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プロローグ1 ~魔力測定の儀~
大陸の北の端に横たわる鉱山地帯、それを更に越えた極寒の地の名をヴァーレッフェという。その意味するところは「加護を受けし国」。誰の加護かを省略するは、この大陸に住まう人間ならば自明のこと故。
無数の星々が輝き、黄・青・赤・紫の四つの月が照らすこの世界には、遥か神代の昔から土・水・火・風の四大精霊が随所に息付いている。
人々は生まれし日により、いずれか一つの精霊との繋がりを確かなものとし、残りの精霊も含め、この目には見えぬ存在をあまねく敬い、加護を祈るのだ。
【改稿中】