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第六話

「時間だ。これより転生させる。なお、世界の成長を促してくれたものには、対価として魂を地球の輪廻転生の輪に送ることを約束しよう。よい人生を。」



 神経すり減らしてヘロヘロになってんのに、最後に爆弾発言はやめてほしい・・・

 魂の修復の対価が異世界転生。地球の輪廻転生の輪に送る(返す)対価が世界の成長。

 無茶振りもいいとこだな。うぅーん。なんか便利な道具でも作って、生活水準が上がれば成長を促したになるかな?

 やっぱり、これしかないな。



 周りが、光に包まれていく。

 意識が遠のいていく・・・逆らわず、身を任せる。

 母さん、幸希、お別れだ。死んだことはどうにもならないから、地球の輪廻転生の輪に返してもらえるよう頑張るよ。・・・







 ゆっくりと目を開いた。目の前には木が見える。森の中か?寒くは無いな。涼しいくらいか?

 まず、体を確認する。両手を握って開いてを繰り返す。動く。少し手が大きくなったか?

 足元にはおそらく旅セットだろう荷物・・・三日分でも重そうだな。水も入っているのか?それに鉄の短剣が見える。旅セットの上の巾着?が通貨か?

 ゆっくりと顔を上に向ける。枝は高いところにあり、ぶつける心配は無い。枝葉の隙間から木漏れ日が見える。

 右手を上げてみる。問題ない。左手を上げてみる。こちらも問題なし。

 少し屈んで、ジャンプしてみる。着地、問題なし。身体機能はUPしているな。地球の体より軽く感じる。

 身につけているのは、薄茶色の・・・素材そのままの色か?上から被るタイプの上着に、同じ生地の濃い茶色のズボンと質素な革靴。うん。スニーカーが恋しい・・・でもこれがこちらでの普通なんだろうな。靴下がほしい。自分で編むしかないか・・・

 胸に手を当てる。ないな。肩が軽い。下は感触からしてあるのが、わかる。まぁ、慣れるしかないか。




 ゆっくりと体ごと向きを変えて、周りを確認していく。




 こちらを凝視している、荷物に囲まれている女の子と目が合った!!

 目と目が合い、互いにじっと見つめ合う。あれ?この子隣の席の子か?




「もしかして、隣の席に座っていた?」

「は・はぃ。そうです。・・・よかったぁ。女の人と一緒で。あ、あのぅ・・・」

「ちょっと待って。先に周りの安全確認するから。その間に、君は選んだアイテムがみんなあるか確認しておいてね。安全確保してから話をしよう。」

「はぃ。わっわかりました。」



 女の子の後ろも木しか見えない。そのまま元の位置まで向きを変える間も、木しか見えない。

 木々が乱立し、日の光を青々とした葉がさえぎっている。今いる場所は、薄暗くはならない程度に、木と木に間がある。

 風が吹いて、鳥のさえずりが聞こえた。人影は無い。人工物も見えない。道も無い。傾斜がないところをみると森の中と判断してよさそうだ。

 地面を確認する。日の光がある程度当たるようで、そのまま座っても大丈夫そうだ。荷物もあるから、ここで野営するか。

 『一日ぐらいは、その付近は安全だろう。』を信じるしかないな。

 スキルで安全確保を試そう。まずは能力の把握をしないと。



 そう思った瞬間、目の前に画面が現れた。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<能力把握>


名前:笠木 優希

種族:人間

性別:男

年齢:十八歳



体力 :25/25

魔力 :25/25

攻撃力:18

防御力:15

賢さ :18

素早さ:15

器用さ:18



言語


ラマン語

ドワーフ語

エルフ語



スキル


能力把握


裁縫  LV4

木工  LV2

暗算  LV5

直感  LV5

体術  LV4

短剣術 LV1

見切り LV1


鑑定  LV5

隠蔽  LV5

索敵  LV5

水魔法 LV1

火魔法 LV1

風魔法 LV1

土魔法 LV1 

光魔法 LV1 

闇魔法 LV1

結界  LV5

錬金  LV5

調合  LV1


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 向こうが透けて見える。一年間しか使えないのか・・・

 いや、『これは特定の技術に対して、熟練度が一定数になれば世界からの補正を受けれる』ってことは、一年以内に熟練度が一定数になればいいのか?

 要検討だな。熟練度もどれだけ必要なのかもわからないし。

 まずは、内容を確認しよう。種族は人間で、男になってる。年は十八か・・・一回り若返ったな。この世界の成人が十五なら問題はないか・・・

 体力と魔力は、疲れたり魔法を使ったら数値が変動するのか?これも確認しなくては。


 次は、言語か・・・『転生した場所で使用している言葉と文字あればが解るようにしておく。』だったな・・・

 ドワーフとエルフは種族固有の言語があり、この付近にいるってことか・・・

 ラマン語っていうのが人間もしくは獣人の言語だろう。人間が一番人口が多いなら、人間の言語は複数ある可能性があるな。種族の名前入ってないし。

 ドワーフとエルフに種族固有の言語があるなら龍人にもありそうだな。表示が無いってことは龍人は近くにはいないのか?

 町に行ったら、文字の確認もしないと。読めても書けない可能性がある。


 次が、スキル。能力把握はLV表示がないな。LVが必要ないからか、一年間で消えるからか・・・

 ん?取ってないスキルがある?設定を間違えたのか!?

 いや、確かに選択したスキルはある。

 増えているのは裁縫と木工と暗算と直感か・・・これは、生前得意としてたことがスキルになった?

 在って困るわけではないし、問題ないか。

 問題は見切りと鑑定の間が空いてることか・・・もしかして魔力の要・不要で分けている?その場合調合も魔力を使うのか?薬によっては魔力を用いた調合があるのか?魔力回復薬もアイテムにあったし・・・これも確認しなくては・・・。



 次は、スキルを使ってみるか!





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