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天才薬師と弟子  作者: ポムの狼
第4章 高等部

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第55話 報告会議

 休日にメイ、ユオ、リンド、ウィル、ティナで東屋に集まって情報共有を行った。


「こちら、ファンクラブで用意したミサンガと聖女の情報を整理したものですわ」


 ティナは大量のミサンガと紙の束を東屋のテーブルの上に丁寧に置いた。


「ランデン嬢、この大量のミサンガはファンクラブの子たちの分かな?」


 大量のミサンガを疑問に思ったリンドがティナに聞く。


「いえ、こちらの束がリンド殿下のもので、こちらの束がユオ様の物ですわ。

 ファンクラブ会員が心血を注いで作ったものですので、お収めください。もちろん、自分達の分は自分達で用意しましたので、ご心配なく」


「あ、そうなの…… ありがとう……」とリンドは複雑そうな顔をしながら、大量のミサンガを受け取った。


「礼には及びませんわ。会員一同、リンド殿下とユオ様の為に贈り物ができると喜んでいましたわ。ぜひ!つけてくださいませ」


 ティナの圧を感じて、メイとウィルで手分けしてユオとリンドに大量のミサンガをつけた。メイはユオのミサンガをつけていったが、両手と両足に10本ずつしっかりと結びつけた。ユオは眉間にしわを寄せて、あからさまに嫌そうだったが我慢しているようだった。


 ティナは目頭を押さえて感無量といった表情だ。


「全てつけて頂きありがとうございます。ファンクラブ一同には、必ずこのことをお伝えしますわ。きっと、皆さん調査により一層励んでくれることと思います」


「いや、こちらこそこんなに準備してくれてありがたいよ」


 リンドはティナに笑顔で感謝を伝えたが、どこか引きつった笑顔なのは気のせいではないだろう。

 ユオも小さな声で「ありがとう……」と礼を言った。


「では、次に聖女についての調査報告をさせていただきますわ。皆さま報告書をご覧ください」


 一同、ティナが用意してくれた報告書を手に取り、読みながらティナの報告を聞いた。


「聖女は現在、学生寮に住み、私達と同じように学生生活をおくっています。

 朝食でよく食べるのは、ベーコンとフルーツ。飲み物はオレンジジュースを飲んでいて」


 メイがティナの報告を遮った。


「ティナごめん。すごく、事細かく調べてあるのは分かったから、ティナが特に気になった点だけ抜粋してほしいな」


「分かりましたわ…… ファンクラブの頑張りを伝えたかったのですが、仕方がありませんね。

 私が報告の中で気になった点は、聖女がたまに誰もいない壁に向かって小声で喋っているとの報告が複数件あったことですわ。

 報告によりますと、「話が違う」とか「リンド様が今どこにいるのか教えて」などなにかに文句を言っているようであったとのことでした。

 あとは、夜、聖女の部屋から誰かと言い争うような声が聞こえるとの報告も上がっています。

 ここからは私の推測になりますが、聖女は私たちと同じように食事や睡眠を取っていますし、変わったことがないので、おそらく人間ではあると思われます。

 次に、聖女には私達には見えない協力者がいるのではないでしょうか。

 あとは、隠れ身のミサンガの効果で、リンド殿下に会えず、大分苛ついていることがうかがえます。報告は以上ですわ」


「ティナ、ありがとう。とても参考になったよ。やっぱり、本人に確かめる必要があるかもしれないね……」とメイは、報告を聞いて気持ちを新たにした。

 同じ人間なら、説得が出来るかもしれないとメイは考えたのだ。


「あと、最後にメイにもファンクラブから贈り物ですわ」


 ティナは白色に虹色を被せたような不思議な色の魔石のブローチをメイに渡した。


「ありがとう! 綺麗なブローチだね……ちょっと高そうだけど……」


「こちらは、【守護のブローチ】ですわ。ユオ様ファンクラブ名誉会員から親衛隊隊長に昇進したお祝いですわ」


「し、親衛隊隊長!?」


 また、メイの知らない内にファンクラブ内での動きがあったらしい。


「そうです。私達は貴族令嬢がメンバーの殆どを占めていますので、体を張ってユオ様とリンド殿下をお守りすることができません。なので、数少ない戦闘要員のメイにこちらをファンクラブ会員で折半して用意しましたのよ。

【守護のブローチ】といって、どんな協力な攻撃も一度だけ敵に跳ね返すことができるという、S級の魔道具ですわ」


 なんだか、とんでもない物を受け取ってしまった……


 メイは制服の胸ポケットにブローチをつけた。


「に、似合う……?」


 メイはユオに聞くと、ユオは頷いた。


「もし、危険なことがあれば私たちも戦うから、安心しろ」とユオが言ってくれた。


 リンドとウィルも頷いて同意してくれた。


 メイは皆の顔を見て勇気が湧いてくるのを感じた。

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