王との対面
中に入るとそこは広い食事?処であった。扉の上には王室と書いてあった気が……そう考えていると。
「わざわざ遠くからよく来てくれた、腹は減ってないか?何か言ってくれればすぐに用意しよう。」
一番端の席で座っているおじさんがそう言ってくれたが、そもそも現状がわからない俺にはそんなこと頼めるわけがなくポツンっと突っ立っている。その状況で俺が困惑してることを悟ったのか適当に飲み物を用意してくれるように頼んでいてはくれた。
「自己紹介が遅れたね、私はこの町の王様っと言っておこうか。話はそこの怪しそうな黒い服を着た人から聞いたかい?」
俺は驚いた、王様と言えばもっときっちりして、身体を守る人が何人も近くにいるものだと考えていたからだ。だが王様は話を聞いたと思っているため、ちょっと震えながら「い、いいえ、まだ……です。」と答えた。
王様はちょっと驚いた顔をしてから黒服の男に問いかけていた。
「え?話してくれてないの?」
「あなた様が自分で話したいと駄々をこねるから何も話していませんよ。」
「あれ、そうだっけ、まぁいいや。」
完全に置いてかれている俺は綺麗なお姉さんからもらったりんごジュースを飲みながら待つのであった。
「結局なんで呼ばれたのだろう。」
そう小さい声で呟きながら。