002 情報共有プラットホーム『Numista』における各種コインのデータの見方について
今回の検索対象コインはこれ(ピンボケ下手加工ですまぬ……)。
1958年に発行されたイタリアの500リレ(単数リラの複数形)銀貨。
該当コインのページURL
→ en.numista.com/catalogue/pieces2716.html
手っ取り早く、該当URLをGoogle翻訳に貼り付けて、出てきたリンクをクリックしてもらった方が早いのだが、とりあえずひとつひとつの語句を説明。
まず、各種項目から。
Features(特徴)、Issuer(発行者・発行国)、Ruling authority(統治権・政体)、Type(流通形式)、Value(額面)、Currency(通貨単位)、Composition(構成)、Weight(重さ)、Diameter(直径)、Thickness(厚み)、Shape(形状)、Technique(技術)、Orientation(コインの裏表の向き)、Demonetized(現行通貨への交換停止状況)、Number(ヌミスタで付与されている番号)、References(参考文献)
これらを踏まえ読んでみると、共和国政体となったイタリアで1958~2001年まで発行されていた500リレ(単数リラの複数形)硬貨。材質は銀83.5%と銅16.5%で重さは11グラム。直径29.3ミリで厚みが2ミリの円形。製造技術のMilledはプレスくらいの意味らしく、コインの向きは立て回転軸での上下裏表。現在は銀行などでユーロなどへの換金は行っておらず、ヌミスタでのコインナンバーは2716(ページURLのpiedesと同じ)で参考文献はリンクとある。
Obverseはコインの表面のデザイン等への言及で、Reverseは裏面。
Scriptは記載されている言語。
Letteringは、コインに記載されている文言で、Engraverは彫刻家。
Edgeはコインの側面の形状。
この銀貨は、側面にも文字等が記載されており、発行年度もこの側面に記されている。
Mintは、この硬貨の発行所。
複数の発行所で作られている場合は、ミントマークと呼ばれるイニシャルで確認(このコインはローマ=Rでのみ発行)。
Comentでは、発行所や発行年などで変わって来る特徴などが書かれているケースが多い。
See alsoは参照。タグ付けされた類似コインなどへのリンクタグ。
Manage my collectionは、直訳するとコレクション管理だが、サインインしているユーザーたちが各発行年度のデータなどを編集したりしているくらいの意味か?
Dateは発行年度で「1958 R」とあるのは、1958年にローマの発行所で作られたもの意味。
Mintageは鋳造枚数。
VG、F、VF、XF、AU、UNCは、コインの状態。
VGはVeryGoodの略称だが、状態的には非常に悪く、かなり摩耗しており、かろうじてデザインが確認できる程度の最低ランクのコイン状態。
FがFineで、こちらも摩耗が多く、しかしデザインはしっかりと分かる程度のEランクあたり。
VFはVeryFineで、軽~中程度の摩耗のD品。
XFはExtremelyFineで、デザインの高い部分が摩耗しているC品。
AUは AboutUncirculatedで、未使用に非常に近いが、流通の痕跡がわずかにあるB品。
UNCはUncirculatedで、完全未流通品。ただし運搬過程等でつく不可避の傷や、空気等に触れることによって生まれる変色などが発生しているコインもここに含まれる。
こういった状態等級に対する実際感覚は、NGCやPCGSという貨幣鑑定会社により、実際に等級格付けされ、スラブというケースに入れられたコインのデータを見て、勉強する他ないが、肉眼で見て美しいものなら、大体はAU以上のコインと捉えても、個人的には差し支えないと考える。
というわけで、写真のコインを筆者はAUの中位ディテール程度とし、データを参照。16ドルとあるので、今日のレートで2400円ちょいの価値。この数字はサイトと連動するオークションサイトでの売買レートから算出されているようだが、実際にはここに手数料や送料などが上乗せされるので、そのへんも踏まえ、価値を判断したいところである。
ちなみに「BU - In BU Sets only」という記載は、BrilliantUncirculatedの略で、観賞用として初めからケース等に入れられたコインを意味し、UNCの中でも最上級の品質を維持しているコインともいえ、またプルーフと呼ばれる特別仕様のコインも存在するので、それについてはまた追々。
さて、次回はヤフオクなどを利用する際の「注意点」なんかについてを書いてみるかな。乞うご期待!(誰が待ってるんだ、この連載?)