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六花立花巫女日記  作者: あんころもち
12日目、喧嘩にも色々あるのです
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転移12日目 記入日 A,C, 27/03/07


 ギルドでは、少女と男性が喧嘩していました。

 片や昨日の朝出会った少女、片や昨日出会ったライゼさんのお弟子さん。

 少女はシーアさん。れてぃしあ? というそうです。やっぱり名前をしっかり呼べません。私って舌足らずだったのでしょうか。練習したほうがいいですかね。


 男性はういんつぇっつ? うぃ? 最大級に難しいです。どう呼べばいいかわからないので兄弟子と呼びました。間違ってないですし、いいですよね。あてつけじゃないですよ。

 

 四人で任務をします。三体のマリスタザリア討伐初めての……完全な連戦です。四人居ますけど、私は……。


 シーアさんはフランジール共和国と呼ばれる国の魔女だそうです。共和国で優秀な魔女にのみ送られる称号をもっています。彼女でいう「ソレ」でしょう。


 その評価に偽りはないようで、魔法に対する知識は抜群です。彼女とシーアさんは張り合うように魔法の知識を私に教えてくれます。ありがたいことですけど、仲良くして欲しいと思うのです。


 兄弟子さんは、ライゼさんが関わらない限り口の悪いだけの年上さんといった感じ、でした。

 

 一体目を、急襲し瞬殺します。二体目を彼女とシーアさん、兄弟子さんに任せ、私は三体目の注意をひきます。


 二体目をすぐ倒してくれたました、でも……兄弟子さんは、彼女に敵意を向けました。思わず木刀を投擲します。大切にしている木刀ですけど、彼女のためと思うと惜しくなく、すぐに投げることができました。

 当たることはありませんでしたけど、注意を私に向けさせることができました。


 三体目は……ついに、戦いを覚えていました。彼女の”光”魔法を避け、私の真似をするように、体術を使いました。それに、剣が通りませんでした。


 シーアさんの機転で倒せましたけど、この先の敵への不安が増します。

 言葉をしゃべり、魔法を使う。戦いを覚え、武術のようなものを使い、魔法を避ける。剣が通らない。

 刀の作成と修行が急務です。

 ……。


 兄弟子さんは……私の、私の前で彼女に手を出そうとしました。

 明らかな敵意と、攻撃の起こりが確認できました。

 私は明確な意思を持ち、攻撃を繰り出しました。初めて、怒りで相手に攻撃をしかけます。頭に血が上っていました。


 シーアさんが声をかけてくれなければ、あのまま兄弟子さんを倒していたでしょう。


 街へ帰り、喧嘩することになりました。

 私は怒ったままです。冷静を装っていますが、内心煮えたぎっています。

 ただ倒すだけでは、意味がありません。あの人は怪我程度で折れない。だから、手を出さず潰しました。

 

 面倒なことに、私に攻撃が当たるまで襲ってくると言ってきました。

 彼女への脅威はなくなったのでそれでいいのです。何千回やろうとも、兄弟子さんでは当てられません。


 彼女が髪を梳いてくれました。毎朝やってもらっていますけど、気持ちいいです。優しく慈しむように、愛でるように撫でられます。体すら預け、その一時に身を任せました。このまま、ずっと、このままでいたいです。

 

 ライゼさんの過去を聞きました。家族への想い、剣に込められた想い、世界への想い、アンネさんへの想い。ライゼさんは真っ直ぐです。尊敬できる師匠です。

 

 彼女にマリスタザリアでもない人が襲い掛かりかけました。

 今後、私は彼女に向けられた悪意だけでなく、負の感情すら許容できそうにありません。欠片でも混じれば……。


 間違いがおきないように、警戒していることを見せつけ、事前に敵を減らしましょう。

 私の警戒を気にせず、向かってきた人は……覚悟してもらいます。



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