1「始まり」
凌は、普段通りの、普通の高校生活を送っていた。
そんなある日の事だ。凌を変える出来事が起きたのは......。
その日は、一学期の期末試験が終わって、テストの残念なできに、心を打たれながら家へと帰宅していた。
凌は、両親と妹と一緒に暮らしている。ある事件を境に、家族と話すことも少なくなり、家族の仲は、良いとはいえない。友達は、少ないというか、いないーーいや、いたと言うべきだろうか。
ーー小学4年のころに、たった一人だけ、友達と呼べる奴がいた。そいつの名前はーー卓。
しかし、その関係はなんの前触れもなく、終わりを告げる。
ある日、二人で遊んでいたときに、凌がボールを蹴飛ばしすぎて、道路まで飛んでいった。
その道路は、めったに車が通ることはなかったため、卓は道路まで走ってボールを取りにいった。
その時だ。物凄いスピードでトラックが走って来ていた。
凌は、とっさに卓に「止まれー!」と叫んだが、卓には聞こえていなかったらしく、止まる気配はなかった。 凌は必死に卓のもとまで走った。
だが、あと少しという所で、凌の足が止まった。恐れたのだ。友達を助けるよりも、自身の命を体が優先してしまったのだ。
凌は自分に、必死に言い聞かせた。「動け! 動け! 動けー!!」と。しかし、まったく動く気配はない。
そして、ついに訪れてしまったのだ。その時が。
物凄いスピードで走って来たトラックに、卓は、撥ねられた。しかし、トラックは、卓を撥ね飛ばしたにも関わらず、その勢いを殺さずに、公園の壁に衝突した。
その後、すぐに卓は病院に運ばれたが、撥ねられた時にはもうーー死んでいたらしい。
あのトラックの運転手は、突然の心臓発作で亡くなっていたらしい。
俺が、俺があの時、恐怖に怯えず助けていれば......。凌は、そのことを一生悔やんだ。
その時から凌は、弱くなってしまった。
ーーそんなこんなで今に至る。
家に帰ってマンガでも読むか、と思いながら歩いている内に家に着き、「ただいま」の一言を言い、二階の自室へと向かった。
そしてドアを開けたその時ーー
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
一人の白い髪の少女が俺のベットで、寝ているではありませんか。しかも、全裸で。
「お前、だれだよ!?」
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少し、修正や書き足しをしました。まだ、誤字や脱字等の間違っている部分があれば、「ここが間違っている」等のご指摘をして頂けたら幸いです。よろしくお願いいたします。