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弱者が英雄になります  作者: もとじ りゅうが
8/11

7「魔道学園生活-2」

 なんだ? この柔らかいものは。

 凌はそれを触ってみる。

 なんか、マシュマロみたいな......枕でもないしな~ ま、見て確認するか。

 凌は目を開けた。自分が何を触っていたのかをこの目で確認してから、逃げ出しそうになった。

 なぜなら、凌のベットで寝ているはずのメル・ライネル、クレーヌ・テイルが凌の横で寝ていた。

 お前ら俺のベットで寝てただろ!? なんでや!! もしかして......

 するとメルが目を覚ました。

 「むぅにぅ あ、おはようございます」

 「あ、ああ」

 って、おはようございますじゃねーよ!?

 「そのさ、この状況どういうこと? 俺の寝てる間に君たちになんかした?」

 「ち、違うんです! クレーヌがあなたをこの学園から追い出そうっていいだして......ご、ごめんなさい!」

 やっぱりそうか。昨日、このメルって奴だけ助けてやればよかった......

 「ふ、今頃気付いたって遅い!」

 どうやらクレーヌも起きたらしい。

 「私達が叫べば、直ぐに先生達が来るだろう。そうすれば君は退学だ」

 「じゃあ、つまり口を塞げばいいんだな?」

 「へ?」

 凌は近くにあったガムテープをとりクレーヌの口を塞ぎ、次にテーブルに置いてあった紐で手を縛った。

 「これで完璧だな」

 「んーんー!?」

 「なんて言ってるか解らないな」

 「んー!? んんーんんんー!?」

 「はぅぅ~ わ、私には何をするんですか......」

 メルは今にも泣きそうな顔をしていた。

 「お前にはなんもしねぇよ。その代わり叫んだりすんなよ」

 「はぅぅ~」

 はぁー。頼むから今誰もくんなよ......

 「コバヤシ、私よ。ミュリよ。入るわよ」

 最近俺、フラグ回収早くない?

 ドアが開き、ミュリが入ってきた。

 「昨日はごめんね。お詫びにいったらなんだけど朝ごはん作りに来てあげたの......あ、あんた、自分の部屋に女の子を連れ込んで、さらに縛って何をしてたの!?」

 「変な妄想すんな。ただの遊びだ」

 「た、ただの遊び!? あんたがそういう人だったとは......見損なったわ! 私がここで成敗してあげる!!」

 「お、おま、まさかこんな所で放つ気じゃないだろうな!?」

 「問答無用!! 水の精霊よ、汝、我に力を貸したまえ 放て<アクア・バレット>!!」

 ミュリの放った水の弾丸は凌の横を通りすぎ、キッチンの方へと飛んでいった。

 「あ、やば! 水の精霊よ、汝、我を守りたまえ <バリアリーフ>!!」

 ミュリを含める凌の部屋にいる全員がミュリの作った水の防壁に包まれた。その直後、

 ドガァァァァァ

 凌の部屋が消し炭に変わった。

 「お前、覚えてろよ」

 「ご、ごめんなさい」

 「あなた達! 何をしているの!?」

 

 「いや~あんな騒動起こしといて反省文を書くだけで許されるなんてそうないよ?」

 「本当にすんません」

 「つまり、コバヤシ君が女の子を連れ込んで何やら、やらしいことをしていたと」

 「してません」

 「挙げ句の果てには自室を爆破し、証拠隠滅と。こんな騒動学園始まっていらいだよ?」

 「本当にすんません」

 あの騒動の後、凌を含めるミュリ、メル、クレーヌは一人づつ学園長室に呼ばれて、そこで反省文を書かされるハメになった。

 「ごめん、ごめん。少しからかっただけだよ」

 「や、やめてくださいよ」

 「あの女の子達にもキツく言っといたから」

 「......ありがとうございます」

 「それにしても生徒に復習ね。そこまで追い詰められてたのかしら」

 「多分心が狭かったんじゃないんですかね」

 「あの子もそうだったのかな」

 「あの子って、反逆者のやつですか?」

 「そう。今は反逆者って呼ばれるわね」

 「でも、そいつはまた違う動機だと思います。もしそいつが復習を望んでいるのならいちいち学園を辞める必要がない。」

 「そうかもね。そういえばコバヤシ君は校外学習について聞いてるかしら?」

 校外学習? あれか、学年でどっかに行って勉強するやつ?

