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車イス少女  作者: 君鳥
第三章 青空ランチ
15/23

3-4.ドライブ

  ―5―


 車イスを推し進めていると、遥が前方に何かを見付けて声を上げた。

「あっ」

 彼女の視線の先にはゲームセンターがあった。看板にはきらびやかなネオンが灯っている。

 和隆は遥の顔を覗きこみながら尋ねた。

「どうした? ゲーセンに入ってみたいのか?」

 彼女は遠慮がちに頷いた。

「う、うん、ちょっとだけ……」

 和隆は意外そうな顔をして言った。

「学校をサボってゲーセンで遊びたいとは、お主も悪よのぉ」

「だ、だって今まで機会がなくて、一度も入ったことがないねんもん」

「一度も?」」

 それもまた珍しい。

 和隆は車イスを方向転換させてゲームセンターに入った。

 途端にピコピコと騒がしい音が耳を打つ。



「おお、これがゲームセンターかぁ」

 遥はキョロキョロと物珍しげに並んでいるゲームの機械たちを眺めた。自分で車イスを転がして見て回る。

 時間が時間だけに、遊んでいるお客さんの数は少なかった。暇そうな大学生風の若者がちらほらとおり、カウンターの中で店員が眠たそうに欠伸をしている。

 試しに遥でも出来そうなシューティングゲームや音ゲーを一緒にプレイしてみたが、TVゲーム自体あまりやったことがないのか、彼女はすぐにゲームオーバーになっていた。

「あやや、終わってもた」

 それでも彼女は楽しそうだった。



 和隆はクレーンゲームの中にスヌーピーのぬいぐるみが入っているのを発見し、ちょいちょいと遥を手招きした。

「どれか欲しいのある? 記念に取ってやるよ」

「こういうの得意なん?」

「まあ任せんさいって」

 遥は背伸びをするように車イスから身を乗り出し、クレーンゲームの中を覗きこんだ。

 ケースの中にはスヌーピー以外の、『ピーナッツ』に登場する人間のキャラクターのぬいぐるみも並んでいた。『ピーナッツ』に詳しくない和隆には、主人公のチャーリー・ブラウンくらいしか名前が分からなかったけれど。



 ふと、和隆は訝しげに眉をひそめた。

「おい、スヌーピーたちの中に全然関係ないキャラのぬいぐるみが混じってるぞ」

「ん、どれ?」

「ほら、あそこ。サザエさんの花沢さんがいるぞ?」

 そこには赤い洋服に身を包んだ花沢さんのぬいぐるみが転がっていた。

 カツオの嫁の、押しの強い女の子。素知らぬ顔をしてスヌーピーたちの中に混じっている。

 そう指摘すると、遥は呆れたような表情をして言った。

「……あれは花沢さんと違うよ。ルーシーっていう、れっきとしたピーナッツの一員です」

「え、そうなの?」

 和隆は首をひねりながら、ルーシーという女の子のぬいぐるみを見詰めた。

「でも花沢さんにしか見えないよな?」

「いや、確かにぬいぐるみの出来がイマイチで少し花沢さん的な顔になってるかもしれへんけど、似てるかもしれへんけど、それはないわ。それはないわ」

 二度ツッコまれた。



 気を取り直し、和隆は「で、どのぬいぐるみが欲しい?」と遥に尋ねた。

 どのぬいぐるみも微妙に顔やポーズが違っていて個性があった。

「うーん……」

 遥は美術品を見定める鑑定士のような真剣な瞳をして、ケースの中のぬいぐるみたちを見詰めた。

 ターゲットを一つに絞り、ビシッと指差す。

「あれ。あれがいい。ウッドストックを抱いてるスヌーピー」

「ウッドストック?」

「あの黄色いひよこみたいなの」

 たくさんのぬいぐるみの山の中に、膝の上にひよこのような黄色い鳥を抱いているスヌーピーのぬいぐるみがあった。確かに、この中で一番かわいいかもしれない。

 しかし目標のぬいぐるみは、他の人形たちに半ば埋もれるように配置されていた。吊り上げるのはなかなか難易度が高そうである。

「難しいかな? 無理っぽかったら、他のでもいいけど」

「余の辞書に不可能の文字はない」

 和隆は余裕の表情でナポレオンのようなことを言い、機械にお金を投入した。



 が、勢い込んで挑戦したはいいものの、あっさりと三回もミスってしまった。

「あれ、おかしいな……」

 ちくしょう、次こそはと思って続けて二回トライしたが、やっぱり駄目だった。

 目標のスヌーピーをぬいぐるみの山から発掘してアームで掴むのには成功したものの、クレーンのアームは、すぐにぽとりとスヌーピーを取り落としていた。無人のまま初期の位置に戻って来る。救出されそうになりながら何度も地面に落ちていくスヌーピーの姿は、なんだか『蜘蛛の糸』のカンダタを彷彿とさせた。

