表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/161

第16話 秘密と成長と暗躍

 村にこっそり戻り、家の中に入るとロベルはあいも変わらず飲んだくれていた。


「てめぇ! どこ行ってた! んぁ? てめぇなんだぁその頭ぁ? 汚ねぇ色しやがって! 服もボロボロじゃねえかっ! 」


 飲んでいても一応は自分の息子の変化には気付くらしい。服がボロボロなのは知っていたが、頭とは?


「んげっ! なんじゃこりゃ!」


 鏡で自分の姿を確認すると金髪だった髪の毛が赤黒くなっていた。過激な修行で血を流しすぎてそれが乾いたのだろうと思い。ロベルの指摘に返事はせずに井戸に直行した。


 冷たい水を頭からかぶり全身の汚れを落とす。何度かかぶった後、桶の中の水に反射して映る自分の顔を見ると髪の毛は金髪ではなく赤黒いまんまだった。


「血の汚れじゃない? もしかして、修行による副作用?」


 極度の恐怖やストレスで髪の毛が真っ白になるというのを怖い話なんかで聞いたことはあるが、赤黒くなるってどういう事だろうと考えてはみたものの。「なんか格好いいからいいや」

 という理由で軽く受け流した。


 部屋に戻るとロベルは酒瓶を抱え寝ていた。

 その姿を見て、ちゃんと自分に興味があるのかと期待していた自分が悲しくなった。


「寝とるんかい!」


 判断基準はわからないが、金髪が赤黒く変色するなんて重大な変化があっても軽く?受け流した姿は自分との血の繋がりを感じてしまう。

 その代わり酒代がしっかりとテーブルに置かれており、無言の圧力で買いに行けと言っていると理解した。


「はぁ……()()()()()()()


 聞こえないよう小さな声で悪口を言い、マリエラの店へ足速に出て行った。


 村の住民はクロウの髪の色変化に気付いてはいるが、クロウを異端児としてこれまで以上に関わらないようにしている。それは村長の息子ダランと取り巻きの達も同様に近づいてくる事がなかった。手に入れた力を試そうと思っていたクロウはその肩透かしを残念に思っていた。


「坊……あんた……」


 店に入ると、顔が引き攣ったマリエラが出迎えてくれた。


「なんですか?」


「いいや、何んでもないさね」


 何か言いたそうな顔だったが、何もなかった事にしてくれたようだ。

 お金を渡すといつものお酒を渡してくれたが、あの豊満なボディで抱き締めるご褒美ななかったのは残念だ。


「ありがとうマリエラさん」


 余計な時間を与えると答え難い質問される可能性は0ではない。これは逃げではない、戦略的撤退だ。


 走り去るクロウの姿を見ながらマリエラは思う。


「男子三日会わざれば刮目してみよってとこかねぇ……どこで何をしていたのかは知らないけど……どうすればこんな……」


 クロウ(転生者)覚醒

 種族 人族

 スキル      鑑定できません

 エクストラスキル 鑑定できません

 職業       鑑定できません

 能力       鑑定できません

 称号 狂気の支配者 炎帝の友達



 ーーーーーーーーー


 とある宿屋の一室


「準備の方はどうなんだい?」


「問題ない」


「決行は?」


「三日後だ」


「あいつには伝えているのか?」


「今朝には届いているはずだ」


「それとあいつからの伝言はもう確認したか?」


「ああ、特記事項についてだろ? それはボスに確認が取れている。問題はないそうだ」


「そうか、あいつの能力は万能ではないが有用だからな。俺も楽しみだ」

作品を読んでいただきありがとうございます。

この作品はカクヨムでも掲載しております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