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六花立花巫女日記  作者: あんころもち
40日目、休息の重要性なのです
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転移40日目 記入日 A,C, 27/04/04



 宿泊する事になったのは、何日振りでしょう。十日? 王都での宿を思い出しました。


 ゆっくり起きたのも、ゆっくり朝を過ごしたのも、ゆっくり彼女との布団に包まれたのも。本当に、久しぶりです。


 レイメイさんを徹底的にいじめ……もとい、ぶちのめ……もとい、修行をつけました。成長の兆しは見せてもらえました。最後の方では私の攻撃をいなす術を独学で身につけた様子。マクゼルトとの戦いでは役に立たないでしょうけど、私との修行をより長く濃く行うには最適です。


 私との戦いで、徒手空拳の全てを見てもらいます。マクゼルトとの戦い、レイメイさんは避ける以外にもやり合う方法があるにはあるのですけど、それを伝えるのは躊躇します。私の手段と違ってリスクはないのですけど、成功するかも分かりませんしね。


 何れ教える事です。どちらが対峙する事になろうとも、負けることは許されません。だから、全てを賭けます。使うかどうかは、レイメイさんにお任せして。



 彼女の今日の願いは、修行後一緒にお風呂に入り、背中を流したいとのことでした。

 何度もしてもらった事ですけど、いつまでも慣れる気がしません。今日はお願いと言う事もあり、全部を任せました。病院の時と同じように、全部。


 体がびくんと跳ねるほどの力が篭っていながら、脱力しているという矛盾。天にも昇りそうなほどの幸福と高揚。もはや、頭の中はぐちゃぐちゃで、何も考えられなくて、その後彼女の体を洗った時以外、殆ど頭に入っていません。彼女を洗った時は覚えているのですから、都合の良い頭です。


 逆上せてしまうほど、集中していたとは……。


 でも、またしたいなぁって……思ってしまったり。



 東方の食材、調味料、漢方を買い溜めました。船も直りました。船で少し離れ、この町を見守る形で今日を終えました。休養日として、移動も最小限としたのです。

 彼女と一緒に、和食を作ってみました。みるみる和食のいろはを吸収していく彼女に、私は追いつくのがやっとです。


 元々出汁の使い方が達人レベルだったのです。和食の腕が良いのは当然ですね。偶にですけど、和食も作ってもらえるそうです。食材や調味料にも限りがありますから。その代わりという訳では有りませんけど、私も振舞う事になります。


 彼女は私の料理が気に入ったようです。嬉しいです。こんな事ならーって、ここでも思ってしまいます。


 無気力だった向こうの世界での生活を悔いています。でも、もはや過ぎた事。ここでの生活に、僅かでも役立てようと必死に脳を回しましょう。少しは頭に入ってるでしょうから、必死になれば少しは引き出せるはずです。


 明日は、メルク。そして王国との”伝言”が通じなくなる世界になります。休養日で緩んだ気持ちを引き締め、頑張ります。



ブクマありがとうございます!

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