プロローグ
新連載(?)です。
応援よろしくお願いします。
少年は、いつも一人ぼっちだった。
「…………お父さん。…………お母さん。…………一体、何処に行ったの………………?」
少女は、いつも沢山の人々に囲まれていた。
「いつもいつも凄いのね。葉乃宮さんは」
「……………………そんなこと…………ないわ…………………………」
しかし、少女の心は、いつも凍える氷河の様に冷たかった。
少女は、周りの人達を信じられなかった。
―――もう……いや!!私に構わないで!!一人にしてよ…………。
少年の心は、いつも柔らかい陽だまりの様に暖かった。
少年は、いつも周りの人達を信じていた。
大きくなるにつれ、少女の周りからは、次第に人々が離れていった。
大きくなるにつれ、少年の周りには、いつしか【家族】と呼べるものができ、友達も増えていった。
「あはははは…………待ってよ。夜月お兄ちゃん。今度は、私が鬼だよ」
「………………ほら。僕は、ここにいるよ。追いつけるかな?」
彼と彼女は、決して交わる事の無い、平行線の様な人生を歩んでいた。
しかし、孤独を知る少年は、ただ一人、少女の内に潜む孤独に気が付いた。
「………………何で、君は一人なの?」
「…………私の周りには、いつも沢山の人がいるわ」
「でも…………僕には、一人で寂しがってる様に見えるよ?」
「…………寂しくなんか……ない。だって、私には…………」
――――家族の温もりを知る術が、無かったから。寂しさを知る事が、出来なかったから。――――
しかし、希望を知らない少女は、いつも笑っている少年の、内に秘める絶望に気づいてしまった。
「…………何故、あなたは、そんな表情をするの?」
「えっ、?そんな表情って?……別に普通の笑顔だけど」
「………………それは、嘘。あなたはいつも、辛いのに無理して笑ってる」
「そんな事は…………無いよ。僕は楽しくないと笑わない」
「それじゃあ、何故あなたは笑顔なの?…………辛くは無いの?そんな悲しい過去を背負って」
「…………別に、悲しくは……無いよ。だって…………」
――――家族になってくれる人がいたから。今は、1人じゃないから。――――
平行線だった人生。平行だった運命の線が交わる時。
彼と彼女の出会う物語が…………今、始まる。




