第53話 行動
次の日の訓練終わりに高崎はデルタスに遠征に出てもう一度実戦訓練をしたいと言い出した、理由は時雨を倒すためということもあったが前回の実戦訓練では一階層目でウルフの群れと遭遇し訓練どころではなかったからだ
デルタスは高崎に国王様に聞いてみよう、と言って訓練場から出ていった
「これで国王様から許可が出て実戦訓練が出来ればあいつを倒せるほど強くなれるはずだ。僕は勇者なんだからあんなやつに負けていいはずがないんだ」
周りにいたクラスのやつらはいきなり独り言を呟き始めた高崎を見て声をかけずに全員が自分たちの部屋に戻った
次の日、朝からなにやら騒がしかったので近くにいた兵士に何があったかを聞くとクラスメイトが五人、昨日曙と一緒に高崎の意見に反対していた四人が城からいなくなったらしい
高崎は人が次々減っていくのは時雨がなにかをしているからだと決めつけてあいつは必ず倒してやる、と意気込んでいた
また次の日にデルタスから遠征は無理だが実戦訓練は出来ると言われ少し残念だったが強くなれるのならどっちでもいいと思って実戦訓練の詳細を聞いた
日時は明日の朝からで場所は前回と同じダンジョンということだったのでいつも通りの訓練が終わって部屋に戻ったあと少し緊張しながらも眠りについた
朝、城の広場に勇者たちは集まっていた。これから2度目の実戦訓練なのだが最初のときにウルフの群れに遭遇し死にかけたことを思い出しかなり緊張しているようだったがデルタスはそんなことは気にせずに行くぞと言ってから歩きだした
城門の前に用意されていた馬車に数人ずつに分かれて乗りこみ前回と同じダンジョンに向かう
朱李視点
私達は城から抜け出したあと先に別行動していた神楽に言われた宿に向かった
宿の名前は『安らぎ亭』で城を出ていってすぐの時雨が滞在していた宿だ
安らぎ亭に着いた五人は中に入り受付の人に神楽の偽名を伝えて呼んでもらい、少し待つと階段から神楽が降りてきた
「朱李じゃない、ここで話をするわけにもいかないから自分たちの部屋を借りたあと私の部屋に集まってね」
私達は言われた通り部屋を借りてから先に教えてもらっていた神楽の部屋に集まった。お金はどうしたのかって?それはもちろん前の実戦訓練のあとに渡されたのをもらってたんだよ。
「まずは五人とも私のわがままを聞いてくれてありがとう」
神楽がそうお礼を言うと
「お礼はいい、俺たちがやりたかったことでもあったんだ。外崎が追い出されるときの俺たちへの哀れみの目の意味を少しでも分かりたかったからな」
一人の男子、七夕 古暮がそう言った
今この場に集まっている六人は全員外崎君に助けてもらったメンバーだ。それにさっき男子が言ったことはこの場にいる全員が思っていたことであった
「その話はあと、それよりも今は情報共有」
話を進めるように言ったのは寺原 夢彩という名前の寡黙な女子だ
「そうだね、まずは私達から報告だね」
そう言って今の勇者達のことや森崎さんたちの居場所を教えた
「なるほどね、次は私の方だね」
神楽はそう言ってからこの街で聞いた国王のことや近くの街のことを教えてくれた
「目的地はとりあえず決まったね」
私がそう言うとみんなが頷いた
「明日、勇者達が出ていったあとに冒険者登録をして商業都市を目指そう!」
先の予定が決まったあとそれぞれが借りた部屋に戻り眠りについた
次回からは時雨の方に戻りたいと思います
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