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才能に縛られた世界の『無能』でも、『運』が良ければ成り上がれるはずだ  作者: 飛楽季 【兵器創造 コミカライズ配信!】
2章 少年と不運の少女

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幸運少年と大企業 交戦 5

 ——ミスリル超合金が火の中から一歩ずつ前に出る。


『これはJHWの力を集結した対DH用最終兵器だ。まだ試作段階だが……データ上はミスリルランクと同等の強さを持つ、ミスリルトルーパーだ』



 

「確かにミスリルで固めりゃ誰でも強くなるだろうが……費用対効果が悪過ぎねえか?」


「アレ、いくらするんでしょうね」


「素材費用だけでも数億は超えるだろうな……」


「うーん……ミスリルランクと本当に戦えるなら安いんですかね?」


「一回数千万なら俺は喜んで傭兵やるぞ?」


「……それならDHに頼んだ方が安く済みそうですね。DHならメンテナンスも要らないし」


 僕はため息をつく。




『……だ、黙れ!!お喋りは終わりだ!とにかく貴様らはこの場で殺す!!』

  

 夜叉神さんはもう完全に自暴自棄になっている。


「ムノ、ちょっと俺にやらせてくれ」


 そう言うとグンセさんが前に出る。


「分かりました。気をつけて下さいね」


 僕は巻き添えを食らいそうな警備部隊の面々を引きずりながら後ろへ下がる。



「それじゃ——行くぜ」


『消し去ってくれる!!』


 ミスリルトルーパーが手を前に出すと、その中心にエネルギーが集まり始める。


『行け!』


 手に集まったエネルギー、恐らく魔素が圧縮されたものが一気に射出され、光線となってグンセさんを襲う。


「フンッ!!」


 グンセさんはその場に仁王立ちし、何らかのスキルを発動する。

 その直後ビームがグンセさんに直撃する。


 ——光が収まるとそこにはまだ立ったままのグンセさんの姿。


『ば、ばかな……』

 

 驚いた声を挙げる夜叉神さん。


「流石に少し熱かったか?だが、この程度でミスリルランクDHを倒せるとでも思ってんのか?……甘く見過ぎだろうよ」


『ま、まだだ!』


 ミスリルトルーパーは何度も光線を放つが、グンセさんはそのすべてを受けながらも一歩ずつ前へと進む。


「はあ……夜叉神さんよ。あがくのは辞めて諦めろ」


 ミスリルトルーパーの前まで到達したグンセさんがミョルニルを振りかぶる。


『クッ……ッ!だが!』


 そのままグンセさんは脚を目掛けてミョルニルを振るう——。


ガァンッッ


 ミョルニルとミスリルトルーパーの装甲がぶつかり合い、大きな金属音が響く。


 だが、グンセさんはすぐに顔を顰める。


「何だこりゃ……?この手応え、ただのミスリルじゃねえな」


『フッフフフ……この装甲は、ミスリルに魔石を混ぜたミスリル合金だ。流石にグンセと言えどもこの装甲、破れまい』


「……やってみねえと分からねえよッ!!」


 グンセさんは何度もミスリルトルーパーへとミョルニルを打ちつける。その度に大きな金属音が響くが——その装甲に変化は見られない。


『無駄だ!無駄!やはり、このミスリルトルーパーは間違っていない!この性能なら買い手もつくに決まっている!!』


 ミョルニルを担ぎ上げるグンセさん。その顔は少し気に食わなそうな表情をしていた。


「チッ単に硬いだけだろうが」


 グンセさんはそう呟くが、ミスリルトルーパーの装甲を破るのは難しいようでそのまま立ち尽くす。


 魔石を混ぜたミスリル——確かに打ち破るのは難しいかもしれない。でも、もしかしたら——。


 様子を見ていた僕は少し前に歩み出てグンセさんに声を掛ける。


「グンセさん交代しませんか?もしかしたらあのミスリル合金破れるかも」

 

 グンセさんは僕の言葉に不思議そうな顔をするが、思い当たる節があったのかすぐにこちらへ戻って来る。


「なら、ムノ任せたぜ。交代だ」


『グンセでも無理だったのに、君に何が出来る?諦めて負けを認めたまえ』


 夜叉神さんは完全に勝ったつもりになっている。

 その様子を見て呆れながら僕はポツリと呟く。


「攻め手が無いのはそっちも同じでしょう……」


 グンセさんが下がるのを確認して、僕はミスリルトルーパーと向かい合う。


 ——恐らくだが、僕の聖剣ならあのミスリル合金を打ち破れる。


 僕はフッと笑い、聖剣を構える。

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