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天才薬師と弟子  作者: ポムの狼
第5章 冒険者

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第72話 命名

「ユオ! 久しぶりだな!」


 ソッケロの冒険者ギルドにつくと、すぐに一人の男が声をかけてきた。メイは初めて会う人だったが、どうもユオの知り合いらしい。


「お久しぶりです。エルメルさん」とユオはその男に挨拶をした。


 エルメルと呼ばれた男はユオの後ろにいたメイに気が付いて驚いた顔をした。


「お! もしかして、ユオもとうとうパーティを組むのか?」


「そうです」


 メイはエルメルに挨拶をした。


「はじめまして、メイといいます」


 エルメルはフードで隠れたメイの顔を見るためにしゃがんだ。エルメルの瞳の色が一瞬濃くなる。


「へぇ……この子も強いんだね……

 ……ていうか可愛いね。ユオと一緒でいいから、うちのパーティに入らない?」


「エルメルさん、あっち行ってください!」


 ユオはエルメルを足で追い払い、メイのフードを引っ張って深く被せた。


「えぇ! 別にいいじゃん! そんなに邪険にしなくても! もしかして付き合ってんの?」


 ユオはうんうんとエルメルに頷いた。


「残念だな……ユオと別れることがあったら教えてね。じゃ!」


 エルメルはギルドを出ていった。


 ユオは去り行くエルメルの後ろ姿に舌打ちをする。


「さっきの人はユオの知り合い?」


「冒険者ギルドに登録するのに世話になった人だ」


「かなり強そうだったけど、ユオより強い?」


 ユオは嫌そうな顔をしながら頷いた。


「じゃあ、パーティに入れてもらった方が勉強になっていいんじゃない?」


「駄目だ。あの人の女好きは最早病気だから、メイを近づけたくない。本当に見境がないんだ。それで何度トラブルに巻き込まれたことか……」


 どうやら、何かがあったらしい。


「あ、そうなの…… 残念な人なんだね……」


 ユオはメイの言葉に強く頷いた。




 メイはパーティ登録をするためにギルドの受付嬢に話しかけた。


「すみません。パーティ登録をお願いします」


「承知しました。では登録される方のギルド登録証を出してください」


 メイとユオは銀色のプレートを受付嬢に渡した。

 メイはユオのプレートを見て驚いた。


「え!? Bランク!? いつの間に!?」


 ユオはメイの驚く顔を見て得意気にしている。

 メイは自分のプレートを見た。


________________

 冒険者ランク:Fランク 

 名前:メイ

 登録ギルド:フィンド王国冒険者ギルド

________________


 メイは五歳の頃から全く変わっていない登録証をみて恥ずかしくなった。

 メイの気持ちを察したのかユオは励ましてくれた。

「大丈夫。メイも私と実力は大差ないから、一緒に依頼をこなしていけば、すぐに追いつく」


「パーティ名はどうしますか?」と受付嬢。


「何も考えてなかった……ユオ、何がいいかな?

 あ、言っとくけど目立ちそうなのはなしね。地味にコツコツ頑張ってますみたいなのがいい」


 メイは相変わらず目立つのが嫌いだ。ユオはメイの意見に笑った。

 ユオも頭を悩ませているのを見て、受付嬢がアドバイスをくれた。


「他のパーティは動物の名前とかを入れていることが多いですよ」


「動物かぁ……地味な動物なにかな…… 蟻とか!どう?」


「嫌だ」


「えぇーー。じゃあ、ユオ黒猫だし、黒猫でいいんじゃない? コツコツっぽさはないけど、地味さはあるよ」


「まぁ、それなら……」


黒猫ブラックキャットで」


黒猫ブラックキャットですね。登録できましたよ」



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