 和隆はガラスに額をくっつけ、ぶら下がっているクレーンを見詰めた。

 うーん、と唸りながら一人ごちる。

「なんかアームが弱い気がするな……」

 負け惜しみで言っているのではなく――八割方その気持ちもあるけど――本当にそう感じたのだ。

 ゲーム店にとっては、クレーンゲームは勝手にお金が溜まっていく貯金箱のようなものである。一回のゲームが短いから回転も速いし、「次こそは!」と意固地になった客からは数千円も絞り取れる魔法の箱。難易度を上げるためだと称して、アームに細工をしていても不思議はない。



 渋い顔をしてクレーンを見詰めていると、遥が言った。

「難しそうなら無理しなくてもええよ。お金もったいないし」

 既に和隆は千円のお金を無駄にしていた。高校生がアルバイトした時の、時給一時間強のお金を物の数分でドブに捨てたようなものである。地味に財布が痛かった。

 しかし、ここまでくるとプライドのためにも後には引けない。

「まあ待て。男に二言はない」

 何としても、あのウッドストック付きスヌーピーをこのガラスの箱から救出してやるのだ。

 和隆は気合を入れて、百円玉を機械に投入した。

 そして七回目のチャレンジで、ようやく目標のスヌーピーをゲットすることに成功した。

 アームがガッチリと重心を捕らえてぬいぐるみを持ち上げ、受け取り口の穴にぽとりと落とす。

「やったっ!」

 横で見ていた遥が手を叩いて歓声を上げた。



 遥は身を屈めて、受け取り口からスヌーピーのぬいぐるみを取り出した。

「うわ、なにこの子? 体がすっごいもふもふしてて、すっごくかわいい!」

 彼女は嬉しそうにぬいぐるみをぎゅーっと抱きしめた。

 ぬいぐるみは彼女の頭よりも大きかった。抱きしめるにはちょうどいいサイズである。

「赤坂くんも抱っこしてみいな。すっごいもふもふ!」

 彼女は新しいおもちゃを買ってもらった子供のように、嬉しそうにはしゃいでいた。

 ウッドストックを抱っこしているスヌーピーを抱っこしている車イスの女の子。

 なかなか絵になる光景だった。

「これ本当にもらっていいの?」

「ああ、プレゼントするよ」

「嬉しい、ありがとう!」

 彼女の笑顔を見て、和隆も幸せそうに表情をほころばせた。

「どういたしまして」



  ―6―


 遥はぬいぐるみがとても気に入ったのか、自分の膝の上に置いてじーっとスヌーピーのことを見詰めていた。ポンポンと頭を叩いては、感触を確かめるようにぎゅーっと抱きしめている。見ていてすごく可愛らしかった。

 この大きさ、このもふもふ加減で千四百円なら上々か。クレーンゲームを途中で諦めなくて本当に良かったと心から思った。

 ゲーセンの中、彼女の車イスを押して移動していると、レースゲームのシートから下りた人とぶつかりそうになった。

「あ、悪ぃ」

 その人は手短に謝って去っていった。

 何気なくそのゲーム機を見やる。

 それはスピードを競うレース系のゲームではなく、自動車の運転シュミレータだった。『電車でGO』や『パイロットになろう』みたいに、普通車やトラックの運転を体験出来るゲームである。実際の交通法規も学べる教習ゲーム。



「こんなのまであるねんな?」

 遥は物珍しげにショミレーションゲームを見詰めた。正面にあるモニターには、3Dモデリングされた市街地の風景が流れている。

 ゲーム機を見下ろしながら、何気なく和隆は呟いた。

「ああ、免許欲しいなぁー……」

 今はまだロードバイクにしか乗れないけれど、車があればどこにでも行ける。どこへだって行ける。高校を卒業したら真っ先に取りに行くつもりだった。

 その言葉に、遥もうんうんと頷いた。

「いいよねー。私も欲しいな、車の免許」



 和隆は車イスの少女を見下ろしながら、遠慮がちに尋ねかけた。

「……その体で免許って取れるの?」

 アクセルとかブレーキとか踏めないじゃん、と首を傾げる。

「手動運転装置っていうのがあるらしいんよ。アクセルもブレーキも、全部手で車を操縦出来るようになるやつ」

「ああ……。そういえば、昔何かで見たことあるな」

 ドキュメンタリー番組か何かで、下半身のない人が普通に車を運転している姿を見たことがある。自分は特殊な体をしていると自覚している分、その人の運転は一般的なドライバーよりも慎重で安全意識が高く、ドライビングテクも巧みだった。



