なろう民、なぜにチートへ憧れる?
はい。エッセイ第四弾となりました。
初めましての方も。数度目の方もよろしくお願い致します。
そして、今回のテーマは「チート能力」。
みなさん、大好きですよね? どうやら最近は「スキル」がブームらしいですが。
いやぁ。どんどんゲーム化していきますよね? 忘れないでくださいね。ここは、小説家になろうですよ~。ゲームのプロットを作っているわけじゃありませんよ~。
チート……スキル……
転移転生アンチを豪語する私は、そんな力や設定にも疑問符を抱きます。
とは言いつつも、自作にてチートに近いものを引っ張り出しているわけですけども。とりあえず、ツッコむのは後にしてください。
で、皆さんは、最強主人公が俺TUEEEで無双する様を楽しんでいらっしゃるわけですよね?
小説とは主人公を追いながら楽しむものだと思っていましたが、なろうでお世話になってから、自分を投影するという楽しみ方もあることを初めて知りました。
つまりRPGですよね? この要素が、ゲーム的な感覚をより強めているんじゃないかと思うわけです。
時間のない現代人は、スマホ片手にゲーム感覚で小説を楽しむ。ストレスフリーな最強無双は暇つぶしにも打って付け。これが、チートやスキル物が受ける確固たる理由だと思います。
鬱展開が嫌われるというのも最たる例ですよね? 読者は爽快感を求めている。暗く重い話は望んでいない、と。
それこそ、文章作法は二の次で、そこそこの技量があればいい。要は、どれだけ面白い設定を持って来て、自分を楽しませてくれるのか。どんなチートスキルを見せてくれるのか。全てはそこなんですよね?
テンプレに斬新な設定を持ち込む。一見目新しいけれど、展開はどこかでみた作品の焼き増し。
そして人気が出なければ、そのままエタると。
ん~。なんだか悲しくなってきました。
まぁ、書き手も読み手も全部が全部、そんなスタンスで向き合っているわけではありませんけどね。ジャンルも様々ですし……かなり極端な物言いですみません。
もしくは、これが現在の異世界ファンタジーラノベの形なのかもしれないと勝手に思い始めていたりもするわけですが……
なんだかグチっぽくなってきてしまいましたが、何が言いたいかと申しますと、主人公最強は本当に楽しいのか? これです。
確かに、マンガも同じです。最強主人公モノはいくつもありますね。
私が個人的に、底辺から成り上がっていく努力モノが好きというだけかもしれません。
挫折と苦難がスパイスとなり、それを乗り越えた所にカタルシスが生まる。それが物語に深い味わいを与えてくれるのだと思っているんですけどね。
主人公最強モノが悪いと言っているわけではなく、話を膨らませにくいのではないかと勝手に思っているわけです。
確かに爽快感はありますが、盛り上げるために更に強い敵を出してしまった日には、主人公最強タグは偽りになってしまいますよね? そんな経緯で破綻したり、エタってしまった作品もあるのではないでしょうか?
現在執筆中の方も、これから最強モノを書こうという方も、プロットはしっかり練りましょう。そして大切な自作と読者様のために、是非、完結まで導いてください。