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第二十三話

「うぅん。まぶしぃ。・・・ぅん?」


「アルさん、大丈夫ですか?」

「・・・マイ?」

「はい。お水飲みますか?」

「あ〜・・・お願い。」



 ゆっくり、体を起こす。糸の束を、肩口と腰の部分に敷いてみたけど、ちょっとマシだ。量があれば、もう少し改善できる。硬い外側でも、糸にすれば寝床に使えるだろう。その糸を、調査のときに使えばいい。



「アルさん、お水です。」

「ありがとう。」


 コップを受け取り、ゴクゴク飲む。美味しい。やっぱりあの石の効果だろうな。水が美味しければ、それだけで料理の味も、グッとよくなる。マイの財産になるだろう。調合の水にも使えるんじゃないか?

 ふぅ。美味しかった。



「アルさん、もっと飲みますか?」

「いや、大丈夫。ご馳走様。」

「コップ、かして下さい。」

「ありがとう。」



 コップをマイに渡して、辺りを見渡す。まだ、昼前のようだ。眠ったのは、・・・影の様子からして二時間弱か?回復量を確認しよう。



 能力把握!

 魔力 : 10/25 7魔力回復。やはり、必要なときは、眠って回復させるのがいいな。



「眠っていたのは、二時間ぐらいかな?魔力は7回復したよ。早く回復させたいときは、眠って回復するのも一つの手段になる。覚えておいてね。」

「わかりました。」

「お昼には、まだ早いかな?お腹すいてる?」

「いえ、まだ大丈夫です。」

「食料は一日二食の計算で入っているから、朝と晩はスープにして、昼はライカの実を食べようか?昼もスープ食べる?」

「えっと、・・・お昼はライカの実でいいと思います。」

「じゃ、お腹減ったらにしよう。ここを片付けたら、マイの荷物見せてもらえるかな?あと、先に鑑定して欲しいのがあったら、言ってね。」

「わかりました。準備します。」



 毛布と外套を丸めて、リュックの上におく。糸も一箇所に纏めておく。寝る前には、糸を沢山作らなくては。

 荷物からパンを出す。これも、マカロニと交換してもらおう。袋がいるな。・・・とりあえず、鍋にもらって、袋はマイの分と一緒に作ろう。

 鍋とパンを持ち、マイの荷物置き場へ向かう。



「マイ、このパンも日持ちがするマカロニと、交換してもらえないかな?」

「はい。かまいませんが・・・一食はどのくらいでしょうか?」

「両手で掬える分でいいんじゃないかな?この鍋にお願い。後でマイの分も袋作るから、マイも三日分で、マカロニを分けてね。」

「わかりました。」

「残りの、鑑定済みの物を先に説明するね。」

「はい、お願いします。」



「まず、この壺は中が塩。鑑定結果は、海塩。品質は中。天日製塩法でつくられた塩。ライトール産。って、なっていたよ。海があるみたい。塩の道は、塩の生産地ライトールから、町へと繋がっているはず。道さえ見つけられれば、どちらかにたどり着けるよ。」

「!はい!!」

「次に、歯ブラシセット・・・あった、これだ。」

 巾着から歯ブラシと小さな壺を取り出す。


「マイ、これがこちらの歯磨きセット。木の歯ブラシ。品質は中。皮を剥いで、ブラシ部分を作る。古くなった部分は切り落として、新たにブラシ部分をつくるんだ。そして、歯磨き粉代わりの塩。」

「これが、歯ブラシですか?塩を歯磨き粉にするんですか?」

「塩の生産地だから、他よりも安価で手に入るんだろう。他の場所では、また違うかもしれないよ。ここではそうだと覚えておいてね。」

「はい、わかりました。」

「あとは、これが火打石。石の名前は赤化石。品質は中。人肌に温まった石同士をこすり合わせることで、火花が起きる。人肌以下の温度では火花は起きない。魔法で火を起こせないこともあるだろうから、持っていてね。ただ、火傷しても薬がないから、だれか他の人が使っているのを、確認してから試そう。」

「はい。」



「鑑定済みは以上だから、他の物を鑑定していこう。まずは、この香辛料っぽいのからでいい?」

「お願いします。」



 鑑定!

 グリーンペッパー:胡椒。品質は中。実が熟していない状態で収穫し、短期間で乾燥したもの。肉料理や魚料理との相性が良い。



「マイ、これやっぱり香辛料だった。名前はグリーンペッパーで、胡椒。品質は中。実が熟していない状態で収穫し、短期間で乾燥したもの。肉料理や魚料理との相性が良い。ってなってる。」

「青胡椒ですね。使ったことあるから、大丈夫です。」

「おおっ、頼もしい。香辛料だとは思ってたけど、私は使ったことないや。料理はお願いします!」

「はい。任せてください。」



「包丁は鑑定いる?」

「いえ、いいです。」



 残りの旅セットを確認していく。

 薄い毛布にフード付の外套。これは、同じものだな。

 大き目の巾着の中には着替え一式・・・長袖とジャンパースカートと肌着と下着とスパッツの代わりのようなものと、手ぬぐい3枚。

 小さな鍋とふた、その中にスープボール、スプーン、フォーク、コップ。

 ロープ2m×1個、5m×1個、洗濯板に直径30cmぐらいの木の桶。あとは石鹸?


「マイ、着替えは一式入ってるね。荷物になるから、服は町にたどり着いてからね。私が服のパターン作成から縫製まで、一通りできるから教えてあげる。マイは調合のスキル取ってるけど、それで仕事はまだ無理だと思うから、先に服が縫えるようになったほうがいいと思う。どうかな?」

「アルさん、洋服作れるんですか!すごいです。教えてください。頑張ります。うれしい!」

「まずは、自分の服を作ってみようね。」

「はい!」

「あとは、これは洗濯板に洗濯桶だと思う。鑑定する?」

「いいえ、それよりこっちをお願いします。石鹸だったらうれしいんですけど。」

「私も、これは石鹸だと思う。鑑定してみるね。」



 鑑定!

 オーレルの石鹸:石鹸。品質は中。オーレルの実から取れるオイルで作られた石鹸。全身に使え、洗濯、歯磨きにも使える。



「マイ、やっぱり石鹸だったよ。品質は中。オーレルの実から取れるオイルで作られた石鹸。全身に使え、洗濯、歯磨きにも使える。これ一個で全部できるみたい。・・・リンスがない。他はないよね?」

「はい。リュックに入ってたのはそれだけです。リンスのようなものは、無かったです。」

「一度、これで洗って髪がどうなるか、自分で体験するしかないね。・・・櫛は?」

「見てないです。ないと思います。」

「じゃ、櫛も作ろう。旅セットはこれで全部だね。後はお金と調理セットと調合セットと杖かな?」

「はい。」



 残りを確認していこう。





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