王との食事と魔法の説明
「やっぱり王室で食べるんだ」
扉の前でクスッと笑いながら扉を開けた。横で同じ様にクスッとしながらカケラが。
「そうですね、私も最初は驚きましたね」
そういいながら扉の中に足を進めた。
机には前菜と思われるスープが置いてあった。もちろん机の奥には王が座っている。まぁ仮にも王室なのだから、当たり前と言えば当たり前なんだが……。
「おはよう、目覚めはどうかな?」
王がちょっと心配そうな顔で聞いてきた。
「とくに問題ないです。心配をお掛けしてすいません」
最初とは違い、自然と言葉が出るくらいには緊張は解れていた。
「まぁ話もまた長くなろう、食べながらゆっくり話そうじゃないか」
少し安心したのか笑顔になった。
そしてスープにてをつけようとしたが……スプーンがない。
「おっとすまい、すぐに用意しよう、ついでに魔法の基本的な発動の仕方を説明しよう。まぁもう部屋で試していたようだが、一応ね」
なぜ魔法を使ったことがばれてるんだ?と思いながら説明を聞いた。
「簡単な魔法は少し魔力を放出すれば発動できる。例えば少し火を自分の回りに出すとかね?」
使った魔法までバレてるんかっと少し感心してしまった。そして俺はひとつ気になったことがあるからきいてみた。
「魔力を放出すればなんでもはつどうできるんですか?」
王はニコッとしながら答えてくれた。
「もちろん、代償やそれなりの条件を必要とする魔法も多くある」
「デスヨネー」
なんとなく察してはいたが……覚えるの苦手なんだよなぁっと思いながら続きを聞いた。
「まぁいまは基本だけ知っていればいい」
そういいながら王は目を閉じた。そして数秒たったその瞬間……そこにはなかったところにスプーンがでていた。
「まぁこんな感じで物を瞬間移動させることもできる、ちょっと力加減をミスると机が面白いことになりけどね」
笑いながら言っている王に対して驚きを隠せなかったが、王は気にせず「さぁ覚めないうちに頂こう。」と言って食事は始まった。