大変ですね。魔力を増やすにはどうしたら良いのでしょう……。生命力を増やす……瞑想?


 今日の朝修行は、レイメイさんの注文通り本気を出しました。殺気を纏って、ぼっこぼこです。殺気を纏えば、寸止めでも死んだと錯覚したことでしょう。殺気を纏うのなんて簡単です。レイメイさんが彼女に襲いかかろうとした時のことを鮮明に思い出すだけです。

 

 思い出すと……あ、今もちょっと思い出してしまいました。レイメイさんの部屋から物音がしています。多分、私の殺気が届いてしまったのでしょう。



 元老院との話は、解決? しました。

 私達が悪者になってしまいましたけど、何れ世界は理解してくれます。その時まで頑張るだけです。



 この日記のページを戻していくと、書かれていない日があります。私がマクゼルトに殺されかけた後のことです。この日から、幾日か経ちました。置いてきた約束。彼女を守るという一点を完遂出来なかった。敵を倒すという、私個人の誓いも果たせなかった。


 それを今日、取り戻しました。殺しきることは出来ませんでしたけど、深手を負わせ、相手の手の内を曝す事に成功しました。


 マクゼルトと私は互角。レイメイさんが私と打ち合うことが出来るようになれば、戦えます。そして、”風”こそがマクゼルトを倒す唯一の突破口。レイメイさんの成長にかかっています。

 私は魔王に、そして残りの幹部に集中します。


 死に掛けたというのに、私は高揚していました。やっと守れたと。そんな私を嘲笑うかのように襲いかかった鎖。あの幹部だけは、私が……。


 完勝とはいきませんでした。私はぼろぼろです。それでも……あの時とは違って、私は彼女に微笑みかけることが出来ました。恥じる事は、ありません。胸を張って、前に進みましょう。



 彼女のお願いは、採寸。冬を終え、春となりました。それでも北は、寒いです。もしかしたら、雪が見れるかもしれません。なので、冬服を作ってくれるそうです。そのための、採寸。


 全身隅々まで測ってもらいました。バストは……変わってませんでしたね。余り体型は変わっていなかったので、服を作るのも楽かと思います。何時も着ている物と、殆ど同じなので。


 彼女は少し、変えないといけないそうです。抱きしめてみると確かに、気持ちよさが増したような? 本当に微妙な感覚ですけど、間違いないと思います。


 それってつまり、あれですよね。彼女の胸は……。

 私はまだ諦めていません。大きくするために頑張るのです。……明日から!


 今日はもう寝ましょう。彼女もまた、疲れています。私が戦っている間、彼女も戦ってくれていました。心の疲労は、肉体の疲労となります。それもより、色濃く出るのです。


 彼女を胸に抱き、私はそのまま深い眠りに……落ちるのです。



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