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大寝殿




「ご主人様……洗うのはオレだけの役目じゃ無かったのか」


「はぁ……一気にやる気無くしたわ。いや、元々やる気なんて無いけど」


「じゃが、ご主人様を連れていかれて困るのはワシらじゃ。止めぬ訳にもいくまい」


「そうね。聖力が補充できなくなっても困るし……やってやるわよ」



「うふふ……フィオ様にたかる悪い虫が三匹。まずは貴女達から潰しましょう」


「はぁ? こっちには獅子がいるのよ? あんたなんて一瞬で腐って終わり。さっさとクソ主人を解放した方が身の為よ」


「むぅ……トゥアエよ。それは難し――」


「分かっていますね? ニールさん。消滅させてはいけません。跡を残す様な事もダメです」


「……と、いう訳じゃ」


「こ、この状況で手加減しろっての? 三対一とはいえ人質取られてんのよ?」


「ご主人様なら、オレ達の攻撃に巻き込まれても問題無いだろう。気にせず攻めるぞ」


「向こうも鎖に聖力を割いている分、【征重】は甘くなるはずじゃ。こちらが一方的に不利とは言い切れんのう」


「くっ、獅子も狼も変な状況に慣れ過ぎなのよ! こんなの絶対におかしいから!」



 まぁまぁ、トゥアエさん。私も何もしない訳ではありませんから……

 今は鎖に縛られて身動きが取れませんが、隙あらば聖力を流してエイリーンさんを無力化させてみます。

 エイリーンさんを気絶させるか、私を鎖から解放させれば勝ちです。どうです? そんなに難しい条件では無いでしょう?



「一つ忘れてるわよ、クソ主人。私達には時間制限があるの……あのクソ吸血鬼が来たら全部終わりよ!」


「そうならない為にも、さっさと仕掛けねばのう? どれ、ワシが先陣を切るとするのじゃ。者共……続けい!」


「はっ! ニール様!」


「ちょ、ちょっと⁉︎ そんな無策で突っ込んでも――ああ、もう! 分かったわよ! やればいいんでしょ⁉︎ 覚悟しなさいクソ色魔!」


「うふふ……潰れなさい。出力強化」


「くくっ、ワシらは全員【経験】持ちじゃぞ? そんなものが効くと――へぶっ」


「ニ、ニール様⁉︎ 完全耐性までは時間が必要です! 無理せず体を慣らしてください!」


「その時間に追われてんのよ! 狼も早く続きなさい! ……【聖銀】」


「トゥアエさん? 杭を打ち込むのは無しですよ? 傷が残ってしまうかもしれません」


「分かってるわよクソ主人! 狙いは――こっちの鎖よ!」



 一瞬で私に肉薄したトゥアエさんが、杭を鎖に打ち込みます。

 甲高い音を立てながらも……鎖には傷一つ付いていませんね。【鎖縛】を破るには威力が足りない様です。

 無論、私の体にも傷一つありません……というか、貫通していたらどうするつもりだったのですか? 私だって痛いものは痛いのですよ?



