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弱者が英雄になります  作者: もとじ りゅうが
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6「魔道学園生活」

 なんなの? この学園の男子差別酷くない?

 凌はクラスで孤立させられていた。凌の座っている席から二つ先までは誰も座ろうとしない。

 これが学園に入ってた男達が辞めた理由の一つ、いじめ。

 ま、こんなんでいちいち挫けてたら話になんないけどな。

 そんな生活がもう3日も過ぎていた。この3日の間で習った魔法は二つ。

 一つは、ミュリが使った飛行魔法<フルーレ>飛行魔法となっているが本当は風魔法に分類される。

 もう一つが雷魔法<アトミック・ボルト>電気の球を発射する雷魔法。

 飛行魔法の方は順調なのだか、雷魔法の方は上手くいく気配がない。

 人には魔法の種類によって適しているか適していないかがあるらしく、適している種類の魔法ほど強力な魔法を使うことができるが、適していない種類の魔法ほど全体的に弱まってしまう。しかし、ある程度なら練習の積み重ねでカバーすることができるらしい。

 凌の場合だと雷魔法に適していないということだ。

 近々この二つの実技テストがあるので凌は絶賛練習中。

 そういえば、最近アイツと話してないな。

 凌が学園に転入して以来ミュリとは一度も話していない。

 キーンコーンカーンコーン

 「あら、こんな時間だったのね。この続きはまた明日。皆さんお疲れ様でした」

 先生の言葉に続くように皆教室から出ていく。

 授業が終わったけどこの後暇なんだよな~......久しぶりにミュリの家にでも行くか。

 凌は転入以来、学園の寮を借りている。部屋を思っていたより広く、ベッドもついているので疲れた時はすぐにでも飛び込めるように、ベッドの上はキレイにしている。

 凌は寮の前に着き、ミュリの家に行く前に着替えるために自分の靴箱を開けた。

 するとそこには手紙が入っていた。

 最初の頃は、もしかしてラブレター!? って、驚いたが中身はラブレターにしては酷い内容だった。

 [男は皆反逆者だ。出ていけ]

 と書かれていた。

 そんなにこの学園にいた反逆者さんは嫌われてんのかね。てかもしかしてこんな手紙でこの学園にいた男って辞めていったの? 幾らなんでも心狭すぎだろ......

 凌は自室に向かい部屋に入り、簡単な身支度を済ませて、寮の庭にでた。

 そして俺は飛行魔法を詠唱した。

 「風の精霊よ、汝、我に力を貸したまえ <フルーレ>」

 よし、全速力でミュリの家までLet's go!!


 ミュリは自室で下着姿でベッドに転んでいた。

 最近アイツと話してないな。大丈夫なのかな。

 そろそろ着替えようと立ち上がり、壁にある鏡見ながらどの服にしようか決める。

 この服、胸が余るな~......アイツもやっぱり胸が大きい方がいいのかな?

 「......って、何を考えてるの!? 私は!? 別にアイツに会いたいなんて思ってもないもんね! 第一ここに来るなんてあり得な」

 「ミュリいるか? 入るぞ」

 「え?」

 ミュリは今の自分の姿を確認して、今にも入ろうとする凌に叫んだ。

 「だ、駄目!! 待って!!」

 しかし、遅かった。

 「え? 何て、ミュ......大変失礼しました!!」

 凌はドアをバタン、と閉めた。

 「~~~っ!!」

 み、見られた!? もう二回目よ!? しかも一回は私の裸を見てるし......もう、お嫁にいけないよ~

 取り敢えずミュリは服を着た。

 「も、もういいわよ」

 するとドアが開き、凌が入って着た。

 「さっきは本当にすまなかった......」

 「別にあんただけが悪いわけじゃないわ」

 「あの、一つ質問いいですか?」

 「な、何よ」

 「その......君のその胸でブラを付ける必要あります?」

 「~~~~~っ!!」

 ミュリは顔が真っ赤に染まっていきそして

 「バカぁぁー!!」

 凌に渾身の一撃をお見舞いした。凌は気絶していたので、メイドに寮に届けるように頼んだ。

 

 目が覚めると凌は寮の自室のベッドに寝転んでいた。

 あれ? 俺、ミュリの家にいなかったっけ? ま、いっか。散歩でもしてくるか。

 凌は部屋を出て、学園の周りを歩き始めた。

 するとどこかで声が聞こえた。

 なんの声だ?

 凌は声がする方へ向かった。

 赤髪と少女と金髪の少女が男達に絡まれている。

 「お前ら、よくもやってくれたよな。おかげさまでこっちはいい恥さらしだよ」

 「そ、そんなこと貴方達が悪いのでしょう!」

 「う、うぅ~」

 「もうそんなもんとうでもいい、俺らもお前らの恥さらしの為の写真撮ってやるからな」

 何があったのかは知らんが俺には関係ないな。

凌はその光景を無視しようとした。

 「じゃあいくぞ、お前らしっかり押さえてろよ」

 「へい」

 「おお」

 男はハサミを女の胸元まで近づけ切ろうとした。

 「誰か、誰か助けて!!」

 「ここは、誰もこねぇよ。だからゆっくり楽しもうや」

 気付けば凌は体が動いていた。

 「あの~その人達嫌がってますよね? 止めてあげてください」

 「あぁ? こいつらの連れか? 今俺達教育してやってるんだから邪魔すんなよ」

 「すまんな、男多数で女をいじめてる奴の言うことなんて信用出来んわ」

 「そうか、じゃあ仕方ないな。お前ら、コイツからやっちまえ!」

 「へい」

 「ほい」

 一人の男が凌に殴りかかって来るが、サイレント・スネークの攻撃より遅ければ余裕だ。

 凌は男の攻撃を避けつつ相手に聞こえない程度の声で練習がてら詠唱をした。

 「雷の精霊よ、汝、我に力を貸したまえ <アトミック・ボルト>」

 凌の手に電気の球が生成された。

 「悪く思うなよ」

 凌はそれを男の腹に向かって至近距離で発射した。

 どうやら今回は上手くできたようだ。

 「ぐはぁっ......」

 「お、おい大丈夫か!? こ、こいつヤバいですよ兄貴!」

 「ち、今回は見逃してやる。ずらかるぞ!」

 男達は凌に背を向けて走っていった。

 凌は後ろの女の方へ振り向いた。

 「大丈夫か?」

 「お、おかげさまで。ありがとうございました」

 赤髪の少女は立ち上がり凌に礼する。

 「あ、ありがとうございました!!」

 金髪の少女も礼をする。

 「私の名前はクレーヌ・テイルです」

 「えっと、えっと......メル・ライネルです」

 二人とも名乗ったわけだし、俺も名乗るか。

 「俺は小林 凌だ。よろしく」

 「その本当にありがとうございます。お礼をさせてください」

 「お礼?」


 何でこうなっている......お礼というから部屋で美味しいご飯を作るとか言うから部屋に入れたら、いきなり二人とも寝てるし、今から移動させたら、それこそ問題になりそうだからな。

 こいつら見てたら俺も眠くなってきたし寝るか。地面で......

 俺のベッドが......


ーーーーーーーーーーーーーーー

次話 「魔道学園生活-2」


まだ、一話だけ魔道学園生活続きます。

実は、一回書き終えたと思ったらサイトを閉じてしまってもう一度書き入れという災難に追われました。心折れかけました......。文字数が安定しなくてすみません。そろそろ安定すると思いますのでよろしくお願いいたします。

追記

(クレーヌとメルがどちらか解らなかった方へ)赤髪の方がクレーヌで金髪の方でおどおどしている方がメルです。

  

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