 「校外学習があるのは知っていますが内容までは......」

 「そうなんだ。今年は魔生物研究所予定なのよね」

 「その研究所って魔獣や魔虫のことを研究してるんですか?」

 「えぇ、でもあんまり良いとは言えないわね。いつ魔生物達が暴れだすかも解らない」

 「校外学習のときにはそんな最悪の事態は避けたいですね」

 「すでに、万が一のことを考えてエリート部隊を連れていくようにしているわ」

 「そうなんですか。あ、終わりました」

 「はい、ご苦労様でした。次からはハニートラップに気おつけてね」

 「はい......」

 凌は学園長室を後にした。 

 

 「あ、あのぅ~」

 「ん?」

 そこにはメルが立っていた。

 どうやら凌を待っていたようだ。

 「どうした、メル」

 「な、名前で呼ばれた!!」

 メルは顔を真っ赤に染め上げた。

 「どうした? 名前で呼んじゃまずかったか?」

 「い、いえ。別にそういうわけではありませんよ。そうじゃなくて! そのぅ、ごめんなさい!!」

 「へ? どうして?」

 「私達があなたの部屋に入ったせいでこんなことになって......」

 「別にお前が悪いわけじゃないよ。悪いのは、この計画を企てた奴と俺の部屋で魔法を使った奴だ」

 「で、でも私も下着の状態で横で寝てたわけですし......え!? も、もしかして見ました!?」

 「見るもなにも見せにきてただろ......」

 「はぅ~ もうお嫁にいけません」

 メルは泣き出してしまった。

 「な、泣かなくても......」

 「お、お前! メルに何をした!!」

 不意に声がかかる。

 「なんだ、クレーヌか」

 「名前で呼ぶな! それより、メルに何をしたんだ貴様!!」

 「クレーヌ、違うんだよぅ~ コバヤシさんは優しい人」

 「だって、今お前泣かされてたじゃん!?」

 「コバヤシさんがあんまり優しいから......」

 「......」

 「あー、いた!!」

 次は誰だよ。

 「コバヤシ、その、悪かったわね。あんたの部屋壊しちゃって。」

 「は? 謝るだけで俺が許すと思ったか?」

 「え?」

 「当然それなりの要求はするけどな」

 「そ、それって」

 「そういうことだ。お前が考えていることだ。」

 「い、いやよ! あんたになんか」

 「あ、良いのかな? これ以上評判が悪くなったらどうなることやら」

 「お願い! それだけは止めて! じゃあ素直に俺の要求がきけるな?」

 「解ったから!」

 するとミュリは制服を脱ぎ始めた。

 「は!? お前何してんだ!?」

 「だってこういうことでしょ? 私の体が欲しいんでしょ?」

 「ガキの体とか欲しくないし勘違いすんな! 俺の要求は俺に部屋くれってことだよ!」

 「え、じゃ、え!? イヤ~~~~っ!!」

 ミュリは走り去っていった。

 「あいつはバカなのか?」

 後ろで凌とミュリのやり取りを見ていたらしいクレーヌが聞いてきた。

 「道考えてもバカだろ」

 「それは思わなくもないが......」

 「そういえばお前、俺になんか言うことないか? 部屋の件について」

 「え、いや、その......ご......なさ......」

 「なんだ、聞こえないぞ」

 「ご、ごめんなさい!」

 「お前本当に反省してんのか?」

 「し、してる!」

 「なら証明してくれよ」

 「しょ、証明?」

 「簡単な事だろ? ちょっとするだけじゃん」

 「そ、そんな要求訊けるか!」

 「なら、メルは俺が貰うけどいい?」

 「め、メルを貰って何をする気だ!?」

 「俺の為に色々として貰うのさ」

 「色々!?」

 「そうさ、なにから何まで。そこでお前が今から俺の為に少しだけ働くだけでメルは助かる。どうする?」

 「うぅ~」

 「さぁ、早く」

 「解ったわよ!!」

 クレーヌは凌に抱き付いた。

 「何してんの?」

 「何って、お前の為にしてやっているのだろうが!」

 「何を?」

 「美少女のハグ!」

 「ガキのハグの間違いだろ」

 「ガキだと!? これでも胸は他の奴よりあるんだぞ!」

 「だれも胸話とかしてないだろ」

 「だって、ガキ扱いするから......~~~~~~っ!! もうイヤーーーーっ!!」

 クレーヌも走り去っていった。

 残ったのは俺とメルだけだが......

 「その、メル?」

 「もうお嫁に行けません~っ!!」

 「お、おい!!」

 メルも走り去っていった。

 俺もしかして相当嫌われてるのか? ま、いいや。取り敢えず、部屋が決まるまでまたミュリの部屋借りるか。

 凌もミュリの家へと帰ることにした。


ーーーーーーーーーーーーーーー

次話 第八話 「校外学習」


なんか、今回の話、ほとんど会話とかで全然進んでいません、スミマセン。 

追記

更新頻度が遅くなるかもです(多分ほとんどの確率で遅くなると思います。最低でも1週間に1回は更新します。)よろしくお願いいたします。

 

 

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