 遥はじーっと自動車のシュミレーションゲームを見詰めていた。

 和隆は遥の顔を覗きこみながら尋ねた。

「やってみたい?」

「でもこれ、足でアクセルとかを踏む、普通の車のやつやろ? 私にはちょっと……」

 和隆は腕を組んで「うーん……」としばし思案し、ピコーンと名案を閃いた。

「よーし、それじゃあ、二人で運転しようぜ」

「えっ?」

 遥は不思議そうに首を傾げた。



「二人でって……どうやって?」

「俺にいい考えがある」

 和隆は得意げに言い、にやりと不敵に微笑んだ。

 彼女の車イスをゲーム機の横につける。

「俺がアクセルとブレーキを担当するから、春川はハンドル操作担当な」

「うん……?」

 和隆は足を広げてゲーム機のシートに深く腰掛け、アクセルペダルに足をかけた。そして自分の膝の間に遥を座らせ、ハンドルを握らせる。

 これぞ、秘技・二人羽織り走行!



「ええと……この体勢はどうなの?」

 遥は顔を赤らめて、体をもじもじそわそわさせながら呟いた。ハンドルに覆いかぶさるように前屈みになって、ちょこんと和隆の膝の間に座っている。

「自分で誘っといてなんだけど……うん、俺もそう思う」

 和隆も赤くなって体を硬直させていた。ロボットのように動作がぎこちなくなる。

 一つのシートに二人で座っているこの体勢。この状況。

 ほとんど膝の上に抱っこの状態だった。

 後ろからギュッの状態だった。

 なんという密着感。

 ちょっと身動きを取ることが出来なかった。手の置き場所に困り、視線が泳ぐ。



「ええと……ま、まあ、座っちゃったんだし、とりあえずやってみようぜ」

 和隆はそそくさとコインを投入した。

 ゲームには、実際の自動車教習所のように色々なドライビング操作をテストする教習モードと、町中を自由に走れるチャレンジモードがあるらしかった。

「これどうやって選択するん?」

「たぶんハンドルを切り替えたら選択できると思うよ」

 和隆は遥の脇から手を伸ばしてハンドルに手を添えた。まるで後ろから彼女のことを抱きしめているみたいだった。

 とりあえずチャレンジモードを選択させる。



 なかなかゲームがスタートしないなと思っていたら、機械の中の人に「シートベルトをしてください」と注意された。さすが本物の自動車学校と提携して作ってるだけあって芸が細かい。

