第71話 蝕の記憶
遅れてしまってごめんなさい!
「ここは一体どこだ・・・」
蝕の言葉を聞いたあと気を失ったようで周りが先ほどまでいた黒い空間から真っ白な空間に変わっていた
(気がついたか、ここは私の記憶の中、とでも言うべきか)
「記憶の中だと?」
(ああ、お前に記憶を見せると言ったが少し変更してもらうことにした。これまでにも起き、そしてこの先また起こるであろう死神と最高神を除いた他の神々との戦争の過去を)
「俺と他の神との戦争が起きるかもしれないとは聞いたが過去にもあったのか」
(死神が現れる度にその戦争は起き、そして過去の死神たちは皆・・・その存在を消されてきた。お前の母親もその一人だった。)
「なんだと!?」
蝕のから告げられた事実に驚きを隠せなかった
(過去の話はこれが終わってから教えてやろう、では始めるぞ)
その言葉と同時に周りの風景が真っ白な空間から1つの幸せそうな家庭に変わった
(この家庭はこのソルラインで最初に現れた死神が1人の男性を愛し、やっとの思いで築いた家庭だ)
(あと、お前の感情はこの女性、死神とリンクさせてある。この死神が持っていた感情をお前にも感じてもらうぞ)
そこからしばらくその家庭の幸せな日々が続くかと思っていたがそう長くは続かなかった。ある日女性の夫が殺されていたのだ
突然の出来事に呆然としていた女性は友人であり最も信頼していた女神からの情報で夫を殺したのは他の神であると知り、自分達の幸せな日常を奪い、大切な人を奪ったことを後悔されるために一人の子どもを女神に預け神々が集う場に向かった
女神から聞いた話にあった神を見つけ、問い詰めるとあっさりと認めたが思いがけないことが起きた。女神と預けた子どもが自分の目の前に連れてこられ、そしてその心臓に槍を突き立てられた
目の前で起きた光景に死神は叫び、そして自分の持つ力を全て使いその場にいた神々と戦い続けたあとその場で力尽きてしまい、そこで一度映像が終わった
最初から最後の瞬間まで死神の怒りや悲しみ、痛みなどの感情は全て俺にも伝わってきていた
(始めの記憶は乗り越えてみせたか、では次々いくとしよう)
蝕の言葉とともにまた風景が変わり映像が流れ、死神が死ぬとまた次の映像が流れ始める
過去の死神達の殺され方はさまざまである者は囚われたあと楽に死なせないよう攻撃と回復を繰り返され精神を追い詰められたり、またある者は親しい者がその体を目の前で弄ばれその光景を見せられながら殺されたりしていた
そんな映像を見続け俺の精神はかなりまいってしまっていたが蝕がこんなことをする理由がなんとなく分かった気がしてきた
「なあ、俺にこの記憶を見せた理由は神との戦争の際に使われるであろう手口を教えるためか?」
(試験を乗り越え、そのことに気づいたか、さすがはあの方の子どもだ)
「あの方って誰のことだ?」
(最初に現れた死神にして今までで最も強かった死神であり、お前の母親である外崎 蓮禍様のことだ)
「俺の母さんが最初の死神だったのか」
(蓮禍様はこの世界で亡くなってしまってからお前たちがいた世界に転生した)
(今はお前の側にいるようだ)
「試験の結果といつ戻れるかを先に聞いてもいいか?」
(試験は合格だ、戻りたいなら今すぐ元の場所に戻してやる)
俺は早く戻ってシズク達の顔を見たかったので戻してくれるよう頼むと体が光で包まれ目を開くと心配そうにこちらを見ている四人の姿があった
「マスター、大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ。心配かけたならすまない」
そう言うとシズクはいつものかわいらしい表情で
「大丈夫ならよかったです」
そう言って微笑んだ
次回は蝕の能力を書こうと思います
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