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給食の牛乳瓶を割ってしまった。

作者: へやぎ

パリーン!


「なんしとらいね!あんた1人せいで6年2組、みんなの目標達成できんがいね!全員に迷惑かけとれんよ!どうしてくれるがいね!」


キョウコ先生の怒声が、6年2組に響き渡る。

その先にいる、藤沢祐太郎の足元には割れた牛乳瓶が散乱している。


6年2組では、給食時間も浮つかずビシッとするように『牛乳瓶を割らないこと』が目標として掲げられている。


2月12日の今日まで誰も割らなかったが、ついに藤沢がやってしまった。


しかし藤沢も決して『走っていたり』『ふざけてはしゃいでいて』割った訳ではない。

お盆が死角になって見えないところに、運悪く牛乳瓶があっただけなのだ。


悪気のない藤沢がヒステリックに怒鳴られているのを、クラス全員静かに横目で見る。


キョウコ先生の説教が一瞬止む。

すると藤沢は、左隣の土川の席にある牛乳瓶を手に取りそのまま床に落とす。


パリーン!


右隣の向井の牛乳瓶も、同じように床に落とす。


藤沢は止まらない。


そのままクラス全員の牛乳瓶を割った。


白い液体とガラス片で埋め尽くされる6年2組。

それを見て「やべー」を連呼し、騒ぐ田村と岡山。

こっそり携帯を取り出し、写真をとる石井と浜村。

「藤沢どうした。大丈夫か。」と心配顔にワクワクを滲ませ、尋ねる山本。


呆然とするキョウコ先生を横切り、藤沢は教卓によじ登る。


「皆さんに迷惑をかけたようなので償いをと思い、常識を打ち破るイベントを開催させていただきました。どうですか?楽しんでいただけましたか?」

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