「シートベルトってどこだ?」

「あ、それじゃない?」

 仕方なく二人は、二人の体ごと袈裟がけにシートベルトを締めて体を固定した。

 二人の体がさらに密着した。

 否応なく、ぴたりと肌がくっつく。

「…………」

 二人は赤面しつつ黙り込んだ。

 なんという密着感。気まずいってレベルじゃねーぞ。



 彼女の体温、そのぬくもりが触れた肌を通して伝わってきた。

 ぽかぽかと温かい。

 ドキドキと高鳴っている自分の心臓の音が相手に伝わってしまうのではないかと心配になり、余計にドキドキと和隆の脈拍は早くなっていった。

 遥の後頭部がすぐ目の前にあった。

 シャンプーのいい香りがした。サラサラとした彼女の髪が、和隆の鼻先をくすぐる。

 和隆は無意味に背筋をピンと伸ばしてシートに座っていた。ごほんごほんとわざとしい咳払いをする。

 ゲーム機のシートに二人乗りして座っている和隆らを見て、「なんだこいつら?」という顔をした大学生が後ろを通り過ぎていった。



 緊張した面持ちで遥が尋ねてきた。

「……で、次はどうすればいいんかな?」

 頬をほんのり朱色に染めつつ、気まずさを埋めるようにやたらカチャカチャとワイパーやらウインカーやらを弄っている。

 正面のモニターには、市街地の風景が表示されていた。道路を3Dの車が走っている。

「道に丸いマーカーが出てくるから、それを拾いながら矢印に従って進んでいけばOKだ。じゃあ、スタートするぞ」

 和隆は足を伸ばし、ゆっくりとアクセルペダルを踏み込んだ。

 それに伴い、モニターに表示されていた風景が前に進み始める。



「おお、結構良く出来てるねー」

 遥は感心したように言い、ハンドルを回した。

 正面のモニターは三つに分かれており、視界も広かった。ルームミラーやサイドミラーにもちゃんと流れていく風景が描画されている。

「次、右に曲がるよー」

 その言葉に応じて、アクセル係りの和隆がブレーキをかけたりスピードを緩めたりした。ハンドルを切りながら、遥の体は曲がる方向に若干体が傾いていた。



「スピード出しすぎ、少し緩めて。次、前方赤信号だよ。ブレーキかけて」

 遥は教習所の教官のように、アクセル係りの和隆に注文をつけてきた。

 ゲーム相手にしっかりきっかり交通ルールを守ろうとしていた。真剣な顔をして、じーっとモニターを見詰めている。

 和隆はぼやいた。

「うーん……前がよく見えないんだよなー」

 彼女の頭が視界を遮っていて、モニターが良く見えなかった。

 急に子供が飛び出してきたので慌ててブレーキをかけると、減点を食らった。

 やはり難しいな、二人羽織り走行。



「うーん、これで見える?」

 遥はぞもぞと体を動かし、ずりずりとお尻をずらして頭を下げた。

 彼女は半ば、和隆の胸の上に寝っ転がるように頭を預けてきた。無防備に和隆に体を委ねる。

「いや、まあ……よく見えるけど……」

 何だか人間椅子になった気分だった。しかし、不思議と居心地は悪くない。

 ちらりと視線を落とすと、制服の隙間から、彼女の胸元が覗けてしまった。

「……あ」

 白い素肌がちらりと視界に飛び込んでくる。

 余計な物までよく見えるようになってしまい、和隆は慌てて視線を正した。思わず車のエンジンをブォンとふかす。

 遥が首をひねって和隆のことを見上げてきた。

「なに、どうかしたの?」

「い、いや、にゃんでもない」

 軽くセリフを噛んだ。

 傍から見たら、二人はさぞやおかしな風に見えただろう。


  ☆


 これは安全運転の意識向上や、優良ドライバーの育成を目的としたシュミレーションゲームである。

 なので仕方がないといえば仕方がないのだが、スピード系のレースゲームに慣れた和隆には、運転シュミレータのスピードは少し生温かった。速度がゆるすぎる。

「もっとスピード出していこうぜ」

「あかんよ。この道の制限速度は四十キロやねんから」

 遥はそう言って和隆をいさめたが、彼女の背後で、和隆はイタズラっ子のようににやりと笑った。彼女に無断で、いきなりアクセルペダルをぐいっと踏み込む。

 いきなりの加速。

 そのまま車はコーナーに突っ込んだ。

「はい、そこでドリフト!」

「ええっ!? ちょっ……わ、わ、わっ!?」

 遥は慌ててハンドルを切った。

 日本の住宅街を、ハリウッドのカーアクションばりの無謀さで爆走する。

「ちょっと早いって、早いって!」

 遥は必死にハンドルをさばいていた。

 自分の膝の間であたふたと慌てふためいている少女を見下ろし、和隆はのん気にけらけらと笑った。



 和隆らの車は物凄い勢いで減点を食らっていき、最終的に、車道の真ん中でゲームオーバーになってしまった。

 車が停止した後、遥がくるりとこちらを振り向いた。

「もぉ、あんなにスピードを出して! これが本物の車やったら、大事故になってたかもしれないんやからね!?」

 彼女はプリプリと怒っていた。

「事故は本当に恐ろしいものですよ!」

 なぜか標準語+敬語でお説教された。

 そういえば彼女は自動車事故で足を失ったんだったかと思い直し、和隆も笑いを引っ込めた。

「そうだな、すまんかった。次は真面目にやるわ」

「次は安全なスピードでお願いしますよ」

「分かりました。善処します」

 心を入れ替え、再びお金を投入する。



「次は事故らんようにせんと……」

 遥はがっしりとハンドルを握り、真剣な瞳で画面を見詰めていた。

 和隆はゆっくりとアクセルペダルを踏みこんだ。

 車が発進する。今度はしっかりと法定速度を守って走らせた。 

 彼女はとても慎重で安全に車を操った。

 注意一秒、怪我一生。安全第一で車を走らせる。

 世間の人がみんな彼女のように安全運転を心掛けたら、交通事故も無くなるだろうにな、と思った。



「次、左折するよー」

 徐々に二人の息は合っていき、まるで一人の人間が車を運転しているかのような安定した走りになっていった。減点もなく、滑らかにドライブは続いていく。

 遥も弾んだ口調で「すごいすごい、いい調子!」と言った。相性ばっちりである。

「手動運転の車は色々と面倒くさそうやし、実際に免許取る時も赤坂くんにアクセル係りを頼もうかな? そうしたら、一発で免許取れるかも」

 和隆は笑いながら答えた。

「そんなことしたら一発で免停になるよ」



 調子よくハンドルを握っている遥の頭の上に、和隆は自分の顎をこつんと乗っけた。

 画面の中、移り変わっていく偽りの風景を見詰める。

「実際に免許取ったらさ……」

 和隆は遥に話しかけた。

「ん?」

「春川が免許が取った時は、隣りに乗せてくれよ。一緒にどこかその辺ドライブしようぜ」

 彼女は少し恥ずかしそうに目を伏せて、こくりと小さく頷いた。

「ん……その時は、ナビをよろしく」

 二人の運転はハイスコアを記録した。


昔ゲーセンにあった『免許の鉄人』的なあれ。

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