「日頃の鬱憤を晴らすいい機会よ! ……獅子! 鎖になら能力使えるでしょ⁉︎ 早く行きなさい!」


「うーむ、そうしたいのは山々なんじゃがな? 警戒されて動けんのじゃ」


「貴女の能力は知っています……【腐敗】のニール。貴女さえ封じてしまえば、エイリーンの勝ちは揺るぎません」


「何も考えずに飛び出すからそうなるのよ! ……狼? あんたは何か無いの?」


「……ある。あるが……ご主人様? 使ってもいいのか?」


「ダメです」


「……ダメらしい」


「んもぉおおおおお⁉︎ どーすんのよこれ⁉︎ 私は戦闘特化でも何でも無いのよ⁉︎ ちょっと吸血鬼を狩るのが得意な美少女なの!」


「ま、待て。トゥアエまで錯乱するのは不味いぞ!」


「はぁ⁉︎ 錯乱なんてして無いわよ! 冷静に考えても解決策が思い浮かばないの! あのバカ獅子のせいでね!」


「なーんも言えんのじゃ」


「ご主人様がその気になってくれれば……一瞬で解決するんだがな」



 ふむ? ……ああ、そういえば私の領域でしたね。

 エイリーンさんの能力を封じますか? 今の私には少々難易度が高いですが……やれない事もありません。

 丁度いいですね。寝室の模様替えをしようと思っていましたので、一度この空間を作り直すとしましょう。


 七階位の皆さんがハーレムに入る事を考えると……ベッドはもっと大きな物がいいですね。複数人で寝る事も視野に入れなくてはいけません。



「は? なに? ……どうなったの?」


「ご主人様が空間を作り直すそうだ。終わるまでエイリーンをここから出さなければ、オレ達の勝ちだ」


「【征重】はワシが受け持っておるからの。《転移》も使えんし……徒歩で逃げるのを防げば良い」


「な、何よそれ……最初からそうしなさいよ!」


「ご主人様はやる気になるまでが遅いんだ……いや、移ろいが激しいとも言える」


「くくっ、あまり余計な事を言わぬ方が良いぞ? また話が転がるやもしれぬ」


「うぐっ……ホント面倒なクソ主人ね」



「何をごちゃごちゃと……潰れなさい! 悪い虫!」


「ぬおっ⁉︎ ……のう、なんでワシだけなんじゃ? 他の者も狙えば良かろう?」


「貴女がこの中で一番の危険人物だからです。それに……そんな破廉恥な衣装でフィオ様を誘惑して!」


「お主の胸も大概じゃろう……何が詰まっておるのじゃ? 揉まれて大きくなったのかの?」


「っ⁉︎ エイリーンの胸はフィオ様だけのものです! 他の殿方に揉まれた事などありません!」


「……気になりますね。胸の話ですか?」


「ご主人様は空間の再生成に集中してくれ! いつまで経っても終わらなくなる!」



 そう言われましても……耳を閉ざす事もできません。

 しかし、このままでは動く事もできない……くっ、作業を急ぐしかありません。この拷問は私に効きます。

 もう少しお待ちください。今、皆さんが一緒に寝れるベッドを考えていますので……やはり素材には拘りたいですからね……



「大きければいいってもんじゃ無いわよ。やっぱり形が整ってないとね」


「むっ……ワシは大きくて形も良いぞ? 体型の維持には気を遣っておるのじゃ」


「エ、エイリーンだって負けてません! 柔らかさには自信があります!」


「ふっ、分かってないわねぇ? 張りが重要なのよ。クソ主人だっていつも私の胸を――何でもない‼︎」


「んん? なんじゃ? 続けるが良い。主人様がいつも何をしておると?」


「ニ、ニヤニヤしてんじゃないわよ! 獅子! 這いつくばったまま笑われると気色悪いわ⁉︎」


「うぅ……エイリーンだって、エイリーンだってフィオ様に揉まれたいのに!」


「揉まれたなんて言ってないわよ⁉︎ これは――そう! クソ主人に見られて!」


「エイリーンも見られたい!」


「見られてるわよ⁉︎ クソ主人は今も見てるから! あんたの胸に釘付けよ⁉︎」


「っ⁉︎ ほ、本当ですか⁉︎ ……うっ、騙しましたね⁉︎ フィオ様は目を閉じています!」


「クソ主人は閉じてても見えるの! 開くと見え過ぎちゃうのよ!」


「……ウル。今ならエイリーンを無力化できるのではないか? 隙だらけじゃぞ」


「いえ、ですが……ご主人様がもうすぐ終わるらしいので――」



「完成しました。皆さん、続きは新しいベッドの上でいたしましょう」



 私が思い付く限りの高級素材を使った、超巨大ベッドの完成です。

 相変わらず内装は白のままですが、そこは追々変えていけば良いでしょう……今必要なのは皆さんで横になれるベッドです。

 早速この空間を再生成しましょう。使用感は実際に確かめるまで分かりませんからね?



「ま、待て! エイリーンはダメだ! あと、一番はカリン様じゃ無いと――」


「ワシが声を掛けよう。カリンなら飛んで来るじゃろ」


「はぁ⁉︎ い、嫌よ! なんでクソ吸血鬼と一緒に寝なきゃいけないの⁉︎」


「フィオ様? 寝るのはエイリーンとだけですよね? エイリーンの領域へ帰りますよね?」


「っ! やりなさいクソ色魔! 私が許可するわ! クソ主人が何かする前に――」



「甘いですね……《再生成》」



 ふふ、見て驚くといいですよ? 超巨大ベッド……なんと部屋中が一つのベッドなのです。

 これで大人数でのプレイも可能。一人ずつとは言いません、全員です。全員と一気に致します。

 いずれこの部屋に溢れかえるくらいの人数と致すのです……未だハーレムは道半ば。このくらいで根を上げていては身が持ちませんよ?

後書きまでお読みくださり、ありがとうございます。

次で三章もラストです。後は閑話と人物紹介を挟んで四章へ突入いたします。

物語はまだまだ続きますので、今後ともお付き合いいただけましたら幸いです。


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