第103話 神々
しばらく歩くと目の前に大きな扉が見えネレアリアはその扉の前で足を止めた
「私です。入ってもよろしいですか?」
声をかけると扉の向こうから誰かが歩いてくるような音が聞こえてくる
「今開けるから少し待ってくれ」
声が聞こえてから少しすると扉が開いた
「あいかわらずすごい数の結界ですね」
「まあな、最近どっかの誰かが勝手に入ってくるからそれの対策さ」
ネレアリアを部屋に迎え入れたのはまだ青年ともいえるような男だった
「あの子はまたご迷惑をおかけしているのですね・・・。申し訳ございません、もう一度しっかりお話しておきますね」
「ほどほどにしてやれよ?」
「わかっていますよ、創造神様」
ネレが先程から話していた青年はこの世界の神の中で頂点に存在している神だった
「その呼び方はやめてくれと言ってるんだが。俺にもちゃんと名前があるのに」
「あなたの名前はあなたと同等かそれ以上の力を持っていなければ認識もできないからこちらも困っているのですよ・・・」
「それは仕方ないさ。俺でもそのルールを変えることはここではできないんだからな」
「あと、外なのですが私たち上級神以外の者は自分たちが一番上と思っているようであの人の所に行ったエルフォナを血眼になって探しています」
「そうか、俺があの仕事を任せたせいであいつらに目をつけられたか。たとえ上級神といえど数の差が大きすぎると対処が難しくなるのだが・・・」
言葉が切れたところで二人は自分たちの首にできた痣を触った
「これのおかげで我々はあの子のスキル以外からは一切影響を受けないようになりましたしね」
二人が触っている痣はあの日、蓮禍が自分の力の大半を使い友人達に送ったものなのだが
「俺たちからしてみれば加護のようなものかもしれないがあいつからしてみればこの世界で最も強い呪いだったんだろう。なにせ友人達を手にかけるという役目を一人で背負ったようなものだしな」
その言葉に二人は下を向くが次の瞬間二人は顔を上げた
「おいおい、この結界今までより固くなりやがったぞ」
「最上級神の力でもさすがにきついか。ネレアリア、できるだけ早くあいつを連れてきてくれ。それまでは俺たちがここの扉を開けておくがいつまで持つかはわからない」
「わかりました!急いで呼んで参ります!」
ネレはそう言って部屋から早足で出ていきそれを見送ってから創造神は扉を閉めた
「あの人がいなくなってから1万年、戦いに出る前にかけてくれたこの妨害術式もとうとう崩れ始めたか」
今の俺でもあの人には追い付けない。それでも
「命をかけて守ってくれたんだ。今度は俺がみんなを守る番だ」
次回は時雨視点に戻ります
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